こんにちは!

toiroフリーランス編集部です。

プログラム言語の一つであるJavaはシステム開発などにおいて使用されています。

フリーランスの方のなかで、「どのようなJava案件があるのかを知りたい」方や「Javaの単価について気になる」方もいるのではないでしょうか。

本記事では、はじめに「Javaとはどのようなプログラム言語なのか」を整理したうえで、フリーランスの方に向けてJava案件や単価相場、案件獲得方法などをご紹介します。

Javaとは

Javaはサンマイクロシステムズ社によって開発され、1995年にリリースされたソフトウェアプラットフォームとプログラミング言語の総称です。

サンマイクロシステムズ社はその後、2010年にオラクルに吸収合併されています。

2023年9月より、最新バージョンであるJava21が提供されています。

プラットフォームの強化や安定性、セキュリティ面でのアップデートがされており、2031年までの長期サポートも提供しています。

Javaはそれ以前のプログラミング言語の欠点を克服する形で設計されており、表記方法はC言語に似ています。

業務系システムやWebアプリケーション、スマートフォンのアプリ開発など、さまざまな分野で幅広く利用されています。

Javaのおもな特徴についてご紹介します。

参照:オラクル│ニュース

異なる環境でも使用できる

Javaが登場する以前は、OSが異なるシステムに既存プログラムを利用する場合、作り直しが必要でした。

しかし、Javaで作成したプログラムは、作り直しをする必要はなく、そのまま利用することが可能です。

理由としては、JavaはJava Virtual Machine(JVM)と呼ばれる「Java仮想マシン」上で動作する仕組みになっており、JVMがWindowsやLinux、MacOSなどのさまざまなOSに対応しているためです。

参照:オラクル│Java 開発ガイド

オブジェクト指向

Javaは「オブジェクト指向」という考え方を取り入れています。

オブジェクト指向とは、オブジェクトを組み合わせてプログラムを作成していく考え方を示しています。

Javaが登場する前までのプログラム言語では、システム開発時に「一部を変更したら別の部分に問題が出た」や「機能を追加したら他の部分の修正も必要になった」など、改修のたびにシステムの広範囲に影響が出ていました。

この問題を解決するため、オブジェクト指向が考案されJavaに採用されたことによって、後から機能を追加したり一部を変更したりしても、他の部分に影響の出ないシステムを構築することができるようになりました。

参照:JIPDEC一般財団法人日本情報経済社会推進協会│オブジェクト指向プログラミング

セキュリティ機能を搭載

Javaには「サンドボックスモデル」という仕組みが搭載されています。

サンドボックスモデルとは、不審なプログラムをシステム上で実行してしまった場合でも、システムへの影響を防止できる機能です。

具体的には、不審なプログラムがネットワークやファイルなどに直接アクセスすることを拒否することができます。

参照:オラクル│Java セキュリティアーキテクチャ

Javaエンジニアの仕事とは

Javaエンジニアの仕事は、システム開発や運用保守などがあります。

基本的にはSEから指示された内容を基に詳細設計やプログラミングなどを行いますが、案件ごとに業務範囲が変わる場合があります。

基幹システム

Javaはセキュリティ対策の施されたプログラム言語であり、「GC(garbage collection) 」や「型保証」などが採用されています。

「GC(garbage collection) 」は不要になったメモリを自動で解放する仕組みとなっており、プログラムのメモリ障害を防止します。

一方「型保証」は実行ファイル生成時に、「データ型」のエラーを事前に検知して実行時の障害を防ぐ仕組みです。

そのため、証券会社や銀行などの正確性やセキュリティを重視する必要のあるシステムや受注管理システムや生産管理システムなどにも採用されています。

以下のような案件でJavaを使う機会が多いようです。

  • 人材派遣業向け基幹システム開発
  • 事業会社向け経営管理システム開発
  • 金融機関向けシステム開発
  • 生産管理システム開発支援

Webシステム

JavaはWebシステムにも広く採用されています。

以下のような案件でJavaを使う機会が多いようです。

  • 通信向け工事進捗管理システム開発
  • 化粧品ECサイト開発
  • 金融機関顧客Webシステム開発
  • BtoB向けオンライン発注サイト開発

Javaエンジニアに求められるスキル

Javaエンジニアとして仕事をする際にはどのようなスキルが求められるのでしょうか?

「Javaエンジニアに求められるスキル」について紹介します。

Javaプログラミングスキル

基本的にはなりますが、JavaエンジニアにとってJavaの文法や構文、基本的な機能、オブジェクト指向の概念などのJavaプログラミングスキルは必須になるでしょう。

これらのスキルを活用して、設計に基づいてJavaプログラムを作成できることが求められます。

また、メモリの使用量を抑えたり、処理速度を速めたりするなどのプログラミング技術も求められる場合があるでしょう。

Java動作環境のスキル

JavaはハードウェアやOSなどの動作環境に依存しないマルチプラットフォームになります。

そのため動作環境が変わる場合があり、その際にはJavaの動作環境を構築できるスキルが必要になります。

WindowsやMacOS、Linux、AndroidなどのハードウェアやOSに対応できるようにしましょう。

Javaフレームワークのスキル

Javaでシステム開発を行う場合、一般的にフレームワークを使用します。

フレームワークとは、開発をする際の土台として機能するソフトウェアのことで、フレームワークを使用することで、保守性が高く、高品質なシステムを効率よく開発することが可能となります。

