こんにちは!

toiroフリーランス編集部です。

働き方の選択肢が増えるなか、エンジニアとして独立するか、会社員として安定した道を歩むか——この選択に迷うエンジニアは少なくありません。

どちらの道にも明確なメリットと課題があり、一概にどちらが優れているとはいえません。

本コラムでは、最新のデータと実例を交えながら、両者の特徴を詳しく解説し、あなたの価値観やライフスタイルにあった選択をサポートします!

はじめに

本コラムの目的と対象読者

このガイドは、IT業界で働くエンジニアが自身のキャリアパスを選択する際の判断材料を提供することを目的としています。

会社員エンジニアとして働いている方でフリーランスへの転身を検討中の方、これからエンジニアとしてキャリアをスタートする方、そして現在フリーランスとして活動している方にも、改めて自身の働き方を見つめ直すきっかけとなる内容をお届けします。

現代のIT業界では、技術の進歩とともに働き方も多様化しており、従来の「終身雇用」という概念が薄れつつあります。

同時に、リモートワークの普及やデジタル化の加速により、個人の技術力やスキルがより重要視される時代となっています。

エンジニアの働き方の多様化背景

日本のIT業界における働き方の変化は、複数の要因によって促進されています。

まず、デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進により、企業はより専門的で高度な技術力をもつエンジニアを求めるようになりました。

この需要の高まりは、優秀なエンジニアにとって選択肢を広げる結果となっています。

「ITフリーランス及びフリーランスエージェント市場白書 2025」によると、ITフリーランス人口は2024年に35万人を突破し、前年から約2.3万人増加(前年比107.1%)という統計からも分かるように、フリーランスエンジニアの数は着実に増加しています。

この背景には、働き方改革の浸透、リモートワーク環境の整備、そして個人の価値観の変化があります。

特に注目すべきは、2028年には45万人のITフリーランス人口が予想されているという将来予測です。

これは、今後もフリーランスという働き方が一般的になることを示しており、エンジニアにとって重要なキャリア選択肢として定着していることを物語っています。

さらに、企業側も正社員の採用だけでなく、プロジェクトベースでの専門性の高いエンジニアの活用を積極的に進めています。

フリーランスエンジニアと企業の間には、従来の雇用関係とは異なる新しい協力関係が生まれています。

フリーランスエンジニアと会社員エンジニア比較表集

リモートと常駐のイメージ

まずはフリーランスエンジニアと会社員エンジニアの比較を一気にわかりやすくお伝えします。

詳細については、後述のコラムをご参考ください。

1. 基本的な働き方の比較表

項目フリーランスエンジニア会社員エンジニア
法的地位個人事業主雇用契約に基づく労働者
主な働き方客先常駐型・リモート型・プロジェクト型自社開発・受託開発・SIer
契約形態案件ごとの業務委託契約雇用契約(正社員)
労働法の適用労働基準法の適用外労働基準法の保護を受ける
代表的な案件Web開発、モバイルアプリ、AI・機械学習自社サービス開発、大規模システム開発

2. 収入・報酬体系の比較表

項目フリーランスエンジニア会社員エンジニア
平均年収20代:510-520万円
30代:558-630万円
40代:620-670万円
全体平均:462万円
報酬形態月単価制(月額30-100万円以上)月給制+賞与
収入の安定性案件に依存、変動あり安定している
年収1,000万円の実現性高単価案件で実現可能管理職や大手企業で実現可能
税金・社会保険全額自己負担企業が半額負担

3. 働く自由度・柔軟性の比較表

項目フリーランスエンジニア会社員エンジニア
案件選択自由に選択可能会社が決定
勤務時間成果物納期内で自由就業規則に従う
勤務地リモート案件なら全国対応可能会社指定の場所
休暇取得案件の合間に自由に取得有給休暇制度に従う
働き方の調整完全に自己管理制度の範囲内で調整

4. スキルアップ・キャリア形成の比較表

項目フリーランスエンジニア会社員エンジニア
技術経験の幅多様な案件で幅広く経験企業の事業領域内で深く経験
研修制度なし(自己投資)企業が提供
学習費用全額自己負担企業が補助・負担
メンタリング自分でみつける必要先輩社員からの指導
キャリアパス自分で設計企業が用意した道筋

5. 福利厚生・安定性の比較表

項目フリーランスエンジニア会社員エンジニア
健康保険国民健康保険(全額自己負担)健康保険(企業が半額負担)
年金国民年金(全額自己負担)厚生年金(企業が半額負担)
有給休暇なし法定有給休暇あり
産休・育休国民健康保険の給付のみ産前産後休暇・育児休業給付
退職金なし企業により支給
その他福利厚生自分で手配住宅手当、交通費、研修費等

6. 仕事獲得・営業活動の比較表

項目フリーランスエンジニア会社員エンジニア
案件獲得自分で営業活動が必要会社が案件を獲得
営業手法エージェント、人脈、直接営業営業部門が担当
営業時間開発と並行して実施技術業務に専念可能
契約交渉自分で実施会社が実施
営業スキル必須不要(技術に集中)

