組み込みエンジニアの仕事内容や年収・必要な資格を解説!
身近な存在の組み込み系システム
こんにちは!
toiroフリーランス編集部です。
家電から自動車まであらゆる製品に使われているのが組み込み系システムです。
ボタンひとつでご飯が炊きあがるのも風呂が適温になるのも組み込み系システムが働いているためといえます。
組み込み系システムは私たちの生活にはなくてはならない存在となりました。
今回は組み込みエンジニアに注目し解説していきます。
需要が高い組み込み系システムのエンジニア
組み込み系システムのエンジニアの需要はなぜ高いのか?
その答えは簡単です。
生活に不可欠な組み込み系システムを開発する専門のエンジニアは需要が高いのも当然だといえます。
ボタンひとつで簡単に操作できる家電製品の開発はこれからも需要が高まる一方です。
誰もが利用するスマホにも組み込み系システムが使われています。
身近な存在の組み込み系システムのエンジニアの需要が高いのはこのような背景があるためです。
IoTには組み込み系は必要不可欠
モノのインターネットと訳されるIoTはモノとモノをつなぐことで私たちの生活をより快適にしてくれます。
いままでインターネットと関係のなかった製品が繋がれて快適さと安全性を実現してくれるのがIoTです。
会社にいながら家にいるペットの様子が見られる、ドアの開閉で人の出入りを確認する、屋外の照明がセンサーにより制御される、自動安全装置が働くといったことはIoTがあるからこそ実現できます。
そしてこれを実現できるのも組み込み系システムのおかげなのです。
あらゆる状況を想定できるのが組み込みエンジニア
組み込み系システムのエンジニアは育成の観点から20代の需要が高いといわれてもいます。
しかしあらゆる状況を想定できる知識や経験が豊富な40代以上の需要も高いことを忘れてはなりません。
ここでは組み込みエンジニアの仕事内容とポイントを確認していきます。
誤操作を想定
生活になくてはならない組み込み系ですが、製品を利用するのは情報技術に精通したユーザーばかりではありません。
ユーザーの大半がほとんど知識も持たずにボタンを押すだけで快適な生活を送っている人ばかりと考えたほうがいいでしょう。
安全性と快適性を考慮し開発をしていても知識がないユーザーが使用することで誤操作を起こす可能性があります。
つまり日常で起こりうる誤操作を想定しながら開発をし続けなければなりません。
知識と経験が組み込み系システムのエンジニアには必要といわれるのはこういった背景が理由です。
エラーを頻繁に発生させない
エラーを起こさないようにすることも組み込み系の開発では非常に重要です。
エラーが頻繁に起きてしまえばユーザーから不満が出るばかりでなくクレームにも繋がります。
構造はわからなくても簡単な操作で動かすことのできるのが組み込み系の良さであり、誰もが当たり前のように利用できるのが魅力です。
エラーの発生を未然に防ぐことを総合的に考えられるのはこれまでの知識や経験が活かせる世代といえるかもしれません。
ハードウェアの知識も必要
組み込み系システムの開発にはソフトウェアとハードウェアの両方の知識が必要となります。
身近な電化製品の中に当たり前のように組み込まれIoTでより快適な生活が送ることができる昨今、誤操作やエラーを起こさないためにもハードウェアの知識は組み込みエンジニアとって欠かせません。
組み込みエンジニアに必要な言語
需要が高まる一方の組み込み系システムですが転職するには敷居が高いといわれてもいます。
なぜそう思われるのかは組み込み系システムに使われている言語に関係があるのです。
C言語
組み込み系システムに必要不可欠なのはC言語です。
このC言語はコンパクトに無駄なく処理できる汎用性の高いものとして利用されています。
40年以上前に作られた言語であるためC言語を学んでいない若年層の存在も珍しくありません。
C言語は組み込み系の仕事につきたいのなら最低限勉強しておく必要があります。
40代以上の方だと学生時代にC言語を学んでいる場合が多いのでその分組み込みエンジニアへの転職に有利といえるでしょう。
C++言語
自動車での組み込み系システムで頻繁に使われるようになってきたC++言語はC言語と互換性があります。
組み込み系システムは自動車産業ではなくてはならない存在です。
