IntelliJ IDEAの使い方や初期設定、機能を初心者向けにわかりやすく解説!口コミ、評判もチェックしよう!
開発を便利にしてくれる統合開発環境
IT業界でプログラミングを担当するエンジニアにとって欠かせないのが、開発環境です。
「プログラミング」および「コーディング」という工程はもちろんのこと、デバッグやコンパイルなどもしなければなりません。
そんなときに便利なのが「統合開発環境(IDE)」です。
コード記述ができる「エディタ」はもちろんのこと、コンパイラやデバッガ、ビルダーなど、開発に必要な機能を包括したソフトウェア。
統合開発環境を使えば、特定の作業を行うために何かソフトを新しく立ち上げたり、切り替える必要はありません。
基本的に全ての機能を統合開発環境単体で行うことができるからです。
そんな統合開発環境は、様々なデベロッパーから数多くの種類が開発・リリースされています。
それぞれが特徴や独自の便利機能で個性を持っているため、どれを選べばいいのか分からないというエンジニアの方がいてもおかしくありません。
今回の記事では統合開発環境の中でも「IntelliJ IDEA」というJetBrains社が開発・リリースしている統合開発環境に注目していきます。
IntelliJ IDEAに注目
IntelliJ IDEAは、有料のライセンス方式で使用可能な統合開発環境です。
昨今の統合開発環境は完全無料のものも少なくありません。
そういった状況の中、有料で提供しながらも高い人気を獲得し続けているIntelliJ IDEA。
一体、どのような魅力を持っているIDEなのでしょうか。
今回の記事では、IntelliJ IDEAの使い方やインストール・初期設定、搭載機能を初心者の方でも分かりやすいよう解説していきます。
そして、IntelliJ IDEAがどういった支持を受けているのか、インターネット上で見られる口コミや評判もチェックしていきましょう。
数ある統合開発環境の中でも、IntelliJ IDEAがどのような特徴・個性を持っており、なぜ有料でも人気を得続けられているのか。
この記事を読むことで、そういった部分まで理解できることでしょう。
IntelliJ IDEAのライセンス料金は?
さて、実際にIntelliJ IDEAに注目していく前にチェックしておかなければならないポイントがあります。
それが、IntelliJ IDEAのライセンス料金です。
フリーでも使うことはできますが、IntelliJ IDEAを最大限利用するためにはやはり料金を支払わなければなりません。
IntelliJ IDEAには、個人向けライセンスと法人向けライセンスの2種類が用意されています。
個人向けライセンス
個人利用向けのライセンスは、法人利用よりも金額が低く設定されています。
年額一括払いの場合、1年目は17,200円です。
2年目以降はディスカウントされ、2年目は13,800円、3年目は10,300円と設定されています。
また、月額払いにも対応。
月額の場合は1,720円です。
年額一括払いの場合2ヶ月分がお得になっているということになりますね。
法人向けライセンス
法人利用向けのライセンスは、少し高額です。
年額一括払いの場合は1年目は57,400円。
個人同様2年目以降はディスカウントされ、2年目が45,900円、3年目は34,400円となっています。
月額払いにも対応しており、月5,740円でIntelliJ IDEAを利用することが可能です。
個人向けライセンス同様、年額一括払いの場合は2ヶ月分お得であることが分かります。
JetBrains社製IDEを堪能できるAll Products Packという選択肢
また、JetBrains社はIntelliJ IDEA以外にもPhpStormやReSharper Ultimateなど、様々なIDEを開発・リリースしています。
それらJetBrains全てのデスクトップ製品まで使い放題な「All Products Pack」というライセンスも提供されています。
年額の場合個人で「28,700円」、法人では「74,700円」。
月額では個人で「2,870円」、法人では「7,470円」という設定です。
JetBrains社製のIDEはUIなど操作性が非常に似通っています。
そのため、1つの製品に慣れれば他の製品もスムーズに利用することができるのが特徴の1つです。
All Products Packはかなり高額ではありますが、JetBrains社製のIDEが好きという方は、検討してみる価値があるでしょう。
IntelliJ IDEAをパソコンに導入する
それではライセンス料金の確認ができたところで、実際にIntelliJ IDEAをパソコンに導入していきましょう。
ダウンロードからインストールまで、1ステップずつ解説していきます。
公式サイトからIntelliJ IDEAのインストーラをダウンロードする
IntelliJ IDEAのインストーラは、公式サイトからダウンロードすることができます。
公式サイトを開くと「ダウンロード」というボタンが設置されているのでクリックしましょう。
Windows、Mac、Linuxそれぞれのプラットフォームごとにインストーラが用意されています。
UltimateとCommunityの2種類のインストーラを選択できますが、Ultimateは有料版です。
Ultimateをダウンロード・インストールする場合、30日間の試用となるので注意してください。
無料で使用したい場合は「Community」のインストーラをダウンロードしましょう。
ボタンをクリックでダウンロードできます。
ちなみに、UltimateとCommunityの違いは、ページ下部にある比較表でチェックすることができるので、併せてチェックしておくといいかもしれません。
IntelliJ IDEAをインストールする
さて、インストーラをダウンロードできたら起動してみましょう。
基本的にインストールウィザードの指示に従っていけば、特段問題はありません。
「Choose Intall Location」ではインストール場所の指定ができるので、適宜設定しましょう。
「Installation Options」では、ファイルの関連付けやデスクトップショートカットの作成ができます。
お使いのパソコンに合わせて「32-bit Launcher」・「64-bit Launcher」にチェックを入れるといいでしょう。
ファイルの関連付け