7. 人間関係・チームワークの比較表

項目フリーランスエンジニア会社員エンジニア
チーム関係プロジェクトごとに変化固定メンバーとの長期協力
人間関係の深さ比較的浅い深い信頼関係を構築
孤独感感じやすいチームで働く安心感
ネットワーキング自分で積極的に構築社内外の人脈を活用
協力体制個人の責任範囲が明確チーム全体での責任共有

8. 向いている人の特徴比較表

特徴フリーランス向き会社員向き
自己管理能力高い普通~高い
リスク許容度高い低い~普通
営業・コミュニケーション力必須あるとよい
安定志向低い高い
学習意欲非常に高い(自己投資)高い(制度活用)
チームワーク重視普通高い
責任感非常に高い(全責任)高い(役割分担)

9. ライフステージ別選択指針表

ライフステージ推奨される選択理由
20代前半~中盤(独身)フリーランス挑戦可リスク許容度が高く、多様な経験を積める
20代後半(結婚予定)会社員が安定安定収入と福利厚生が重要
30代(子育て世代)会社員が有利育児関連制度、住宅ローン審査で有利
30代(専門性確立)フリーランス可高単価案件獲得の可能性
40代以降どちらも可経験を活かした高付加価値サービス提供

10. 判断ポイント総合比較表

重視する価値観フリーランス適合度会社員適合度
自由度・柔軟性★★★★★★★☆☆☆
収入最大化★★★★☆★★★☆☆
安定性・保障★★☆☆☆★★★★★
スキルの幅★★★★★★★★☆☆
専門性の深さ★★★☆☆★★★★☆
ワークライフバランス★★★★☆★★★★☆
将来の安心感★★☆☆☆★★★★★

フリーランスエンジニアと会社員エンジニアの違いや比較をざっくり把握できましたでしょうか?

ここからは各項目の詳しい解説をお伝えしていきます。

フリーランスエンジニアとは

定義と主な働き方

フリーランスエンジニアとは、特定の企業に所属せず、個人事業主として複数のクライアントから案件を受注し、技術的サービスを提供するエンジニアのことを指します。

法的には「個人事業主」として扱われ、労働基準法の適用を受けない独立した事業者として活動します。

フリーランスエンジニアの働き方は多岐にわたります。

最も一般的なのは「客先常駐型」と呼ばれる働き方で、クライアント企業のオフィスに出向いて、そこの開発チームの一員として業務を行います。

この形態は、企業側にとっては即戦力を確保でき、エンジニア側にとっては継続的な収入を得られるメリットがあります。

一方で、「リモート型」の働き方も増加傾向にあります。

これは自宅やコワーキングスペースから業務を行う形態で、地理的制約を受けずに全国各地のクライアントと仕事ができる利点があります。

特にWeb開発やアプリケーション開発の分野では、リモート型の働き方が主流となりつつあります。

また、「プロジェクト型」として、特定の開発プロジェクトを期間限定で受注する働き方もあります。

この場合、プロジェクトの完了とともに契約が終了し、次の案件を探すことになります。

短期間で集中的に作業を行い、プロジェクト間には休息期間を設けるエンジニアも多く見受けられます。

代表的な案件・仕事例

フリーランスエンジニアが手がける案件は、技術領域によって大きく異なります。

Web開発分野では、企業のコーポレートサイト制作、ECサイト構築、Webアプリケーションのフロントエンド・バックエンド開発が代表的です。

これらの案件は比較的参入しやすく、多くのフリーランスエンジニアが最初に手がける分野でもあります。

モバイルアプリケーション開発では、iOS・Android向けのネイティブアプリ開発、React NativeやFlutterを用いたクロスプラットフォーム開発が人気です。

