システムエンジニアの中でもインフラエンジニアの需要は急増しています。

インフラエンジニアは未経験でも参入しやすい職種といわれているのです。

そこで今回は、ネットワークインフラや必要なスキルなど詳しくご紹介していきます。


ネットワークインフラとは

まずはネットワークインフラとはどんなものなのかを理解していきましょう。

ネットワークインフラを簡単に表すとインターネットやPC、プリンタなどを使えるようにするための土台です。

そもそもインフラとは、社会生活や経済の基盤を形成する構造物のことを指し、道路や発電所・学校・病院・公園などが我当します。

交通インフラや社会インフラなど、インフラにも様々な分野が存在するのです。

その中で最近とくに重要視されているのがネットワークインフラ(ITインフラ)になります。

IT業界のインフラに該当するのが、ネットワークであるインターネットやLAN、ハードウェアやOSなどです。

これらのものを総称してネットワークインフラといわれています。


アプリケーション+インフラ=システム

IT業界でシステムを構築するなどで使われるシステムは、アプリケーションとインフラから成り立っているのです。

簡単に表すとインフラを道路とするなら、アプリケーションは車、システムは社会の構造や仕組みということになります。

つまりエンジニアがシステムを作るとなると、アプリケーションとインフラの両方の理解が必要になるのです。


ハードウェア+ソフトウェア=インフラ

より詳しく説明すると、インフラはハードウェアとソフトウェアに分けることができます。

ハードウェアはPC・サーバー・ストレージ・ネットワーク機器などのデータを長期保存しておくための補助機器のことです。

ハードウェアにもサーバーとネットワークに分類され、ネットワークを担当する人をネットワーク(インフラ)エンジニアといいます。

ソフトウェアはコンピューターに命令を出すための情報のことでプログラムのことでもあるのです。


ネットワークは進化し続けている

ここまでネットワークインフラについてご紹介していきましたが、ネットワークインフラは常に進化し続けています

インフラの要素であるハードウェアやソフトウェアの種類も時代と共に増えたり減ったりしていくのです。

そのため、インフラエンジニアは常に動向に注意し勉強し続ける必要があります。


ネットワークエンジニアの業務

それではインフラエンジニアは実際にどんなことを行っているのでしょうか。

ネットワークエンジニアの業務について3つに分けてご紹介していきます。


ネットワーク設計・提案

ネットワークエンジニアの中でも上流工程に位置しているのが、ネットワークの設計と提案です。

クライアントからの要望を聞き取り、ネットワークの構成図や仕様書などプレゼンテーションのための資料を作成し提案します。

システムエンジニアともいわれ、ITの知識や技術力も必要になる業務です。

提案は営業が担当することもあるので、主にヒアリングや設計が重要な仕事といえるでしょう。


ネットワーク構築・保守

ここでは実際にネットワークを構築していくのが仕事です。カスタムエンジニアとも呼ばれます。

また、ネットワークを構築するだけではなく、障害対応や保守・点検などの作業も担当するのです。

実際にシステムに不具合や大きな障害が起きた時に対応を行うのも重要な仕事となります。

実際にネットワークを構築するので技術力が必要な仕事なのです。


ネットワーク監視・運用

インフラエンジニアが未経験でも参入しやすいといわれているのは、このネットワーク監視・運用のことです。

一般的にクライアント企業に常駐することになり、マニュアルに基づいた対応が主な仕事となります。

ネットワークとサーバーを監視することやアップデートなどの運用などを行っているのです。

これらはマニュアルがあればできる仕事が多いので、エンジニアとして参入したい方に狙い目の職種といえるでしょう。

クライアント企業に常駐していることもあり、簡単な障害対応ができる基礎知識や技術力は持ち合わせておくのがおすすめです。


セキュリティ対策に重要視される理由

今や企業にとってもネットワークインフラは無くてはならないものとなっています。

重量な資料や情報が詰まっているので、その分ネットワークインフラのセキュリティ対策が重要視されているのです。

それに加えて、近年ではネットワークインフラの転換期を迎えているのも大きな理由に挙げられるでしょう。

これからのネットワークインフラについてもご紹介していきます。


クラウド化

今まで一般的だったサーバーへの保管からクラウドへの移行が進んでいるのです。

企業の中で大きなサーバールームを設置していることが当たり前でしたが、これからは最小限のサーバーで済むというメリットがあります。

しかしながら、クラウドといってもクラウドサービス事業者のサーバーに保管されている状態です。

インターネットを介してデートを引き出したり保存したりできるというだけの違いなので、クラウドに預ける情報は選ぶ必要があるでしょう。

そのため、個人情報や重要機密などは自社のサーバーで保管されることになります。

クラウド化が進んでいるといっても、まだまだサーバーに対する知識や技術力も必要不可欠です。


5G

5Gはこれからのネットワークインフラを支えるシステムといわれています。

4Gに比べて圧倒的な大容量と遅延のほとんどないリアルタイムの通信、より多くの機器との接続が可能になりました。

2020年以降から徐々に企業や自動運転、病院の医療機器などでも本格的な実用化が検討されています。

近いうちに5Gが当たり前になることは安易に想像できるでしょう。

しかしながら5Gも開発されて間もないシステムのため、セキュリティ面や障害などの不安要素は残っています。

そのため、これからは5Gに対応できるネットワークエンジニアの需要が増え重宝されるでしょう。

ネットワークエンジニアとして需要を勝ち取るなら、トレンドに敏感になり素早く取り入れるべきです。


ネットワークインフラの効率化に必要なスキル

