【Wrike】プロジェクト管理ツールの使用方法を紹介!Wrikeの特徴と利用者からの評判、GitHubとの連携も解説
Wrikeとは?
Wrikeとは、プロジェクトのタスクやスケジュールの管理などにおいて、チーム内のプロジェクト管理情報の可視化を支援するためにクラウドで提供されるプロジェクト管理ツールです。
Wrikeについてもう少し詳しく見ていきましょう。
多機能のプロジェクト管理ツール
2007年に米Wrike社からリリースされ、GoogleやAirbnbをはじめ、世界中で20,000社以上が導入しています。
2012年には日本語対応版もリリースされ、現在は日本国内でも900社以上から導入されており、数あるプロジェクト管理ツールの中でもシェアを拡大してきている、今注目のツールです。
タスク管理、ガントチャート機能、ダッシュボード機能などを備え、簡単で使いやすいユーザーインターフェース、クラウド環境で提供されることでデスクトップとモバイル環境でのコラボレーションを実現しています。
現代のプロジェクト管理の課題
働き方改革やテレワーク化など仕事への取り組み方が変わっていく現代では、チームで共同作業を進めていきながらプロジェクトを推進するにあたって、プロジェクト管理の難易度は上がりつつあります。
そんな中、タスクの管理やスケジュールの見える化を簡単に行い、適切な情報共有を可能にすることが、プロジェクト管理を行う上で、また、チームの生産性・作業の品質を向上させるポイントとなります。
また、やるべき作業を明確化しつつ優先度を付け、また期限を適切に管理する必要があります。
これらの課題を解決するのが、プロジェクト管理ツールの「Wrike」です。
Wrikeの主な機能
プロジェクト管理ツール「Wrike」では様々な機能を提供しています。
代表的な機能についてご紹介します。
タスク管理
Wrike上におけるタスクとは、単一のアクションを表す項目のことを指します。
タスクにはタイトル・説明・ステータス・担当者・期限およびサブタスクやタスク同士の依存関係、所属するプロジェクト(またはフォルダー)の設定、資料の添付などが可能です。
これにより、プロジェクト全体の進捗やチーム内の進捗、メンバーごとの進捗を簡単に管理することができます。
また、任意のタスクを複数のプロジェクト(またはフォルダー)に追加することができ、柔軟なタスク管理が可能となります。
プロジェクトをまたがったタスク管理ができるのは、他のプロジェクト管理ツールにはないWrikeの大きな特徴といえます。
進捗管理・ガントチャート
Wrike上で登録したタスクは「リスト形式」「ボード形式」「ガントチャート」など様々な形式で可視化することができます。
「リスト形式」はその名の通りタスクを一覧リストで表示し、適宜フィルタリングして把握することができ、「ボード形式」はステータスごとや期限ごとなど、指定した属性ごとにグルーピングしてタスクを確認することができます。
「ガントチャート」はタスクごとの開始終了の予定日および実績日などをガントチャート形式で、タスクの遅れ・進みを可視化することができます。
タスクの遅れ発見が遅れてプロジェクトに多大な影響を及ぼす、といった心配がなくなります。
ファイル管理
Wrikeではファイルをダウンロードすることなくオンラインで編集することができます。
また、ドキュメントを保存する際にはファイルのバージョンアップを自動的に行います。
チーム内の複数人で1つのドキュメントを編集する際に起きる「古いファイルを更新してしまった」「複数バージョンが存在し、どれが最新のドキュメントか分からなくなる」といった心配がありません。
リソース管理
Wrikeでは割り当てたタスクを個人ごとにカレンダー表示の中で参照することができます。
そのため、チームの中でタスクが集中しているメンバー、進捗が遅延しているメンバーなどを簡単に把握することが可能です。
チームメンバーの負荷の平準化や遅延タスクの適切なフォローを行うことができるようになります。
Wrikeはレポート機能も充実
Wrikeでは、レポートビルダーを使用することで、「プロジェクトレポート」、「タスクレポート」、「タイムログエントリレポート」などの各種レポート資料を簡単に作成することができます。
- 「プロジェクトレポート」…プロジェクトオーナー、状況、開始日時、完了日時、プロジェクト作成者、作成日およびカスタムフィールドの情報から作成を行います。