特にスタートアップ企業からの需要が高く、MVPの開発から本格的なサービス展開まで幅広い規模の案件があります。

システム開発・インフラ分野では、既存システムのリプレイス、クラウド移行支援、CI/CDパイプラインの構築などが主要な案件となっています。

これらは高度な技術力が要求される反面、単価も高く設定される傾向があります。

近年特に注目されているのは、AI・機械学習関連の案件です。

データ分析基盤の構築、機械学習モデルの開発、AIを活用したサービスの企画・開発など、先端技術を活用した案件が増加しています。

これらの案件は専門性が高く、対応できるエンジニアが限られているため、高単価での取引が期待できます。

また、技術コンサルティングやシステム設計の案件も増えています。

これらは開発作業よりも、技術的な戦略立案や既存システムの改善提案などが中心となり、豊富な経験と幅広い技術知識が求められます。

会社員エンジニアとは

定義と主な働き方

会社員エンジニアとは、特定の企業と雇用契約を結び、その企業の正社員として勤務するエンジニアのことを指します。

労働基準法の保護を受け、企業の就業規則に従って業務を行います。

雇用の安定性と引き換えに、企業への忠誠心と継続的な成果創出が期待されます。

会社員エンジニアの働き方は、所属する企業の業態や規模によって大きく異なります。

自社開発企業では、自社サービスの企画・開発・運用・改善を一貫して担当し、長期的な視点でプロダクトを育てていく醍醐味があります。

ユーザーからの直接的なフィードバックを受けながら、サービスの成長を実感できることが大きな魅力です。

受託開発企業では、さまざまなクライアントからの依頼を受けて、多種多様なシステムやアプリケーションの開発を行います。

案件ごとに異なる技術スタックや業界知識を身につけることができ、幅広い経験を積むことが可能です。

プロジェクトマネジメントスキルも自然と身につく環境といえるでしょう。

SIer(システムインテグレーター)では、大規模なシステム開発プロジェクトに参画し、要件定義から設計、開発、テスト、運用まで一連の工程を経験できます。

チームワークを重視した開発手法を学び、エンタープライズレベルのシステム開発に関わることで、高度な技術力と業務知識を習得できます。

代表的なキャリアパス

会社員エンジニアのキャリアパスは、技術職としての専門性を高める道と、マネジメント職へと進む道に大きく分かれます。

技術職としてのキャリアでは、シニアエンジニア、テックリード、アーキテクト、テクニカルスペシャリストといった役職への昇進が考えられます。

シニアエンジニアは、技術的な問題解決能力に加えて、後輩エンジニアの指導コードレビューなど、技術面でのリーダーシップを発揮する役割を担います。

この段階では、単純な実装作業だけでなく、システム全体の設計や技術選定に関わることも多くなります。

テックリードやアーキテクトは、プロジェクト全体の技術的方向性を決定し、開発チーム全体の技術力向上を牽引する役割です。

技術的な判断力だけでなく、ビジネス要件を技術的に実現するための戦略的思考も求められます。

マネジメント職へのキャリアパスでは、チームリーダー、プロジェクトマネージャー、開発部長、CTOといった管理職への昇進があります。

これらの役職では、技術的なスキルに加えて、人材マネジメント、予算管理、事業戦略の立案など、幅広い経営スキルが必要になります。

近年注目されているのは、「テクノロジーエヴァンジェリスト」「デベロッパーリレーションズ」といった新しい職種です。

これらは技術的な専門性を活かしながら、社外との技術交流や自社技術の普及促進を担う役割で、技術力とコミュニケーション能力の両方が求められます。

フリーランスと会社員の徹底比較

収入・報酬体系の違い

収入面での比較は、フリーランスと会社員の選択において最も重要な要素の一つです。

dodaの平均年収ランキングによると、ITエンジニア全体の平均年収は462万円となっています。

一方で、フリーランスエンジニアの年代別平均年収は、20代で約510万円~520万円、30代で約558万円~630万円、40代で約620万円~670万円、50代で約630万円という調査結果があります。