同画面で「Create Associations」、つまりファイルの関連付けを行うことができます。
「.java」、「.groovy」、「.kt」にチェックを入れると、Javaファイル、groovyファイル、Kotlinファイルを関連付けることが可能です。
必須ではありませんが、上記ファイルをIntelliJ IDEAで開くことが多いことが想定される場合はチェックを入れるといいでしょう。
「Choose Start Menu Folder」ではスタートメニューのフォルダ名を設定できますが、デフォルトで問題ありません。
「Install」ボタンをクリックでIntelliJ IDEAのインストールが始まります。
ほどなくして「Completeing IntelliJ IDEA」画面が表示されたら、インストール成功です。
IntelliJ IDEAの初期設定を行う
インストールが完了したら、いよいよIntelliJ IDEAを起動します。
IntelliJ IDEAは初回起動時に少しだけ設定を行う必要があるので、続いては初回設定をチェックしていきましょう。
設定のインポート
初回起動時、最初に「Import IntelliJ IDEA settings from:」と尋ねられます。
これは設定のインポートをするなら、どこから設定を持ってくるのかという質問です。
初めてIntelliJ IDEAをインストールした場合は気にする必要がありません。
「Do not import settings」を選択して「OK」ボタンをクリックしましょう。
そのあと「IntelliJ IDEA Privacy Policy Agreement」が表示されるので、確認して「Accept」をクリックします。
テーマを選択する
同意が完了すると「Set UI theme」が表示され、使用するテーマを選択することができます。
白背景のIntelliJテーマか、黒基調のDarculaのどちらかを好みに応じて選択しましょう。
プラグインの設定
テーマを選択すると、プラグインの設定画面が表示されます。
タイル状に様々なものが表示されますが、デフォルトのままで問題ありません。
「Next: Fetured plugins」をクリックし、次に進みましょう。
続けてプラグインをダウンロードできる画面が表示されます。
必要に応じてInstallボタンをクリックしてください。
特段必要を感じなければ、そのまま「Start usingf IntelliJ IDEA」をクリックしましょう。
これで、初回起動時の設定が完了しました。
IntelliJ IDEAの使い方
初回設定が完了したので、いよいよIntelliJ IDEAを実際に操作していくことができるようになりました。
IntelliJ IDEAの基本的な使い方について、簡単にチェックしていきましょう。
プロジェクトを新規作成する
IntelliJ IDEAを起動すると「Welcome to IntelliJ IDEA」ウィンドウが表示されます。
この画面で「Creata New Project」をクリックすることで、新しくプロジェクトを作成することが可能です。
言語やSDK、JDKのディレクトリなどを選び、プロジェクト名などを入力していきましょう。
プロジェクトの作成が完了したら、コード記述画面(エディタ画面)が表示されます。
これでIntelliJ IDEAでコーディングを行えるようになりました。
プログラムの実行
記述したプログラムを実行したいときには、ウィンドウ右上に配置されている、緑色の再生ボタンをクリックしましょう。
「Run (ファイル名)」をクリックすれば、プログラムを実行できます。
プラグインを導入する
IntelliJ IDEAではプラグインを追加することもできます。
FileからSettingsを選択し「Plugins」を開きましょう。
ここで、様々なプラグインを検索・インストールすることができます。
言語を新しく追加することなどもできるため、IntelliJ IDEAを更に強力なエディタに進化させていくことが可能です。
IntelliJ IDEAの持つ機能
IntelliJ IDEAは、強力なコード補完など様々な機能を有しています。
コード補完
例えば「Live Template」は、コードを省略して記述した状態でTabキーを押すと一気に補完してくれるというもの。
他のエディタでいうところのEmmetのようなもので、コードを迅速に、正確に記述することができます。
また「Postfix Completion」という機能も僅かなタイプ量で一気にコードを補完してくれるため、やはり効率と正確性が上がります。
空気を読む提案
IntelliJ IDEAの「Intention Actions」は「空気を読む提案」と呼ばれています。
サジェスト機能であり、その名の通りまさに「空気を読んだ」サジェストを表示してくれます。
地味ではありますが、コーディングにおいて非常に心強く、便利な機能だといえるでしょう。
IntelliJ IDEAは非常に評価の高いIDEである
IntelliJ IDEAは、インターネット上で高い評価を受けている統合開発環境です。
「Java用のIDE」という観点からEclipseと比較されることも多いIntelliJ IDEA。
しかし、Eclipseよりも「軽い」と感じるエンジニアもいるようです。
また、入力補完機能の優秀さやエラー検出機能などを評価する声もあり「多機能で優秀なIDE」といわれています。
やはりIntelliJ IDEAの持つ「豊富で便利な機能」を高く評価する声が多く、最高峰のIDEだと感じられている方もいるようです。
ぜひ試してみてはいかがでしょうか。
優秀なIDEを利用して開発の効率を向上させる
今回の記事では、統合開発環境である「IntelliJ IDEA」について注目・解説してきました。
IntelliJ IDEAはその豊富な機能やプラグインなどを活用すれば、間違いなく開発の効率を上げられるIDEです。
機能をフルに使えるUltimateは有料ではありますが、その値段分の価値があるIDEだといえるでしょう。
無料のIDEも数多く存在する中で「有償」と聞くと抵抗を覚える方もいらっしゃるかもしれません。
しかし「Community」は無料で使うことができるので、一度は試してみてはいかがでしょうか。
もう他のIDE・エディタには戻れないと感じてしまう可能性も、十分に考えられるでしょう。