C++言語も組み込みエンジニアへの転職を考えるのであれば勉強をしておく必要性があります。
C言語になじみのある世代ならばC++言語にも容易に対応ができるといえるでしょう。
組み込みエンジニアに必要な資格
次に組み込みエンジニアの転職を目指す人が持っておきたい資格をご紹介していきます。
様々な経験を持つ40代以上のエンジニアがよりよい条件で転職を考えた場合、有利になる資格です。
エンデベッドシステムスペシャリスト
エンデベッドシステムスペシャリストはレベル4の組み込み系を開発する際に必要な資格です。
生活に密接した組み込み系システムは広い知識がないと開発が難しいためこのような資格は大変有効となります。
エンデベッドシステムスペシャリストの資格を取得すれば広い知識を求められてもシステム開発ができるようになるのです。
この資格は高度情報処理技術者試験に含まれており難易度は高めですが取得しておいて損はないでしょう。
基本情報技術者試験
基本情報技術者試験は組み込みエンジニアを目指すのに最適な国家資格です。
合格率も2~30%と最近は上がってきているので受かるチャンスも高くなってきました。
情報産業界では昔から注目されている試験のひとつですがストラテジ系やマネジメント系の分野も含まれていることに注意が必要です。
情報系以外の知識も必要なのを忘れずに試験対策をしなければなりません。
応用情報技術者試験
基本情報技術者試験の合格者に受験資格のある応用情報技術者試験は総合力が問われる問題が多く、組み込み系の知識があれば受かるというものではありません。
広い知識が必要となる組み込み系にはあると便利な資格のひとつとなっています。
ETEC
ETECは組み込み系に特化した資格で組み込み技術者試験制度と呼ばれています。
組み込み系ソフトウェア技術者試験クラス1とクラス2に分別されているため、まずは自分の実力にあったクラスを受けてみるといいでしょう。
電子回路
組み込みエンジニアへの転職を考えるのであれば電子回路の知識はあったほうが有利になります。
組み込みエンジニアはソフトウェアだけでなくハードウェアの知識が必要になることが一般的です。
資格の取得とまではいかなくても電子回路の本を読むなどして知識を蓄積しておくことをおすすめします。
収入の良い組み込みエンジニア
身近な存在でもあるため需要が高く慢性的な人手不足となっているのが組み込みエンジニアです。
これからもその需要が高まっていくことが予想されるため収入が高くなるのも当然といえます。
厚生労働省の調べによると、組み込みエンジニアの平均年収は557.6万円といわれており、開発経験を持っていればそれ以上の収入を得ることも可能です。
組み込み系への転職を考えている方はまずはプログラマーやSEとして転職した後、プロジェクトマネージャーやスペシャリストへと昇っていけば収入も自然と上がっていくでしょう。
活躍の分野も広がる組み込み系だからこそ今後の収入にもかなり期待がもてます。
参考:システムエンジニア(組込み、IoT)|職業情報提供サイト jobtag|厚生労働省
未経験者で組み込みエンジニアに転職するなら
これからの時代は組み込み系だ、と思っていても自分は未経験者だからとしり込みをされている方も少なくないでしょう。
しかし実際にそれは問題ではありません。
未経験者で資格もない場合ならテスターから始めるという手段があります。
テスターとしてシステムの動作を確認することから始めていけば組み込み系システムの開発を行う道は開けていくでしょう。
物づくりが好き、機械の構造が気になるという人は組み込みエンジニアに向いています。
40代以上で未経験者の場合、ためらう気持ちは出るかもしれませんがこれまでに培ってきた経験が活かされることもあるのです。
組み込み系に向いている気質であるならばチャレンジする価値はあるといえます。
組み込み系で働く上での注意点
家電からスマホ、自動車と生活のあらゆる場面に使われている組み込み系システムはコンパクトであることが大切です。
コストをおさえる面からもシステムがコンパクトであることは非常に重要だといえるでしょう。
プログラミングというとつい大規模なものを考えてしまいがちですが組み込みエンジニアにはその考えは当てはまりません。
また組み込み系システムは前提としてユーザーによるソフォトウェアの書き換えができません。