フレームワークを扱うスキルもJavaエンジニアには求められます。

Javaにはさまざまなフレームワークがあります。

詳細についてはのちほど詳しく説明します。

データベースのスキル

Javaを使って開発するシステムではさまざまなデータを扱うことがあるため、データベースのスキルが必要になります。

具体的には、データベース言語SQLの知識やデータベースにアクセスするためのプログラミング、最適化、データベース設計などが求められます。

また、データを可視化したり分析したりする知識を求められる場合もあります。

Javaフレームワークとは?

フレームワークとは、「構成」「骨組み」「枠組み」などを意味する言葉です。

システム開発時に効率よく開発が進められるように、利用頻度の高い機能が備わっているツールになります。

フレームワークに備わっている機能の例は以下になります。

  • バックアップ機能
  • 広告配信機能
  • 問い合わせフォーム機能
  • 予約機能
  • 検索機能
  • データ登録機能
  • ログイン機能

フレームワークを使用しないでシステム開発を行う場合、これらの機能を1から作成する必要があります。

フレームワークを使用することで、時間と労力をかけずに開発することが可能になります。

Javaフレームワークのメリット・デメリット

Javaフレームワークにはメリットとデメリットがあります。

メリットは以下になります。

メリット
説明
開発の効率化
フレームワークを利用することで作成時間と労力が短縮できるため、開発を効率的に進めることが可能です。
プログラムコードの統一
フレームワークを利用することで案件内のコードの統一が可能です。コードがクリアになるため、可読性やメンテナンス性に優れます。
バグの抑制
フレームワークはバグの少ないプログラムコードのため、自らコードを作成する場合よりもシステム全体のバグの量を少なくすることが可能になります。

一方デメリットは以下になります。

デメリット
説明
学習が必要
Java言語の知識やスキル、フレームワークの知識が必要となるため、フレームワークを使いこなすためには相当の学習時間が必要になります。
カスタマイズが困難
フレームワークは完成度が高いため、細かい変更などが困難となり、独自性を持たせることができません。
ブラックボックス化
フレームワークの知識がないと、トラブルやエラーが発生した場合に原因特定に時間がかかってしまうことがあります。

Javaフレームワークのご紹介

具体的にはどのようなフレームワークがあるのでしょうか?

こちらでは、利用されることの多いJavaフレームワークを紹介します。

Javaフレームワーク                      

説明
Spring Framework
有名なJavaフレームワークの一つで、大規模システムによく利用されています。安定性や拡張性に優れているなどのメリットがあります。しかし、学習コストが高く初心者では難しい、全体像を把握しにくいなどのデメリットもあります。
Spring Boot
Spring Framework上で動作するマイクロフレームワークです。Spring Frameworkのセットアップを簡単に素早くできるようになります。 JavaだけでなくKotlinを使用することも可能です。
JHipster
「Spring Boot」とフロントエンドの3つのフレームワークである「Vue」「Angular」「React」を組み合わせて利用できるフレームワークです。
Play Framework
MVCモデルと呼ばれるソフトウェア設計モデルを採用したWebアプリケーション向けのフレームワークです。CPU消費量やメモリ使用量が少なく高速で軽量です。また学習コストが低く、初心者でも扱うことが可能です。
Spark Framework
軽量なフレームワークなのでスピード感のある開発が可能です。JavaだけでなくKotlinを使用することも可能です。
Jakarta Faces(JF)
企業向けのWebアプリケーションを開発するためのフレームワークです。UIを構築する際に利用されるフレームワークです。
Apache Wicket
Webアプリケーションの開発をするためのフレームワークです。ほぼ全てのコードをHTML(またはXHTML)とJavaだけで開発することができます。
Apache tapestry
Webアプリケーションを開発するためのフレームワークです。 Jakarta Faces(JF)  や Apache Wicketと同じように、コンポーネント(ソフトウェアを部品単位で捉える考え方)を採用しています。
Vaadin
コンポーネントを採用したWebアプリケーションのフレームワークです。JavaでUIを作成することが可能です。
GWT(Google Web Toolkit)
Googleが開発したWebアプリケーション向けのフレームワークです。ライブラリやドキュメント、開発者ガイドなどが充実しています。
Dropwizard
コードの記述量が少なく、ハイパフォーマンスで効率的に開発を進めることが可能なフレームワークです。環境構築が簡単にできるため、初心者にも利用しやすくなっています。
Blade
Webアプリケーションを効率よく開発するためのフレームワークです。ハイパフォーマンスで軽量、シンプルな設計思想が特徴となります。
Hibernate
データベースを操作するためのフレームワークです。SQLを使用しなくてもデータベースを関連付けることができます。汎用性は高いですが、ある程度の学習コストが必要になります。
MyBatis
データベースを操作するためのフレームワークです。SQLの実装が必要になります。データ操作を実行しやすいため、パフォーマンスを重視する際に利用されるフレームワークです。

Javaフレームワークについては、以下の記事で詳しく説明しています。

気になる方は参考にしてみてはいかがでしょうか。

Javaフレームワークとは?おすすめのフレームワーク15選やトレンド、選び方も解説【2023年最新版】

Javaの今後の需要は?

