フリーランスとして活動をしているなかで、スキルアップ方法に悩んだことのある方や、そもそもフリーランスにはどのようなスキルが必要なのか分からないという方は決して少なくないでしょう。

では、フリーランスに必要なスキルやスキルアップ方法には、どのようなものがあるのでしょうか。

本記事では、フリーランスとフリーランスの職種として人気のあるフリーランスエンジニアに必要なスキルをご紹介します。

また、フリーランスのスキルアップ方法の解説や、スキルアップすることで得られるメリットなどもご紹介します。

フリーランスとして必要なスキルとは

フリーランスには、どのようなスキルが必要なのでしょうか。

フリーランスに必要なスキルとしては、以下の4つなどが挙げられます。

  • コミュニケーションスキル
  • マネジメント力
  • 情報収集力
  • 業務に関連した知識や技術

それぞれのスキルについて解説していきます。


コミュニケーションスキル

コミュニケーションスキルは、フリーランスに必要なスキルの1つです。

フリーランスが仕事を獲得するためには、自身のスキルや経歴などをクライアントにアピールし、信頼を獲得することが求められます。

自身のスキルや経歴などを正確に伝える力、希望の条件で働くための交渉力などのコミュニケーションスキルを身につけましょう。


マネジメント力

会社でプロジェクトを推進する際は、複数人でプロジェクトを実施することになります。

従業員や外部委託先などのリソースを活用して、それぞれの工程を担当します。

しかし、フリーランスは受注から納品までの一連の業務を自分1人で行う場合があります。

そのため、フリーランスには会社員以上にタスクやスケジュール管理などのマネジメント力が求められます。


情報収集力

フリーランスは情報収集力を求められます。

世の中のニーズやトレンドなどの情報を把握していないと、クライアントとの認識齟齬や解釈のずれが生じて、信頼を獲得することが難しいことがあります。

テクノロジーやビジネスニュースを取り扱うメディアサイトを活用することをおすすめします。


業務に関連した知識や技術

会社員にも当てはまりますが、フリーランスとして仕事をする際には、業務に関連した知識や技術が必要になります。

仕事を依頼したい会社は、依頼内容に関連した知識や技術を持っているフリーランスに仕事を依頼します。

そのため、ほかのフリーランスよりも深い業務知識や高い技術を持っていると、重要な案件を請け負うことができたり、他のプロジェクトに参画しやすくなったりするなどのメリットがあります。


フリーランスエンジニアに必要なスキル

ここまで、フリーランスに必要なスキルを紹介しました。

フリーランスにも多くの職種があります。

こちらでは、フリーランスエンジニアに必要なスキルをご紹介します。


担当領域以外の理解

会社員であれば、プロジェクトマネージャーや他のエンジニアなどが周りにいるため、何か問題が発生した際には気軽に相談することができます。

しかし、フリーランスエンジニアは1人で仕事を行うため、自身の担当領域以外の領域も理解していないと、会議中に理解が及ばなかったり、バグを発生させたりするなどの問題が生じてしまう可能性があります。

このような問題を引き起こさないために、自身の担当領域以外についても理解しておきましょう。


最新の技術を活用した課題解決力

フリーランスエンジニアは、既存技術のみで解決できる案件ばかりではありません。

ときには、今まで経験したことのない技術などが求められる案件もあるでしょう。

案件を依頼された際に、課題の解決策が見いだせないなどの理由から案件を受けることができないことは避けたいものです。

ITのトレンドにアンテナを張り、新しい技術を身に付けることで、フリーランスエンジニアとして継続して活躍することができるのではないでしょうか。


プログラミング能力

フリーランスエンジニアとして活動を行っていると、要件定義や設計などの業務が増えることによって、プログラミングをする機会が減少する可能性があります。

フリーランスエンジニアの職種や案件によってはプログラミングが必要にならない場合もあるので、必要に応じてプログラミング言語やフレームワークなどを学び直してみてはいかがでしょうか。