パソコンの普及によりプログラミングは身近なものとなりましたが組み込み系システムはエンジニアが使いやすいように設計されユーザーが使う場面を想定して作られたシステムなのです。
書き込みができないという点が汎用コンピュータと組み込み系システムの大きな違いという点も覚えておいたほうがいいでしょう。
組み込みエンジニアの良さ
様々なジャンルでの活躍が可能
家電、自動車、スマホと例を少し上げただけでも身近な存在とわかる組み込み系は様々なジャンルで活躍ができる可能性を秘めています。
炊飯器やエアコンなど家電専門の組み込み系、自動車専門の組み込み系と各分野に特化した活躍が期待できるのです。
またこれからも組み込みエンジニアが活躍する分野はさらに広がりをみせ細分化されてくる可能性も大いにあるでしょう。
自分のスタイルが確立した40代以上ならば専門の組み込みエンジニアとしてもスキルを活かせる場も広がります。
自分が設定したプログラムが実感できる
組み込み系システムは身近な家電をボタンひとつや音声などで老若男女が簡単に動かせるものです。
それはシステム開発者自身も同じ立場だといえるでしょう。
組み込みエンジニアもほかのユーザー同様、様々なデバイスを通し組み込み系のプログラミングを享受しています。
自分の設定した組み込み系に触れることもあればユーザーが目の前で動かしていることも実感できるのです。
自分のプログラミングの成果を喜べることも組み込みエンジニアの良さだといえます。
長く働ける組み込みエンジニア
IT業界は長時間労働が多くなりやすく、長く働くことが難しいというイメージがあります。
しかし経験や知識を活かしたいと考えているのであれば組み込みエンジニアは長く働くことに適した仕事といえるでしょう。
実際経験と知識を活かし組み込み系で活躍している60代の方も珍しくありません。
40代の転職で組み込み系を選択することは若い頃とは違うと躊躇される方もいるでしょう。
しかし自分の知識や経験を活かしたいと思っているならば長く働ける仕事として組み込みエンジニアをおすすめします。
人手不足なので転職のチャンスが高い
組み込み系システムは身近な製品の中には必ずといっていいほど使われているものです。
これからも組み込み系システムはIoTとともに広く普及されることは簡単に予想できるでしょう。
IT業界の人手不足は慢性的ですが特に組み込みエンジニアは需要が高いため転職のチャンスも多くなります。
C言語やハードウェアに強ければ人手不足の組み込み系には非常に魅力的な人材として映ることでしょう。
求められている40代のスキル
システム開発というと柔軟な思考や長期に働ける人材が欲しいという考えから20代の募集が目立ちます。
実際転職サイトなどでは20代の組み込みエンジニアの募集を見かけることが多いと感じている方も少なくないでしょう。
しかし前述した通り組み込み系は若手が使用する機会の少ないC言語やハードウェアの知識が必要不可欠となります。
そのため若手には敬遠される仕事でもあるのです。
組み込み系の求人で20代が多いように感じてもそれを理由に転職対象から外す必要はありません。
40代以上を有益な人材として求める組み込み系は豊富にあると考えて間違いはないのです。
組み込みエンジニアの需要があるにも関わらずC言語やハードウェアの知識が必要といった条件で人手不足が生み出されています。
もしその知識や経験を持っていて組み込み系の転職を考えている40代以上の方なら組み込みエンジニアへの転職のチャンスは高いと考えられるでしょう。
知識と経験が求められる組み込みエンジニアには40代以上に最適の仕事ともいえるのです。
まとめ
当たり前のように使っている便利な家電製品には組み込み系システムが必ずといっていいほど入っています。
ボタンで動くもの、音声で動くもの、自動でオンオフしてくれるものなど、私たちの生活を支えてくれているのが組み込み系システムなのです。
もしあなたにスキルがあり年収アップを考えているのであれば、組み込みエンジニアの仕事を考えてみるのもいいかもしれません。
生活に欠かせない組み込み系の開発はかなりやりがいのある仕事です。
IoTの発達が目覚ましい今、知識とスキルが必要となる組み込みエンジニアの求人の需要は高まり活躍の場も広がっていくでしょう。
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