この数字を見ると、フリーランスエンジニアの方が会社員エンジニアより高い年収を得ている傾向が見受けられます。

しかし、この比較には重要な留意点があります。

フリーランスの収入は月単価×稼働月数で計算されるため、案件が途切れるリスクや、営業活動に費やす時間などを考慮する必要があります。

フリーランスエンジニアの報酬体系は、主に月単価制で設定されます。

経験豊富なエンジニアであれば月単価80万円以上の案件も珍しくなく、年収1000万円を超えることも十分可能です。

特に、AI・機械学習、ブロックチェーン、クラウドアーキテクチャなどの先端技術に精通したエンジニアは、高単価の案件を獲得しやすい傾向があります。

一方、会社員エンジニアの場合は、基本給に加えて各種手当(残業代、職務手当、資格手当など)、賞与、昇給などが総合的に年収を構成します。

大手IT企業では、株式報酬やストックオプションなどの長期インセンティブも用意されており、これらを含めると実質的な年収はより高くなる場合があります。

ただし、フリーランスには会社員にはない経費負担があることも忘れてはいけません。

健康保険料、厚生年金保険料、所得税、住民税、個人事業税などの税金・社会保険料を全額自己負担する必要があります。

また、仕事に必要な機材購入費、通信費、交通費、研修費なども自己負担となります。

働く自由度・柔軟性

働く自由度において、フリーランスエンジニアは圧倒的な優位性をもっています。

案件の選択、働く時間、働く場所、休暇の取得など、すべてを自分の判断で決定できます。

この自由度は、ワークライフバランスを重視するエンジニアにとって大きな魅力となっています。

案件選択の自由度は、フリーランスの最大のメリットの一つです。

自分の興味のある技術領域、業界、企業規模などを基準に案件を選ぶことができます。

また、単価や稼働時間、勤務地なども自分の条件にあわせて調整可能です。

会社員では経験できない多様な業界や技術に触れることで、視野を広げることができます。

勤務時間の自由度も大きな違いです。

フリーランスは成果物の納期を守れば、いつ働くかは基本的に自由です。

朝型の人は早朝から作業し、夜型の人は深夜に集中して作業するなど、自分のバイオリズムにあわせた働き方が可能です。

勤務地の自由度では、リモートワーク可能な案件を選ぶことで、地理的制約を受けずに全国各地のクライアントと仕事ができます。

地方在住でも東京の企業の案件に参画したり、海外のクライアントと仕事をしたりすることも可能です。

この柔軟性は、家族の都合での転居や、生活環境の変化に対応しやすいという利点もあります。

一方、会社員エンジニアの場合は、企業の就業規則や労働基準法の制約のなかで働くことになります。

しかし、近年は働き方改革の影響で、フレックスタイム制度、リモートワーク制度、副業許可制度など、柔軟な働き方を支援する企業が増えています。

会社員の場合、組織の一員として働くことで、個人では対応できない大規模なプロジェクトに参画できる機会があります。

また、同僚との協力や切磋琢磨により、個人のスキルアップが促進される環境もあります。

チームワークを重視する開発手法を学べることも、会社員ならではの利点です。

スキルアップ・キャリア形成

スキルアップとキャリア形成の観点では、フリーランスと会社員それぞれに異なる特徴があります。

フリーランスエンジニアは、多様な案件に関わることで幅広い技術スタックを経験できる反面、体系的なスキル習得や深い専門性の獲得には自己管理が必要です。

フリーランスの場合、案件ごとに異なる技術や業界知識を身につける機会が豊富にあります。

Web開発からモバイルアプリ、AIシステムまで、さまざまな分野の案件に挑戦することで、幅広いスキルセットを構築できます。

また、最新技術を積極的にとり入れる企業の案件に参画することで、つねに技術の最前線に触れることができます。

しかし、フリーランスでは研修制度や体系的な教育プログラムが提供されないため、スキルアップは完全に自己責任となります。

新しい技術の学習費用、資格取得費用、カンファレンス参加費用などは全て自己負担となります。

また、メンターやコーチングを受ける機会も限られるため、自分でキャリア設計を行う必要があります。

一方、会社員エンジニアは、企業の人材育成制度を活用できる大きなメリットがあります。

多くの企業では、新入社員研修、技術研修、マネジメント研修、外部セミナーへの参加支援、資格取得支援などの制度が整備されています。

これらの制度を利用することで、体系的で継続的なスキルアップが可能です。

企業によっては、技術書購入費の補助、カンファレンス参加費の支給、社内勉強会の開催、技術コミュニティ活動の支援など、エンジニアの成長を支援する制度が充実しています。