「フリーランスエンジニアに必要なスキル」をご紹介してきましたが、案件の獲得などにおいて自身のスキルをわかりやすく相手に伝える力も必要になります。

そのために活用されるのがスキルシートになります。

以下の記事ではフリーランスエンジニアの方に向けて、スキルシートの書き方を解説しています。

自身のスキルを整理する際に参考にしてみてはいかがでしょうか。



フリーランスになる前に身に付けたスキルも活かす

フリーランスになる前に身に付けたスキルは、フリーランスになった後にも活かすことができます。

フリーランスエンジニアの場合、以下のようなスキルが挙げられます。

  • 要求仕様からシステムを作る力
  • スケジュール管理能力
  • システムの設計・開発のための知識やスキル
  • プロジェクトを円滑に進める為のコミュニケーション能力

これらのスキルがあれば、フリーランスエンジニアとして働く際に、仕事を依頼したい会社から即戦力として採用される可能性が高まります。


フリーランスに資格は必須なのか

資格を持っていなくても仕事を獲得することは可能なため、フリーランスは資格が必須とは限りません。

しかし、自分をアピールできるスキル(資格)が多いほど、活躍の機会が増える可能性があります。

こちらでは、「フリーランスエンジニアのスキルをアピールすることができる資格」の例をご紹介します。


フリーランスエンジニアのスキルをアピールすることができる資格

「フリーランスエンジニアのスキルをアピールすることができる資格」にはどのような資格があるのでしょうか。

こちらでは代表例を紹介しますので、資格取得を検討する際の参考にしてみてはいかがでしょうか。


・シスコ技術者認定

「シスコ技術者認定」は、ネットワーク機器メーカーシスコ・システムズ社が認定する資格です。

ルーターやスイッチなどのシスコ製品やITに関する知識を身に付けることができます。

エントリーからエキスパートまでの4段階の難易度に分けられています。

ネットワークに関するスキルを証明することができる資格になるため、ネットワークエンジニアの方やネットワークに関連した職種の方は資格取得を検討してみてはいかがでしょうか。

参照:CISCO|シスコ技術者認定


・オラクルマスター

「オラクルマスター」は、日本オラクル社が定めるデータベース技術に関する知識とスキルを証明することができる資格になります。

データベースの管理や運用、SQLに関する知識などが問われ、Bronze、Silver、Gold、Platinumの順に難易度があがります。

データベースエンジニアやデータベースに関連した職種の方に適した資格になります。

参照:Oracle|オラクルマスター


・マイクロソフト認定プロフェッショナル(MCP)

「マイクロソフト認定プロフェッショナル(MCP)」は、マイクロソフト社が提供するソフトウェアやサービスに関連したスキルや知識を証明することができる資格になります。

マイクロソフト認定プロフェッショナルは、「マイクロソフト認定ソリューションアソシエイト(MCSA)」、「マイクロソフト認定ソリューションエンジニア(MCSE)」などに分かれており、さらにサーバー・アプリケーション、データベースなど分野ごとにも細かく分かれています。

参照:Microsoft |マイクロソフト認定プロフェッショナル(MCP)


詳細については以下の記事を参考にしてみてください。

関連記事:MCP(マイクロソフト認定プロフェッショナル)になる方法を徹底解説!マイクロソフト認定資格の種類と難易度・学習法もご紹介


・Linux技術者認定

「Linux技術者認定」は、Linuxに関する知識と技術力を証明することができる資格です。

Linux技術者認定は、「LPIC」と「LinuC」に分かれています。

「LPIC」の正式名称は、「Linux Professional Institute Certification」になり、世界180カ国以上で実施されている試験になります。

また、レベル1からレベル3までの3つのグレードに分かれて試験を実施しています。

一方、「LinuC」の正式名称は、「Linux技術者認定試験 LinuC(リナック)」になります。

Linuxをベースにクラウドやネットワーク、セキュリティなどシステム開発に必要なスキルの保有を証明できる認定としてとして、NPO法人LPI-Japanが実施しています。 

