サーバサイドプログラミングにおすすめの言語と概要を解説!サーバサイド・フロントエンドの違いは?言語の学習方法や書籍も紹介
世の中の暮らしを陰から支えるサーバたち。
昨今の世の中では、様々なWebサービスなくしては生活できません。
銀行などの金融関連、毎日のように利用しているSNSや動画共有サイト、音楽などを楽しむサブスクリプションストリーミング形式の配信サイト等々。
もはや生活の中で完全に定着し、ヘビーユーザーの方からすれば「依存している」といっても決して過言ではないでしょう。
こういったWebを通じたサービスやインフラ周りのものは「サーバ」が正常に動作していなければその恩恵を享受することはできません。
普段は全く意識しない方が大半でしょう。
しかし、チケットサイトなどで人気アーティストのライブチケット一般販売が行われると、大抵サーバがダウンしてアクセスができなくなります。
「普段は当たり前に繋がるサイト・サービス」がちょっとしたことでアクセスできなくなる最も身近な例といえるでしょう。
今回はその「サーバ」側で動いている「サーバサイドプログラミング」に注目していきます。
サーバサイドプログラミングという分野
今回注目するサーバサイドプログラミングですが、そもそもどういうものなのでしょうか。
サーバサイドプログラミングはその名の通り「サーバで動いているプログラム」のことを指しています。
例えば、PHPはサーバ上で動かすことができるため、処理を実現するためのソースコードをユーザに見られなくすることが可能です。
対して、JavaScriptはクライアントサイドで動くスクリプト言語のため、同じような処理ができてもユーザからソースコードが見えてしまいます。
データベースの参照などのためにサーバサイドプログラミングは非常に重要で、世の中の様々な仕組みと密接に関わっている分野であるといえるでしょう。
サーバサイドプログラミングにおすすめの言語
それでは早速、サーバサイドプログラミングにおすすめのプログラミング言語を紹介していきます。
今回の記事ではサーバサイドプログラミングとしてメジャーな言語を5つピックアップしました。
- Java
- PHP
- Scala
- JavaScript(Node.js)
- Ruby
上記5言語を、1つずつ簡単に紹介していきます。
言語の持つ特徴や、サーバサイドプログラミングにおいてどんな顔を持っているのかなどまで注目しましょう。
軽量プログラミング言語(LL)がよく用いられている
言語を紹介する前に、1つ覚えておくと良いポイントがあります。
それは、サーバサイドプログラミングおよびWeb開発では軽量プログラミング言語(LL)がよく採用されるというポイントです。
軽量プログラミング言語は実行速度が速いというメリットに加えて、ソースコードのままサーバ上で動作させられます。
そのため、開発や保守・運用が容易というまさにサーバサイド向けの利点を持っている言語たちです。
結果的に開発コストや運用コストの削減にも繋がるため、積極的に軽量プログラミング言語を採用する動きが見られます。
これから1つずつ言語を紹介していきますが、その際に「軽量プログラミング言語かどうか」についても触れているので、その点も頭に入れながらご覧ください。
Java
まず最初に紹介するプログラミング言語は「Java」です。
非常に有名で、サーバサイドのみならず幅広い分野で活躍しているこちらの言語は、サーバーサイドでも活躍しています。
Javaの強み
何にでも使える言語で、OSやハードに依存しないマルチプラットフォームで動くのが魅力のJava。
高い堅牢性や長年培われてきた実績、言語の信頼性が高いため、大規模なシステムや業務システムなどでも採用されることの多い言語です。
サーバサイドプログラミング以外でも幅広く使われているほか、オブジェクト指向的な考え方も学べるので、新たに勉強する言語としては適切かもしれません。
軽量プログラミング言語ではない
ただし、Javaは軽量プログラミング言語ではありません。
そのため、習得や学習コストは少し高め。
もしプログラミング初心者・未経験という場合は後回しにしてもいいかもしれません。
PHP
サーバサイドプログラミングの中でも特に有名で代表的な言語ともいえるのがPHPでしょう。