- 「タスクレポート」…状況、指定先、実施するタスク、タスクタイプ、締め切り、開始日時、完了日時、最終修正日時、作成日時、作成者およびカスタムフィールドを出力します。
- 「タイムログエントリーレポート」…ユーザーと日付など、レポートの種別ごとに様々な項目からフィルタリングしたレポートを出力し、プロジェクトの状況や各自のタスク進捗状況などを簡単に可視化することができます。
一度定義したWrikeレポートは、開くたびに新しい情報があると自動更新されて表示されます。
つまり、毎週毎週社内報告のための定型作業として進捗資料を作成する手間を大幅に減らすことができます。
また、それ以外にもレポートテンプレートが用意されています。
「担当者ごとの有効タスク」、「週ごとのプロジェクト状況」、「担当者ごとの期限切れタスク」、「今月が期限のプロジェクト」、「タスクの指名解除」、「今週の経過時間」など通常で使用するようなレポートが用意されています。
Wrikeと他アプリとの連携
Wrikeは他アプリとの連携も豊富な種類を備えています。
- GitHubのリポジトリとWrikeタスク間で相互同期させることで、Wrikeタスクをトリガとして実施されたGitHubリポジトリへのアップデートをチーム内に自動で共有することができます。
- OutlookやGmailなどのメールソフトと連携することで、Eメールでやり取りされる作業を管理したり、Eメールから直接タスクの作成、割り当て、編集が可能になります。
- SlackやMicrosoft Teamsなどのチャットツールと連携することで、チャットツール内のやり取りを系統立った作業へと変換し、より効率的にチームでの作業を進めることができます。
- Microsoft Excelからのインポートエクスポートが可能なため、Wrikeを使用していない顧客や部署とのドキュメントのやり取りも簡単に行えます。
- GoogleDrive、Microsoft OneDrive、DropBoxなどのオンラインストレージツールと連携することで、大容量のストレージを介したファイルのやり取りが可能になります。
- iOS版アプリ、Android版アプリも用意されているので、オフィスだけでなく場所を選ばずプロジェクト状況を把握することができます。
Wrikeの主な使い方
タスクの作成
Wrike上で基本的な動作となるタスク作成、ワンクリックでタスク作成画面を起動し、タイトル・説明・ステータス・担当者・期限およびサブタスクなどを入力することで簡単にタスクを作成することができます。
ガントチャート
作成されたタスクの進捗状況を確認する際にガントチャートを利用することができます。
ガントチャートを表示する際には、列の表示/非表示の変更や項目の展開・折り畳みなどをすることにより、より見やすくガントチャートを表示することが可能です。
またガントチャートから個別のタスクに遷移する、その逆に個別のタスクから全体のガントチャートを確認する操作も可能で、随時プロジェクト管理状況を把握することができます。
ダッシュボード
Wrikeを使う上では、ダッシュボードを使うことが必須になります。
ダッシュボード上では自分に割り当てたられたタスクの可視化、直近が期限となっているタスクや今日やるべきタスクが可視化されており、1日の作業計画を立てるのに役立ちます。
Wrikeの料金体系
プラン
様々な機能を備えているWrikeですが、Free、Professional、Business、Enterpriseの計4つの料金プランが準備されていて、必要な機能を備えたプランを選択することが可能です。
具体的なプランの内容は下記のようになっています。
Free
5ユーザーまでのチームでの利用を推奨。
基本的な機能(タスク管理、ファイル共有、ファイルストレージアプリとの連携)が利用可能です。
無料で利用することができます。
Professional
5~15ユーザーまでのチームでの利用を推奨。
タスクとサブタスク管理、ガントチャート、ダッシュボードの共有、他アプリとの連携などの機能が利用可能です。
価格は$9.80/ユーザー・月となっています。
Business
5~200ユーザーまでのチームでの利用を推奨。
Professional版で備えている機能に加え、カスタムフィールドとワークフロー、レポートのテンプレート、カレンダー、プロジェクトおよびタスクの承認機能、ユーザーグループと許可、リクエストフォームなどの機能が使用可能になり、より充実したプロジェクト管理を行うことができます。
価格は$24.80/ユーザー・月となっています。