また、先輩エンジニアからのメンタリングやコードレビューを通じて、実践的なスキルを効率的に習得できる環境があります。

キャリア形成の観点では、会社員エンジニアは明確なキャリアパスが用意されていることが多く、昇進や昇格の仕組みが整備されています。

人事評価制度により、自分の成長を客観的に測ることができ、上司との面談を通じて次のステップを計画することができます。

福利厚生・安定性

福利厚生と安定性の面では、会社員エンジニアが圧倒的に有利です。

正社員として企業に所属することで、さまざまな制度的保護と経済的安定を享受できます。

これは、特に家族をもつエンジニアにとって重要な要素となります。

会社員エンジニアが享受できる福利厚生は多岐にわたります。

健康保険、厚生年金、労災保険、雇用保険などの社会保険は、保険料の半額を企業が負担してくれます。

また、有給休暇、病気休暇、産前産後休暇、育児休暇、介護休暇などの各種休暇制度も法律で保障されています。

多くの企業では、さらに充実した福利厚生制度を提供しています。

住宅手当、交通費、食事補助、健康診断、人間ドック、社員旅行、慶弔金、退職金制度、企業年金制度などがその例です。

IT企業では、技術書購入費、カンファレンス参加費、資格取得支援金、在宅勤務手当などの技術職特有の福利厚生も充実しています。

収入の安定性も会社員の大きなメリットです。

毎月決まった日に給与が振り込まれ、年2回の賞与も期待できます。

業績が悪化した場合でも、労働法により一定の保護が受けられます。

また、労働基準法により、残業代の支払いや労働時間の制限なども保障されています。

一方、フリーランスエンジニアは、これらの福利厚生を自分で手配する必要があります。

国民健康保険、国民年金への加入は必須ですが、保険料は全額自己負担となります。

また、労働基準法の保護を受けないため、労働時間の制限や残業代の概念がありません。

ただし、フリーランスでも自分で福利厚生に相当する制度を整えることは可能です。

小規模企業共済個人型確定拠出年金(iDeCo)への加入、民間保険への加入、健康管理や休暇の自己管理などにより、一定の安定性を確保できます。

収入の安定性については、フリーランスは案件獲得のリスクをつねに抱えています。

プロジェクトの終了、クライアントの予算削減、景気動向の変化などにより、収入が不安定になる可能性があります。

しかし、複数のクライアントとの関係を維持し、継続的な案件獲得のための営業活動を行うことで、このリスクを軽減することができます。

仕事の獲得方法・営業活動

仕事の獲得方法は、フリーランスと会社員のもっとも大きな違いの一つです。

会社員エンジニアは基本的に営業活動を行う必要がありませんが、フリーランスエンジニアは継続的な案件獲得のための営業活動が必須となります。

フリーランスエンジニアの案件獲得方法は多様化しています。

もっとも一般的なのは、フリーランス専門のエージェントサービスの利用です。

これらのサービスでは、専任のコーディネーターが案件の紹介、クライアントとの交渉、契約手続きなどをサポートしてくれます。

手数料は発生しますが、営業活動の負担を大幅に軽減できます。

クラウドソーシングプラットフォームも重要な案件獲得手段です。

これらのプラットフォームでは、クライアントが直接案件を公開し、フリーランスが提案を行う形式が一般的です。

競争は激しいものの、実績を積み重ねることで継続的な案件獲得が可能になります。

人脈を活用した案件獲得も効果的な方法です。

前職の同僚、友人、知人からの紹介により案件を獲得することは珍しくありません。

また、技術コミュニティへの参加、勉強会での発表、ブログやSNSでの情報発信なども、長期的な営業活動として有効です。

直接営業も選択肢の一つです。

興味のある企業に直接アプローチし、自分のスキルや経験をアピールして案件獲得を目指します。

この方法では、エージェント手数料を削減できる反面、営業活動に多くの時間を割く必要があります。

フリーランスエンジニアにとって、営業活動は継続的な業務の一部となります。

現在の案件を進めながら、次の案件の準備を並行して行う必要があります。

この営業活動には、提案書の作成、クライアントとの面談、契約条件の交渉などが含まれ、技術力とは異なるビジネススキルが求められます。

一方、会社員エンジニアは、企業の営業部門やマーケティング部門が獲得した案件に参画する形が一般的です。

案件獲得の責任は会社が負うため、エンジニアは技術面に集中することができます。

これにより、営業活動に時間を割かれることなく、技術力の向上や開発業務に専念できます。

人間関係・チームワーク

人間関係とチームワークの観点では、フリーランスと会社員それぞれに特徴的な環境があります。

どちらも人との関わりは避けられませんが、その性質や深さは大きく異なります。

会社員エンジニアは、固定されたチームメンバーと長期間にわたって協力して仕事を進めます。

これにより、深い信頼関係を築くことができ、チーム全体での成果向上を目指すことができます。

定期的なミーティング、ペアプログラミング、コードレビューなどを通じて、技術的な知識の共有や課題解決を行います。

同じチームで働く期間が長いため、メンバー同士の相性や価値観の違いが業務に影響することもあります。

一方で、互いの強みや弱みを理解し合い、補完し合うことで、個人の能力を超えた成果を生み出すことも可能です。

また、先輩エンジニアからの指導や、後輩エンジニアへの技術指導を通じて、組織全体の技術力向上に貢献できます。

職場の人間関係は、仕事の満足度や継続性にも大きく影響します。

良好な人間関係が築けている場合、困難なプロジェクトでも協力して乗り越えることができます。

しかし、人間関係に問題が生じた場合、日常的にストレスを感じることになり、パフォーマンスの低下や離職の原因となることもあります。

フリーランスエンジニアの場合、プロジェクトごとに異なるチームメンバーと働くことが多く、さまざまな価値観や働き方をもつ人々と関わる機会があります。

この多様性は、視野を広げ、新しいアイデアや手法を学ぶ機会を提供してくれます。

ただし、フリーランスの場合、プロジェクトの期間が限定されているため、深い信頼関係を築く時間が限られています。

また、外部の人間として扱われることもあり、チーム内での情報共有や意思決定プロセスから除外される場合もあります。

フリーランスエンジニアにとって重要なのは、短期間でチームに溶け込み、価値を提供できる適応力とコミュニケーション能力です。