こちらはLinuCレベル1からLinuCレベル3、そしてITプロジェクトを成功に導く上級エンジニアとしてのスキルを証明するLinuCシステムアーキテクトまでの4つのレベルに分かれています。 

Linuxを扱っているフリーランスエンジニアの方は、資格取得を検討してみてはいかがでしょうか。 


フリーランスのスキルアップ方法

フリーランスとしてスキルアップするためには、どのような方法があるのでしょうか。

こちらでは、フリーランスのスキルアップ方法を解説していきます。


フリーランス向けの勉強会やセミナーに参加する

スキルアップしたい方は、フリーランス向けの勉強会やセミナーを利用してみるのがおすすめです。

近年ではウェビナーの数も増え、オンライン・オフライン問わず特定のテーマでの勉強会やフリーランス向けのセミナーなどが日々開催されています。

勉強会やセミナーは、イベント情報を掲載しているウェブサイトやSNSなどを利用することで見つけることができます。


独学でスキルアップする

書籍や学習サイトを利用して、独学でスキルを身につけることも基本的なスキルアップ方法の一つです。

書籍のなかには、インターネットでは手に入れることが難しい専門的な情報が得られるものもあります。

学習サイトは、スマートフォンやタブレットなどから手軽に利用することができます。

そのため、スキルアップの時間を確保することが難しい方は、移動時間などの空いている時間に利用してみてはいかがでしょうか。


資格取得の勉強を通じてスキルアップする

フリーランスは資格が必須とは限りませんが、資格取得の勉強を通じてスキルアップを図ることができます。

資格取得に向けて勉強をするなかで、資格に関連した知識を得ることができるためです。

資格を取得することができれば、その資格を履歴書やプロフィールに載せることができ、客観的にスキルを証明することもできます。


スクールに通ってスキルアップする

スクールに通ってスキルアップする方法もあります。

要点を絞った分かりやすい学習プランを用意しているスクールもあるため、効率良くスキルを身に付けることができるでしょう。

講師と直接コミュニケーションできる場合は、その場で疑問や質問を解決することができます。

またオンラインスクールも数多くあるので、利用してみてはいかがでしょうか。


おすすめはフリーランス向けの勉強会やセミナーに参加する

フリーランスのスキルアップ方法を解説してきましたが、おすすめは「フリーランス向けの勉強会やセミナーに参加する」方法です。

自分とは異なる分野の知識を獲得することができたり、案件獲得につながる人物と知り合うことができたりするなどの可能性があるためです。

専門的なテーマを扱う勉強会や職種の違う人同士の交流を目的としたセミナーなど、さまざまな種類の勉強会やセミナーが開催されています。


フリーランスとしてスキルアップすることで得られるメリット

フリーランスとしてスキルアップすることでどのようなメリットを得ることができるのでしょうか。

こちらでは、フリーランスとしてスキルアップすることで得られるメリットの例をご紹介します。


収入アップにつながる可能性がある

「興味はあるが、現在のスキルでは挑戦することができない」仕事はありませんでしょうか。

新しいスキルを獲得することによって、異なる分野や業界の仕事に挑戦することができる可能性があります。

さまざまな仕事が行えるようになれば、フリーランスとして充実したキャリアを歩むことができます。


他のフリーランスと差をつけることができる

近年ITの発展や働き方改革などを背景に、フリーランスとして働く人が増えています。

それらの人たちが競合になった場合、同一のスキルを使っていると、仕事を奪われてしまう可能性があります。

スキルアップすることで、他のフリーランスと差をつけることができ、案件獲得につながるでしょう。


まとめ

本記事では、フリーランスエンジニアをはじめとする、フリーランスとして活躍するために必要なスキルや、スキルアップ方法、スキルアップすることで得られるメリットなどをご紹介しました。

フリーランスとしてスキルアップすることで、収入の向上や仕事の幅が広がるといったメリットを期待できるため、日々の仕事をこなすだけでなく、継続的なスキルアップをはかっていくようにしましょう。