Enterprise
5人以上のチームでの利用を推奨。上限なし。
Professional版とBusinessで備えている機能に加え、ActiveDirectoryとの連携、2段階認証、パスワードポリシー、ユーザー監査レポート機能など、大規模な組織での運用を前提とした充実したセキュリティ機能を利用することができるようになります。
こちらは統一的な価格設定はなく、個別での料金設定となります。
3つのライセンスタイプ
また、Wrikeにはプランの考え方だけでなく、正規ユーザー、外部ユーザー、コラボレーターの3つのライセンスタイプが存在します。
各ライセンスごとに異なる権限のなかでWrikeの機能を利用することができます。
正規ユーザー、外部ユーザーについては有料のユーザー登録が必要で、コラボレーターについては有料ユーザーの人数分は不要となります。
ただし、アカウントに招待できるコラボレーターの数には限りがあるので注意が必要です。
Wrike利用者の声
- タスク・プロジェクトの進捗可視化に最適。特にタスクを複数の方法で表示できるところが良い。
- ガントチャートの作成が簡単。複数人で共有しているタスクなども簡単にガントチャート化できるので、プロジェクトがどこまで進んでいて、何が遅れているか、誰のタスクをフォローしないといけないのかが一目瞭然となる。
- 準備されているレポートテンプレートが便利。資料の定期作成の手間が減った。
- チームで共同利用することにより、情報共有が進んだ。情報伝達の漏れによる作業の手戻りや遅れ、オーバーヘッドが無くなってスムーズにプロジェクトを進めることができるようになった。
実際にWrikeを利用しているユーザーからは上記のような肯定的な声が多数です。
「機能が豊富すぎるが故に、使い方に慣れるまでに時間が掛かる。事前に運用ルールを策定する必要がある。」などの声もあります。
これは昨今のMicrosoft TeamsやSlackなどのコミュニケーションツールでも同じことがいえるので、実質Wrikeには機能改善すべき要素は無いといって良いでしょう。
他のプロジェクト管理ツールとの比較
様々な機能を備えたWrikeですが、市場に出回っている他のプロジェクト管理ツールとの比較を見てみましょう。
Trello
Trelloはカンバン方式のタスク管理ツールです。
ドラッグアンドドロップでタスクを動かして直観的に操作することができます。
画面数も少なくシンプルなインターフェースで、タスク管理に特化した機能を備えています。
ただし、Wrikeとは違ってレポート機能やガントチャート機能といったタスクを可視化する機能は弱いので、小規模~中規模向けのプロジェクト管理ツールとなります。
Backlog
ユーザーに親和性の高いユーザーインターフェースで使いやすく、コミュニケーションを促進化する「いいね」機能やキャラクターアイコンなど、プロジェクト管理ツールとしてはユニークな機能を備えています。
ただし表示される情報量が多く、自分が確認すべき範囲の把握が難しいというところがBacklogの備えている機能の今後の課題といえます。
Redmine
タスク管理機能・ガントチャート機能などを備え、専用のプラグインも豊富です。
カスタマイズも比較的簡単ではありますが、ユーザーインターフェースはエンジニア向けなので、慣れるまでに時間が掛かるかもしれません。
前述のとおり、機能が豊富なので、小規模~大規模までさまざまなプロジェクトにアジャストできるプロジェクト管理ツールといえます。
また、完全無料で使用することができますが、Wrikeのようにクラウドサービスの提供はないため、サーバーを保持し一元管理する必要があります。
また、WrikeのようにiOSアプリやAndroidアプリの提供も無いため、利用場面はオフィス内に限られます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
様々なプロジェクト管理ツールが存在する中で、Wrikeはタスク管理機能、ガントチャート機能、レポート機能など豊富な機能を備えており、多様な他アプリとの連携やモバイルアプリの使用も可能な、非常に優秀なプロジェクト管理ツールであるといえます。
プランに応じて提供される機能が変わるので、組織やプロジェクトの大きさ・複雑度に応じたプランを選択することで適切なプロジェクト管理が可能になり、チームの生産性向上と綿密な情報共有に寄与します。
皆様の組織でもWrikeを導入することをお勧めします。