Web開発のために設計された言語ということもあり、スムーズに開発に取り組むことができます。
数多くの現場で使用されている
動的なWebサイトなどを実現するためにもよく用いられる言語であり、Webアプリケーションでは非常に広く愛用されている言語です。
様々な現場で用いられており、仕事の数という意味で、案件数や求人数もかなり多いです。
大手企業が運営している主要サービスもPHPで実装されていることも多く、できることも幅広いといえるでしょう。
習得が容易とされる
そして、PHPは軽量プログラミング言語。
そしてスクリプト言語であるため、プログラミング初心者の方でも容易にお試し感覚でチャレンジしてみることができます。
学習・習得もさほど難しくないため、これからプログラミングに挑戦したいという方におすすめできる言語です。
また、既にプログラマーという方であれば尚更簡単に習得できる可能性が高いといえます。
ぜひトライしてみてください。
Scala
Javaの後継言語とも呼ばれている「Scala」は、Java同様サーバサイドプログラミングでも活躍しています。
比較的新しい言語でありますが、年々着実に注目を集め始めています。
Scalaはユニークな言語
Scalaの特徴は「Javaでできることはなんでもできる」というポイント。
そして「オブジェクト指向と関数型プログラミング2つの性質を持っている」という2点があります。
Javaとの連携も容易。
JavaからScalaへの移行、ScalaをJavaで呼び出す、どちらも実現できます。
学習コストが高い
その分複雑で学習コストが高いため、プログラミング知識や経験がない方が最初に学習する言語としてはおすすめできません。
対して、既にJavaを扱えるエンジニアの方は、Javaと非常に相性の良い言語ですから、ぜひとも習得を目指したいところです。
Javaとの相互運用性も持っています。
そして、軽量プログラミング言語ではありません。
JavaScript(Node.js)
サーバサイドではなくクライアントサイドでのプログラミング言語として有名なJavaScript。
そのJavaScriptをサーバサイドでも動かせる、サーバ制御ができるというのが「Node.js」です。
Node.jsの可能性
Node.jsは少ないメモリ消費で多くのアクセスを処理することができます。
数多くのライブラリも存在しており、様々なシーンへ活用できるでしょう。
また、サーバサイドのみならずIoT分野での活用もできます。
JavaScriptがクライアントサイドだけで動くプログラミング言語だという考え方は、もはや古い考え方ともいえるでしょう。
JavaScriptは敷居が低い
そして、Node.jsのJavaScriptは軽量プログラミング言語です。
習得や学習、実行が容易なため、プログラミング言語の中でも敷居が低いといえます。
Node.jsは導入が必要ですが、JavaScript自体は何か特別な開発環境を用意する必要はありません。
気軽にチャレンジできるプログラミング言語です。
Ruby
最後に紹介するのは「Ruby」です。
Rubyは日本人が開発した国産プログラミング言語としても有名ですが、サーバサイドでもメジャーになっています。
「サーバサイドプログラミング言語・オブ・ザ・イヤー 2018」で見事1位に輝いたという実績も持っている言語です。
簡単かつ豊富な機能を実現
「簡単なのに高機能」という特徴を持っています。
ソースコードの可読性が高く、コーディングもしやすいのに様々なことが行える幅広い可能性が広がっている言語です。
TwitterやクックパッドなどもRubyが用いられており、様々な分野のサーバサイドで活躍しています。
新しく習得する言語としておすすめできる
軽量プログラミング言語でもあり、比較的容易に学習・習得ができるでしょう。
これから新しく言語を習得したいという方に特におすすめできる言語といえるかもしれません。
言語を学習するときに意識したいポイント
では、実際にプログラミング言語を学習しようと決意しても、どう手を出していいか分からないという方も多いでしょう。