IT業界は変化が激しく、日々新しいプログラム言語が開発されています。

そのような中で、Javaの需要は今後どうなるのでしょうか。

TIOBE Index」では、Googleなどの検索エンジンを基にプログラミング言語の人気度をランク付けしています。

2023年11月時点では、Javaは4番目に人気のあるプログラム言語になります。

順位
プログラミング言語
評価指数
1Python
14.16%
2C
11.77%
3C++
10.36%
4Java
8.35%
5C#
7.65%
6JavaScript
3.21%
7PHP
2.30%
8Visual
2.10%
9SQL
1.88%
10Assembly language
1.35%

現時点ではJavaは一定の需要がありますが、今後の状況によっては需要が減る可能性もあるでしょう。

Javaの単価相場

プログラミング言語によって、単価相場は異なります。

Javaの単価相場はいくらなのでしょうか。

Javaの単価は、81万円(月平均)となっています。

Javaエンジニアとしての経験を積めば積むほど単価が上がるので、少しずつでもスキルアップして単価を上げてみてはいかがでしょうか。

toiroフリーランスの案件については、以下の記事もぜひご参考ください。


Javaの高単価案件の傾向

Web系の案件は比較的高単価となっており、業務系の案件は単価が少し低くなっている傾向にあります。

またベンチャーやスタートアップ企業を対象にした案件は、高単価の傾向にあります。

Javaの高単価案件を獲得するためのスキル

「Javaの高単価案件の傾向」をお伝えしましたが、どのようなスキルが必要になるのでしょうか?

以下では、「Javaの高単価案件を獲得するためのスキル」をお伝えします。


上流工程への対応力

PMやPMOなどの上流工程に対応できると、高単価の案件獲得を期待できます。



さまざまな規模の案件に対応できるスキル

Javaは大規模なシステム開発や比較的小規模なシステム開発など、さまざまな案件で使用されています。

案件の大きさにかかわらずさまざまな規模の案件に対応できるスキルを身につけるようにしましょう。


幅広い業務に対応できるスキル

「Webシステム開発のみ対応できる」などのように1つの業務だけではなく、さまざまな業務に対応できるようにしましょう。

たとえば、スマートフォンアプリの開発などにも対応できるようにしておくと、対応できる案件の幅が広がり、高単価案件の獲得につながる可能性があります。

Java案件を獲得する方法

フリーランスとしてJava案件を獲得する方法は複数あります。

こちらで記載する案件獲得方法を参考に、自分に合った方法を見つけてみてはいかがでしょうか。

エージェントサービスの利用

フリーランス専用のエージェントを利用することで案件を獲得することができます。

フリーランス専用のエージェントサービスとは、フリーランスの方々を対象に、案件の紹介から契約交渉、案件稼働後のサポートまでを一気通貫で支援してくれるサービスです。

toiroフリーランスは、SHIFTグループがプライムとして参画している独自案件をフリーランスエンジニア向けに紹介する唯一のプラットフォームサービスです。

エージェントによるサポートもありますので、ご利用を検討してみてはいかがでしょうか。

クラウドソーシングの利用

クラウドソーシングは、企業や個人が不特定多数の人に向けて案件を発注する形のサービスです。

案件の発注や受注、契約、納品など、すべてインターネット上で完結できます。

クラウドソーシングの利用者は、案件を依頼したい「発注者」と案件を請け負いたい「受注者」に分けられます。

お互いの条件などを合意した後、業務を開始することが可能です。

業務終了後にお互いを評価する仕組みのあるクラウドソーシングサイトもあるため、高評価を得ることができれば、次の案件の獲得につながるでしょう。

知人や友人からの紹介

以前在籍していた職場関係の知人や、友人などから案件を紹介してもらう方法です。

お互いの信頼関係がすでに構築されている場合が多く、比較的スムーズに案件を獲得できる可能性があります。

しかし、トラブルが発生した場合は、紹介してくれた知人や友人に迷惑をかける可能性があるため、注意が必要です。

以下の記事ではフリーランスの案件の探し方や必要な準備などを紹介しています。

気になる方は参考にしてみてはいかがでしょうか。

フリーランスの案件の探し方を解説!フリーランスの案件探しに必要な準備や継続的に案件を獲得するコツも紹介

まとめ

本記事では、Java案件や単価相場、案件獲得方法などをご紹介しました。

Javaは1995年に登場してからシステム開発などで広く使用されており、この先も一定の需要があるでしょう。

お伝えしたとおり、Javaは比較的高単価のプログラム言語になり、案件を獲得することができれば高年収を得ることができる可能性があります。

本記事がフリーランスの方の参考となれば幸いです。


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