Webアナリスト検定の難易度と合格率・試験内容を徹底解説!
アクセス解析に関連する資格
こんにちは!
toiroフリーランス編集部です。
Webアナリスト検定はWebマーケティングを進める上で欠かせないアクセス解析の資格の一つとされていますが、同様の資格は他にもあります。
アクセス解析への理解を深めるためにいくつかご紹介しましょう。
最もポピュラーなものの1つはWeb解析士です。流入解析や解析レポート作成手法などを身に付けます。
目標達成のための評価指標であるKPIの構築なども手掛けます。
GAIQという検定はGoogleアナリティクスというツールの習熟度を測るものです。又、IMAという検定もあります。
こちらはより実践的な資格で、広告、集客プランなどを学ぶものです。Web上で受検できるという特徴があります。
ネットマーケティング検定ではPRやブランディングなどについて幅広い知識を身に付けます。関連法規などもカバーする資格です。
Webアナリスト検定を俯瞰する
Webアナリスト検定の全体像を把握するために主要項目を個別に解説します。
Webアナリストという資格
Webアナリストの役目はマーケティングに関わる情報解析と販売戦略の構築です。
その目的のためにWebサイトでのアクセス解析や市場動向、顧客の嗜好、流行など様々な要素を総合的に分析します。
Webアナリスト検定が備えておくべき知識やスキル、考え方などを客観的に測定するのがWebアナリスト検定です。
セミナーと試験の構成
検定に合格するにはまず5時間の講座を受講し、その後で試験を受けるという流れになります。
講座の内容はWebマーケティングの概論、アクセス解析の手法などが中心です。この時、解析ツールとしてのGoogleアナリティクスについて学習します。
講座後終了後に試験が行われますが、不合格の場合は後日再試験を受けることも可能です。
試験の方法
試験はオンラインテストで時間は80分です。選択式の問題が70問出題されます。合格ラインは合計で75%以上の正答率が必要となります。
但し、ジャンル別に各40%以上が必要です。試験は全てPCを用いて行われます。知識に自信のある人は講座を受けずに直接受検することも可能です。
試験会場
試験会場ですが2020年の場合を示します。
東京ですと新宿区、港区の2か所、神奈川は横浜市1か所、兵庫は姫路1か所、大阪は大阪市1か所での開催です。
検定日程
講座、試験の日程は会場毎にそれぞれ定められているため、一定ではありません。月1回、複数回といった頻度もまちまちです。
曜日も土日中心の会場と、働く人への配慮で木曜日開催を行う会場とがあります。詳細はJWA日本Web協会の公式サイトで確認して下さい。
受検料
受検料も会場毎に若干の違いがあります。
東京の新宿会場の場合ですが、試験のみですと税込みで¥17,600、試験にテキスト代を含めると¥22,000です。
これに受講料を加えると¥26,400になります。こちらも公式サイトで事前に確認しておいて下さい。
申し込み方法
申し込みの手順ですが、各会場別のサイトから所定のフォームに入力し送信することから手続き開始です。
フォームには必ずメールアドレスを入力する様要求されて、主催者からの確認メールが返信されます。
受検料の支払い方法も指示されるので完了すればテキストが届くはずです。受講日まで学習を継続して当日を迎えて下さい。
尚、会場により定員の上限と最低開催人数とが開示される場合があります。こちらも事前に確認しておいて下さい。
団体受検という方法
Webアナリスト検定には団体受検という方法もできることになっています。申し込み要件ですが、5名以上であることが必要です。
受検料、セミナー受講料、テキストダ代がセットで¥4,400割安となる仕組みです。
尚、団体申し込みを受け付けているのは、東京の新宿会場のみとなっています。
Googleアナリティクス
GoogleアナリティクスはWebアナリスト検定でも学習課題として登場するアクセス解析ツールです。
Webの解析ツールとしても中心的なポジションを占めるものですが基本的に無料で使えます。
重要なのでGoogleアナリティクスについて確認しておきましょう。
導入手順
Googleアナリティクスは3つのステップで簡単に導入できます。
最初にGoogleアカウントを作成します。既に保有している場合は改めて作る必要はありません。
次にGoogleアナリティクスアカウントを作ります。
分析対象となるサイトの名前とURLを入力し、トラッキングコードというタグを手に入れなければなりません。このコードがデータ計測の際に必要となります。