技術力だけでなく、人間関係を円滑に築くスキルが案件の成功と継続に直結します。

また、フリーランスは基本的に一人で働くことが多いため、孤独感を感じることもあります。

この解決策として、コワーキングスペースの利用、フリーランス同士の交流会への参加、オンラインコミュニティでの情報交換などが有効です。

向いている人の特徴

フリーランスに向いている人

フリーランスエンジニアとして成功するためには、技術力だけでなく、特定の性格特性やスキルセットが必要です。

まずもっとも重要なのは、自己管理能力の高さです。

決められた時間に出社する必要がないため、自分で規律を保ち、効率的に作業を進める能力が求められます。

責任感の強さも不可欠な要素です。

フリーランスは成果物の品質と納期に対して完全な責任を負います。

上司や同僚からの監督がない環境で、クライアントの期待に応える成果を出しつづける必要があります。

また、問題が発生した際には、自分で解決策を見つけ、実行する能力が求められます。

営業力とコミュニケーション能力も重要なスキルです。

案件獲得のためには、自分の技術力や経験を効果的にアピールし、クライアントとの信頼関係を構築する必要があります。

技術的な専門用語をわかりやすく説明し、プロジェクトの進捗や課題を適切に報告できるコミュニケーション力は、継続的な案件獲得につながります。

リスク許容度の高さも重要な特性です。

フリーランスは収入の不安定性、案件獲得の不確実性、健康問題による収入停止リスクなど、さまざまなリスクと隣りあわせです。

これらのリスクを受け入れ、適切にコントロールできる精神的な強さが必要です。

学習意欲とスキルアップへの積極性も欠かせません。

技術の進歩が早いIT業界では、つねに新しい技術やツールを学びつづける必要があります。

企業の研修制度に頼れないフリーランスは、自ら学習機会を見つけ、投資し、実践する姿勢が求められます。

柔軟性と適応力も重要な要素です。

プロジェクトごとに異なる技術スタック、開発手法、チーム文化に迅速に適応し、価値を提供する能力が必要です。

また、市場の変化に応じて、自分のスキルセットや提供サービスを調整する柔軟性も重要です。

経営者マインドをもつことも成功の鍵となります。

フリーランスは個人事業主として、収支管理、税務処理、契約管理、ブランディングなど、技術以外の業務も担当する必要があります。

これらを含めて総合的に事業を運営する意識が重要です。

会社員に向いている人

会社員エンジニアとして長期的にキャリアを築いていくためには、組織のなかで力を発揮できる特性が重要です。

まず、チームワークを重視し、協調性の高い人が向いています。

現代のソフトウェア開発は、複数の専門家が協力して進める大規模なプロジェクトが主流であり、チーム全体の成果を最大化するための協力姿勢が不可欠です。

安定性を重視する価値観をもつ人も会社員に適しています。

毎月安定した収入を得たい、将来の生活設計を立てやすくしたい、家族の生活を安定させたいといった考えをもつ人にとって、会社員の安定性は大きなメリットとなります。

組織のなかでの成長を楽しめる人も会社員に向いています。

企業が提供する研修制度、メンタリング制度、キャリア開発支援などを活用し、段階的にスキルアップしていくことに価値を見出せる人です。

また、同僚との切磋琢磨や知識共有を通じて成長することを楽しめる人も、会社員として充実したキャリアを築けるでしょう。

責任範囲が明確化されている環境を好む人も適しています。

会社員は職務記述書や組織図により、自分の責任範囲が明確に定義されています。

この枠組みのなかで、与えられた役割を確実に果たすことに集中したい人には、会社員が適しています。

長期的な視点でキャリアを考えられる人も会社員に向いています。

企業内でのキャリアパスを描き、昇進や職務拡大を目指して継続的に努力できる人です。

また、企業の事業成長と自分の成長をリンクさせて考えられる人も、会社員として成功しやすいでしょう。

専門性を深めることに価値を見出せる人も適しています。

一つの企業で長期間働くことで、その企業の事業領域や技術スタックに関する深い専門知識を蓄積できます。

幅広い経験よりも、特定領域での深い専門性を重視する人には、会社員のキャリアパスが適しています。

福利厚生や社会保障を重視する人も会社員に向いています。

健康保険、厚生年金、有給休暇、育児休暇などの制度を活用したい人、将来の退職後の生活についても企業の制度でサポートを受けたい人には、会社員の選択が合理的です。

どちらを選ぶべき?判断ポイント

ガイドのイメージ

ライフステージ・価値観別の選び方

キャリアの選択は、現在のライフステージと将来の価値観によって大きく左右されます。

20代前半から中盤の独身期においては、リスクをとりやすく、多様な経験を積むことができる時期です。

この段階では、フリーランスとしてさまざまな案件に挑戦し、幅広いスキルを身につけることで、将来の選択肢を広げることができます。

しかし、同じ20代でも、早期に結婚や家族計画を考えている場合は、安定した収入と福利厚生が重要になります。

特に配偶者も不安定な職業の場合、少なくとも一方は安定した収入源を確保することが家計の安定につながります。

30代になると、多くの人がキャリアと家庭のバランスを考える時期に入ります。

子育て世代にとって、育児休暇制度、時短勤務制度、子育て支援などの福利厚生は非常に価値の高いものです。

また、住宅ローンの審査においても、会社員の方が有利な条件で融資を受けられることが多いです。

一方で、30代でフリーランスを選択する場合は、十分な実務経験と専門性を武器に、高単価案件を継続的に獲得できる体制を整える必要があります。

この年代でフリーランスとして成功するためには、特定の技術領域での深い専門性と、安定したクライアント基盤の構築が重要です。

40代以降は、これまでのキャリアの蓄積を活かす時期となります。

会社員として管理職やシニアポジションを目指す道もあれば、豊富な経験を活かしてフリーランスとして高付加価値サービスを提供する道もあります。

この年代では、単純な開発作業よりも、コンサルティング、アーキテクチャ設計、チーム指導などの高度な業務にシフトすることが多くなります。

価値観の観点では、「自由度」を最重視する人はフリーランス、「安定性」を最重視する人は会社員が適しています。