ここからはネットワークインフラの効率化に必要なスキルをご紹介していきます。


クラウド技術関連

やはりクラウド技術関連のスキルは必須項目といえるでしょう。

企業でもクラウドを取り入れることでより素早いビジネス展開が可能となりました。

従来のサーバーでは設置から始動までの期間が長くかかっていましたが、クラウドへ移行することで圧倒的な時間短縮が可能です。

また、クラウドを介してシステムを構築することで常駐の必要性も少なく、柔軟な対応や仕様変更もできるようになるでしょう。

ネットワークインフラの効率化を重視するなら、クラウドに関する技術や知識を持ち合わせておくべきです。


プログラミング

インフラエンジニアはインフラに関するシステム構築が主な仕事でしたが、これからは幅を広げていくべきかもしれません。

これから5Gが本格的に実用化されると、今までよりもより多くの様々な機器を介して通信が行われます。

とくにおすすめなのがPythonなどのプログラミング知識と技術です。

アプリ開発やAIに使われているPythonですが、IoTにも取り入れられ様々な機器と繋がることになります。

企業ではもちろん家庭でも一般的に使われるようになるので、Pythonに関する知識もこれからは必須となっていくはずです。


ITインフラの基礎知識

クラウド化が進んでいるからといってもネットワークやサーバーの知識はこれからも必須項目といえるでしょう。

すべてがクラウドに移行するということは少なく、サーバーとクラウドを使い分けることが一般的になると予想されるからです。

企業の基盤システムや重要な情報は自社サーバーで保管し、その他はクラウドに保管するのが主流となるでしょう。

そのため、これからインフラエンジニアになるといってもクラウドの知識だけではなく、ITインフラ全般の基礎は必要です。

ITインフラが進んでいくことによってより多くのITインフラが登場し、そのたびに勉強が必要になることでしょう。

しかし、それ以上にやりがいを感じられる世の中に必要とされる重要な仕事なのです。


インフラエンジニアの需要がアップ

ここまででわかるように、インフラエンジニアはどこにでも必要とされる人材なのです。

企業にとっては社内にいなくてはならない存在であり、これからより重要視されることになるでしょう。

また、ITインフラが進んでいくことによってITインフラの基礎知識は一般常識化されることになるかもしれません。

そうなるとインフラエンジニアとして働くには、より深い知識と高い技術力が求められることになります。

インフラエンジニアであることにあぐらをかいていると、いつの間にか必要とされない人材となっていることもあるでしょう。

インフラエンジニアになったとしても、常にITインフラなどのトレンドに敏感であるべきです。


インフラエンジニアは未経験でも中途でも可能

これから需要が増えるインフラエンジニアなら、これから参入したいという方も多いのではないでしょうか。

インフラエンジニアは実は未経験でも中途でも参入しやすいといわれています。

圧倒的な人手不足も理由として挙げられますが、簡単な作業から取り組むことができるというのも理由の一つです。

未経験の20代中盤~30代前半までならマニュアルで対応できる保守監視から即戦力となります。

現場で経験を積むことによって簡単なトラブル対応なども可能になり、働きながら知識と技術を高めていくことが可能です。


インフラエンジニアのメリット

インフラエンジニアが他のシステムエンジニアと違う点は、チームで動くことができることです。

エンジニアになりたいけれど、1人で黙々と作業し続けるのは不安があるという方におすすめの職種といえます。

チームで作業を分担し、コミュニケーションを取りながら働いていくのでコミュニケーション力も鍛えることが可能です。

また、インフラエンジニアは障害の原因をわかりやすく説明することを求められます。

そのため、エンジニアとしてスキルアップするときにもインフラエンジニアの経験はプラスになることでしょう。

また、システムエンジニアとして手に職をつけることができるので、女性でも産後の復帰などもしやすい職業です。


これからネットワークインフラを学ぶなら

これからインフラエンジニアを目指す方のために、ネットワークインフラのおすすめの学習方法をご紹介します。


スクールでしっかり学ぶ

インフラエンジニアを目指すなら、ITインフラの基礎をしっかり理解することが大切です。

また、独学で参考書などで勉強するよりも実践を伴った知識と技術力を持っておく必要があります。

そのため、スクールで実機に触れられる環境に身を置く方が即戦力としての知識と技術を身に付けることができるでしょう。

初心者にとってはエンジニアとしての基礎知識を独学で理解することは非常に難しく感じます。

独学の方が学びやすいですが、スクールに通う方が圧倒的に学ぶ時間を短縮することが可能です。


情報を更新する

これからITインフラについて学んだとしても、それで完了にはなりません。

常にITは進歩し続けるので、それに伴ってITインフラのトレンドにも敏感であることを求められ続けます。

ITインフラのトレンドが変化するたびに情報を更新し、新しい知識や技術を身に付けることの繰り返しなのです。

インフラエンジニアになるなら、向上心や探求心などの素質も必要になるといえるでしょう。


ITスキルとのつながりを意識しよう

インフラエンジニアの仕事はITの土台を担っています。

そのためITインフラの知識や技術だけではなく、サーバーやIoTなどその他のITスキルとのつながりを意識した学習が必要です。

これからインフラはより様々な機器やサービスと結びつきが強くなっていきます。

より幅広い知識や技術を持っていることは強みになるはずです。

クライアントから求められる知識や技術も増々高度になっていくことが予想されるので、常に学び続けることが必要になります。

長く求め続けられる人材であるためには、より幅広い知識や技術と情報を更新し続けていくことを大切にしていきましょう。