取得したトラッキングコードを全てのページに設置してステップ完了です。
表示されたトラッキングコードを全ページのHTMLにコピペすることで設置できます。
貼り忘れのページがあるとデータ計測ができませんので必ずチェックして下さい。
Googleアナリティクスを使うと、対象サイトを訪れたユーザーの行動を計測することができるようになります。
訪問者の数や使われたデバイスの種類、どこから来たかなどのデータが把握可能です。
4つの機能
Googleアナリティクスによってチェックすべき機能は4つあります。
- ユーザー
- 集客
- 行動
- コンバージョン
「ユーザー」はサイトのセッション、ページビューの数、パソコン・スマホといったデバイスの種類などの基礎的データを見る機能です。
「集客」ではユーザーがどこから流入したかを調べることができます。検索サイト、バナー広告、SNSなどの流入経路をチェックできる機能です。
「集客」がサイト訪問前の動きを捕捉するのに対し、「行動」はサイト到達後のサイト内での動きをチェックするものです。
サイトに入って最初に到達したページやセッション数などを知ることができます。
「コンバージョン」の機能ではサイトでの目標行動を確認することができます。登録とか商品の購入とかを見るものです。
Googleアナリティクスのデータ活用
Webアナリストにとって貴重なデータをGoogleアナリティクスから入手できることはご理解頂けたかと思います。
このデータをレポート化し分析まで行ってくれるアクセス解析ツールもありますので、Googleアナリティクスを有効活用する上で大変重要な武器となります。
検定の主催者
検定を主催するのは「JWA日本Web協会」です。この協会は「株式会社Too」が運営しています。デザイン・映像関連ソフトやハードの販売などを行う会社です。
JWA日本Web協会には運営会社である株式会社Tooを含めて26の企業が法人会員として参画しています。
「使いやすいWeb」、「Webの質の向上」を標榜している団体です。
検定の意味と目的—こんな人におすすめ
Webアナリスト検定はアクセス解析に関する資格検定として認識されています。
直接的な解析ツールの使い方だけでなく、そこで得たデータを分析する際の切り口、ユーザーフローから何かを読み取るための視点についても学びます。
企業のWeb担当者やサイト運営に携わる方をはじめ、WebディレクターやWebデザイナーなどWebに関わる仕事をする人たち全てがターゲットです。
そんな人たちに一度は触れておいて欲しいコンテンツが沢山詰まった検定となっています。
受講・受検した人たちの感想
受検したキッカケを合格者の声から拾ってみると、偶々会社の中でWebの仕事を任されたからという人が多く見受けられました。
フリーランスとしての基礎固めとして受講される場合もあるでしょう。
アクセス解析のためのツールの使い方だけでなく、データの読み取り方、受け止め方がより重要と感じている人も少なくありません。
現実問題としてWebマーケティングの裾野は確実に拡がりつつあります。
それに反して顧客行動を観察する眼を養う為のトレーニングは不充分と感じている人が多い、ということではないでしょうか。
デジタルマーケティング講座との関係
運営会社「株式会社Too」では資格取得後のサポート体制を確保しています。その一環として用意されているのが「デジタルマーケティング講座」です。
この講座ではWebマーケティングを意識したラインアップを組みながらユーザーフロー、つまり顧客の行動に着目したデザインに特徴があります。
講座は動画に納められていて無料と有料の両方がありますので、そのラインアップをご紹介しましょう。
無料
無料の方は集客分析の基礎、STPというマーケティングの概念に関するものです。Sはセグメント、Tはターゲティング、Pはポジショニングを表しています。
同じくウェブプロモーションの基礎に関するものも無料公開されています。
有料
一方の有料動画は6本です。内容はSEOチューニング、Customer Journey Mapの作り方、Googleアナリティクスによる分析のポイントなどです。
ウェブプロモーションの概要や広告課金施策も含まれます。戦術としてのウェブプロモーション実践講座もその内の1本です。
それぞれの動画には詳細説明のページが付いていますから、選ぶ前に内容を把握してから始めることをお勧めします。
検定カリキュラム
検定の公式テキストには10項目に亘るChapterが格納されています。
- Chapter1:Webアナリストとは
- Chapter2:ユーザーフローに沿ったデータ分析の考え方