しかし、現実的には両方の要素をバランスよく求める人が多く、その場合は現在のライフステージと将来の計画を総合的に考慮して判断する必要があります。

「成長機会」を重視する人の場合、幅広い経験を求めるならフリーランス、体系的な成長を求めるなら会社員が適しています。

「収入最大化」を目指す人は、短期的にはフリーランスが有利ですが、長期的な資産形成を考えると会社員の方が有利な場合もあります。

失敗しないための注意点

キャリア選択で失敗しないためには、まず自分の現状を正確に把握することが重要です。

技術力、経験年数、専門分野、コミュニケーション能力、営業力などを客観的に評価し、現時点でどちらの働き方により適しているかを判断する必要があります。

フリーランスを選択する場合の注意点として、十分な準備期間を設けることがあげられます。

会社員として働きながら、副業として小規模な案件を受注し、フリーランスとしての働き方を体験してみることをおすすめします。

また、最低6ヶ月分の生活費を貯蓄し、案件が途切れた場合の備えを用意しておくことも重要です。

案件獲得のルートを複数確保することも失敗回避の重要なポイントです。

エージェント、クラウドソーシング、人脈、直接営業など、複数のチャネルを開拓し、一つのルートに依存しない体制を構築する必要があります。

税務処理や契約管理などの事務処理についても、事前に学習し、体制を整えておくことが重要です。

税理士への相談、会計ソフトの導入、契約書のテンプレート作成など、技術以外の業務についても準備を怠らないようにしましょう。

会社員を選択する場合は、企業選びが成功の鍵となります。

自分の価値観やキャリア目標にあった企業文化、成長機会、技術環境をもつ企業を選ぶことが重要です。

また、将来のキャリアパスが明確に描けるか、スキルアップの機会が十分に提供されるかも確認すべきポイントです。

どちらの選択をする場合でも、継続的な学習とスキルアップを怠らないことが重要です。

IT業界の技術進歩は非常に早く、現在のスキルセットだけでは将来通用しなくなる可能性があります。

つねに新しい技術動向をキャッチアップし、必要に応じてスキルセットを更新していく姿勢が必要です。

また、一度選択した働き方に固執する必要はありません。

ライフステージの変化、価値観の変化、市場環境の変化に応じて、働き方を見直すことも重要です。

フリーランスから会社員へ、会社員からフリーランスへの転身は、適切なタイミングと準備があれば十分可能です。

まとめ

両者のメリット・デメリット総括

フリーランスエンジニアと会社員エンジニア、それぞれの働き方には明確なメリットとデメリットが存在します。

これらを総合的に理解することで、自分にとって最適な選択を行うことができます。

フリーランスエンジニアの主要なメリットは、高い自由度と収入向上の可能性です。

案件選択、働く時間、働く場所を自分でコントロールでき、スキルと経験に応じて高単価案件を獲得することで、会社員を上回る年収を実現できる可能性があります。

また、多様な案件に関わることで、幅広い技術スキルと業界知識を身につけることができます。

一方、フリーランスの主要なデメリットは、収入の不安定性と自己責任の重さです。

案件獲得のリスク、健康保険や年金の自己負担、税務処理の複雑さ、孤独感などの課題があります。

また、営業活動に時間を割く必要があり、純粋な技術業務に集中できない場合もあります。

会社員エンジニアの主要なメリットは、安定性と充実した福利厚生です。

毎月安定した給与、各種社会保険、有給休暇、研修制度、退職金制度など、総合的な生活保障が提供されます。

また、チームワークを活かした大規模プロジェクトへの参画や、体系的なキャリア開発の機会があります。

会社員の主要なデメリットは、自由度の制限と収入上限の存在です。

勤務時間、勤務地、業務内容などが企業によって決められ、個人の裁量が限られます。

また、昇進や昇格には時間がかかり、短期間での大幅な収入向上は期待しにくい場合があります。

今後のキャリア設計に向けて

現代のIT業界におけるキャリア設計は、従来の「一つの企業で長期間働く」というモデルから、より柔軟で多様なアプローチへと変化しています。

フリーランスと会社員の選択は、必ずしも一生涯固定される必要はありません。

重要なのは、自分の価値観、ライフステージ、市場環境に応じて、最適な働き方を選択しつづけることです。

20代で会社員として基礎スキルを身につけ、30代でフリーランスとして高収入を実現し、40代で再び会社員としてマネジメント経験を積むといった、ハイブリッドなキャリアパスも十分可能です。

技術力の向上は、どちらの働き方を選択する場合でも継続的に必要です。

AI・機械学習、クラウドコンピューティング、セキュリティ、データサイエンスなどの成長分野において専門性を高めることで、フリーランスでも会社員でも価値の高い人材として活躍できます。

また、技術力だけでなく、コミュニケーション能力、プロジェクトマネジメント能力、ビジネス理解力などの「ソフトスキル」の重要性も増しています。

これらのスキルは、どちらの働き方においても価値を発揮し、キャリアの選択肢を広げてくれます。

ネットワーキングも重要な要素です。

同業者との関係構築、技術コミュニティへの参画、SNSでの情報発信などを通じて、業界内でのプレゼンスを高めることで、新しい機会を創出できます。

最後に、継続的な学習姿勢を維持することが最も重要です。

技術の進歩、市場の変化、社会情勢の変動に対応するため、つねに新しい知識とスキルを吸収しつづける必要があります。

この学習への投資は、フリーランスでも会社員でも、長期的なキャリア成功の基盤となります。

フリーランスエンジニアと会社員エンジニアに関するよくある質問

Q1. 未経験からいきなりフリーランスエンジニアになることは可能ですか?

A. 技術的には可能ですが、現実的には非常に困難です。フリーランスエンジニアには、技術力だけでなく、営業力、プロジェクト管理能力、コミュニケーション能力など、多面的なスキルが求められます。未経験の場合、まず会社員として2〜3年の実務経験を積み、基礎的な開発スキルとビジネスマナーを身につけることを強く推奨します。

どうしても早期にフリーランスを目指したい場合は、プログラミングスクールでの集中学習、ポートフォリオの充実、小規模案件からのスタート、メンターの確保などの準備が必要です。また、最低限の生活費を確保できる貯蓄も必要でしょう。

Q2. フリーランスエンジニアの年収は本当に会社員より高いのですか?