この「何からやればいいのか分からない」というのはプログラミングの敷居を高く感じる要因の1つともなっています。
ここからは、言語学習をするうえで特に意識して取り組みたいポイントを紹介いたします。
とにかく「コーディング」すること
プログラミングを学習する上で最も大切なのがとにかくコーディングすることです。
コーディングはプログラムを書くこと。
作るものは何でもいいので、まず作ってみるということです。
自分で何か閃いた、作ってみたいと思えるようなアプリケーションや簡単なソフトウェアがあれば、実際に開発に挑戦してみてください。
特に何も思いつかない場合は、書籍やWeb上で様々なプログラミング練習問題が掲載されています。
とにかく実際に自分でコードを打ち込み、エラーが出ても挫けずに試行錯誤しながら1つずつ解決を目指してください。
分からなければインターネットでとにかく調べてください。
現場の最前線でプログラマーとして活躍しているエンジニアの大半は、完璧に言語を習得している訳ではありません。
実際はネットなどで調べながら開発しています。
決して調べながらプログラミングをすることは間違ったことでも、ダメなことでもないので、気軽に調べながら開発していきましょう。
おすすめの書籍
プログラミングを学習する上で、関連する技術書や参考書の数は非常に多いですね。
どの言語も数多くの出版社から様々な書籍が発行・販売されています。
実際に書店に足を運んで目を通してみて自分に合いそうなものを探すのが一番ですが、今回はおすすめの書籍もピックアップしました。
それは「O’Reilly (オライリー)」が出版している書籍たちです。
非常に丁寧に様々な部分まで解説がされているため、まずは一度書店などへ足を運んで試し読みしてみてください。
サーバサイドとフロントエンドの違いを解説
最後に確認しておきたいのが、サーバサイドとフロントエンドの違いです。
どちらも「サーバサイドエンジニア」と「フロントエンドエンジニア」と区分されることが多いですね。
サーバサイドは「サーバ内部」
まずサーバサイドは記事の冒頭でも少し触れた通り、サーバーの内部で動く仕組みといえるでしょう。
フロントエンドのプログラムを受け、データベースなど様々な処理を行います。
フロントエンドは「ユーザ目線」
対してフロントエンドは、ユーザがWebサイト上で画面を操作した時にその画面の変化を生むような仕組みを作ります。
また、サーバサイドにプログラム上で指示を出し、結果を受け取るような働きをする場合もあるでしょう。
簡単にざっくりと捉えるのであれば「フロントエンドはユーザに見える」のに対し「サーバサイドはユーザから見えない」と認識してもいいかもしれません。
とはいえ、あくまで簡単に言い表しただけであり、一概にはいえないので注意してください。
サーバサイドエンジニアは生活を支える存在
今回の記事ではサーバサイドプログラミングについて、特に言語を紹介してきました。
サーバサイドで動く仕組みを作るプログラミングは、今や生活を支えている存在といえます。
つまり、それらを開発しているサーバサイドエンジニアは世の中の暮らしや生活を支えているといえるでしょう。
普段は特段注目を集めないかもしれませんが、豊かな社会や仕組み、便利な世の中を実現するためには欠かせない存在です。
サーバサイドエンジニアのやりがいは、そういった部分に見つけられるでしょう。
自分が人々の暮らしを支えているんだと自負すれば、自信を持って高いモチベーションで仕事に臨むことができます。
もちろん、これはエンジニア全てにいえることです。
今回の記事でも少し登場したフロントエンドエンジニアがいなければ、Webページでユーザが快適な操作をしたり、アニメーション効果などを見て楽しんだり感動することはできません。
どのポジションを担当しているエンジニアであろうと、今の世の中で生活する上では「欠かせない存在」といえるでしょう。
そして、これからも便利な世の中を実現していくためには、新たな言語の習得なども重要です。
まずは今回紹介した言語に挑戦してみてはいかがでしょうか。
新たな自分の扉を開いたり、可能性に気付けるかもしれません。
ぜひ今の状態に満足せず、常に上を向いて高いモチベーションを持って仕事や言語習得に臨んでいきましょう。