- Chapter3:集客・流入
- Chapter4:回遊
- Chapter5:コンバージョン
- Chapter6:リテンション(リピート)
- Chapter7:デジタルマーケティング概論
- Chapter8:コミュニケーションプランニング
- Chapter9:データマネジメント
- Chapter10:コミュニケーションプランニング
出典元:https://adjustacademy.com/analyst/
これらのChapterの内容を順次要約して説明します。
Chapter1はWebアナリストの仕事の範囲やスキル、対象データなどの解説です。
Chapter2では顧客行動を4つのステップに分離して解析し、離脱との関係を解明しています。
次の3は、その行動の4つのステップの内で最初の「集客・流入」について取り上げたものです。集客を促すための媒体や流入時の指標について学びます。
Chapter4で扱う「回遊」でのテーマは想定外の顧客行動の追跡です。直帰と離脱に注目しています。
5のコンバージョンは「離脱」が発生したステップにフォーカスするものです。問題を発見し、解決策を導き出すためのアプローチを学びます。
次の「リテンション」は先ほどの行動の最後のステップについてです。この場合のリテンションはリピーターを意味しています。
Chapter7はデバイスの多様化とマーケティング全体を捉えたデジタルマーケティングに関する章となっています。
次の8はコミュニケーションプランニングというタイトルです。顧客のビジネスの実態を正確に把握するための方策について解説されています。
Chapter9ですがデータマネジメントがテーマです。PDCAのサイクルを実践することの意味、仮設と検証の繰り返しの重要性について確認します。
因みにPDCAはウェブの世界に固有の概念ではありません。Plan、Do、Check、Actionというチェックルーティンを表しています。
生産現場に於ける品質管理の手法のことです。
最後の10はコミュニケーションプランニングに関するものです。定量的アプローチだけに頼らずに顧客心理に迫る手法を学びます。
ヒューリスティック評価やヒートマップ、アイトラッキングなどの手法を用いて行うものです。
耳慣れない言葉ですが、ヒューリスティック評価は経験則に基づく使いやすさを表します。
ヒートマップは可視化グラフの一種でデータを色分けして表示するものです。
最後のアイトラッキングは視点の示すポイントや眼球の動きを捕捉して追跡する手法のことです。
以上の10項目が検定カリキュラムを形成しています。
合格率と基準
「職業訓練サービスガイドライン適合事業所」に認定されているADjust Academyという求職者支援訓練校が合格率を公表しています。
2018年の合格率は88%でした。
合格基準ですが、全体で75%以上、各カテゴリーでそれぞれ40%以上の正答率が必要です。
合格すると1年間は無償でJWA会員となります。
出題範囲と勉強方法
検定カリキュラムはChapter1から10まであると解説しました。公式テキストのページ数としては370ページ以上です。
検定試験に出題されるのはこの内、Chapter1から7までとされています。この部分で230ページあります。
このテキストを読み込むことが一番大切です、とは多くの合格者の人たちの一致した意見です。
講座を受けると資料が配布されますが、お勧めは計算問題を解いておくことです。慣れも大切な要素ですから。
講座では対策問題集も配布されますが、本番の試験では4択形式となります。回答に使うのは会場に設置されたPCとされています。
テキストを一言一句暗記するよりもとにかく問題を数多く解いておけ、というのも合格者の定説です。
試験の必需品-電卓
受検の際には携行品として電卓が指定されます。広告の費用対効果やクリック単価などの計算に使うからです。
使い慣れたものを持参するのが最善ですが、万一忘れた場合は主催者が用意したものを貸してもらえます。
Webマーケティングとデジタルマーケティング
この検定のフォローアップ体制としてデジタルマーケティング講座のことを紹介しました。これは両者に似通った点が多いからという意味ではありません。
Webサイトに特化したマーケティングを深堀りし、店頭での販促効果なども加味した総合的なチャネル作りが大切だということを示唆しているからです。
多様化するユーザーの消費行動にマッチした未来型の戦略的マーケティングを目指したいですね。
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