A. 統計的には、フリーランスエンジニアの平均年収は会社員エンジニアを上回る傾向があります。しかし、これには重要な注意点があります。フリーランスの年収には、健康保険料、年金保険料、各種税金、経費などが含まれていません。これらを差し引いた実質的な手取り額で比較する必要があります。

また、フリーランスの収入は案件獲得状況によって大きく変動します。高単価案件を継続的に獲得できる上位層のフリーランスは確実に高収入を得ていますが、案件獲得に苦労するフリーランスは会社員を下回る収入になることもあります。スキルレベル、営業力、市場状況などを総合的に考慮して判断することが重要です。

Q3. 会社員からフリーランスに転身するタイミングはいつがいいですか?

A. 一般的には、実務経験3〜5年以上、特定の技術領域での専門性、継続的な案件獲得の見込み、十分な貯蓄(6ヶ月分以上の生活費)が揃った時点が適切なタイミングとされています。また、家族の理解と協力、健康状態の良好さも重要な要素です。

転身前には、副業として小規模な案件を経験し、フリーランスとしての働き方を体験することを推奨します。また、現在の会社での人脈を維持し、将来的な案件獲得のネットワークとして活用できるよう、円満退職を心がけることも重要です。

Q4. フリーランスエンジニアは老後の保障が心配ですが、対策はありますか?

A. フリーランスの老後保障について、国民年金のみでは十分ではないため、追加的な対策が必要です。個人型確定拠出年金(iDeCo)、小規模企業共済、民間の個人年金保険などを活用することで、老後資金を積み立てることができます。

また、現役時代により多くの収入を得て投資に回すことで、資産形成を進めることも可能です。不動産投資、株式投資、投資信託などの選択肢があります。重要なのは、若いうちから長期的な資産形成計画を立て、継続的に実行することです。

Q5. 会社員エンジニアでも副業としてフリーランス案件を受けることはできますか?

A. 企業の就業規則で副業が許可されている場合は可能です。近年、多くの企業が副業を解禁しており、スキルアップや収入補完の手段として活用されています。ただし、本業に支障をきたさない範囲での活動が前提となります。

副業を行う際は、競業避止義務、機密保持義務、労働時間の管理などに注意が必要です。また、副業収入が年間20万円を超える場合は確定申告が必要になります。本業の会社への報告義務がある場合もありますので、事前に就業規則を確認することが重要です。

Q6. フリーランスエンジニアは孤独感が強いと聞きますが、対処法はありますか?

A. 確かにフリーランスは一人で作業することが多く、孤独感を感じる人は少なくありません。この対処法として、コワーキングスペースの利用、フリーランス同士の交流会への参加、オンラインコミュニティでの情報交換などが効果的です。

また、定期的にクライアント先に出向く案件を選ぶことで、チームメンバーとの交流機会を確保することもできます。技術勉強会への参加、メンターとの定期面談、友人や家族との時間を意識的に作ることも、孤独感の軽減につながります。

Q7. 会社員エンジニアのスキルアップは本当に企業頼みになってしまうのですか?

A. 企業の研修制度や教育支援は確かに充実していますが、スキルアップは最終的には個人の姿勢に依存します。優秀な会社員エンジニアは、企業の制度を活用しつつ、自主的な学習も積極的に行っています。

企業の制度を最大限活用するためには、キャリア面談での積極的な要望提示、社内勉強会の企画・参加、外部セミナーへの参加申請などが重要です。また、社内の技術的な課題に自主的にとり組むことで、実践的なスキルアップも可能です。

Q8. フリーランスエンジニアの案件は本当に継続的に獲得できるのですか?

継続的な案件獲得は、スキルレベル、営業力、ネットワーキング、市場状況などに大きく依存します。高い技術力と豊富な経験をもつエンジニアは、継続的に案件を獲得できる傾向があります。また、複数のエージェントとの関係構築、クライアントとの長期的な信頼関係の構築も重要です。

案件獲得のリスクを軽減するためには、特定の技術領域での専門性を高める、複数の案件獲得ルートを確保する、つねに次の案件を準備しておく、といった戦略的なアプローチが必要です。市場価値の高いスキルを身につけることが、継続的な案件獲得の基盤となります。

Q9. 会社員エンジニアから管理職になると技術から離れてしまうのでしょうか?

A. 管理職への昇進により、確かに日々のコーディング作業からは距離を置くことになります。しかし、技術的な判断、アーキテクチャ設計、技術戦略の立案など、より高次元の技術業務に関わることになります。

現代では「テクニカルマネージャー」や「エンジニアリングマネージャー」といった、技術とマネジメントの両方に精通した役職も増えています。また、「テックリード」として技術面でのリーダーシップを発揮する道もあります。管理職になっても技術への関わりを維持したい場合は、これらのキャリアパスを検討することができます。

Q10. 将来的にAIの発展により、エンジニアの仕事はなくなってしまうのでしょうか?

A. AIの発展により、確かに一部の単純な開発作業は自動化される可能性があります。しかし、複雑な問題解決、創造的な設計、ビジネス要件の理解と技術的実装の橋渡しなど、人間のエンジニアにしかできない業務は今後も残りつづけると予想されます。

重要なのは、AIとの協働を前提とした新しいスキルセットを身につけることです。AIツールを効果的に活用する能力、AIでは対応困難な高度な技術領域での専門性、ビジネス理解力とコミュニケーション能力などが、今後ますます重要になるでしょう。フリーランスでも会社員でも、継続的な学習と適応能力が将来のキャリア安定性の鍵となります。

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