はじめに

プログラミング言語は、グローバルで小学生や小学生以下の教育現場での学習科目や早期学習が奨励されています。

国によってはプログラミング教育に投資をしていて早い段階からプログラミグの学習を導入しているところも増えてきました。

従来のテキスト型のプログラミング言語は子供にはハードルが高いといえます。

そのため、教育現場では、ビジュアル型のプログラミング言語の導入が顕著です。

開発現場でも同じくビジュアルプログラミング言語が導入されてきています。

LabViewは、このビジュアルプログラミング言語を採用した開発環境を提供しているシステムです。

今回は、LabViewについて紹介していきます。


LabViewについて

LabViewは、アメリカのNational Instruments Corporationによって開発された開発環境のことです。

ビジュアルプログラミング言語といって、従来のテキストでプログラミングするのではなく、視覚オブジェクトを用いたものになります。

近年、導入されているもしくは導入検討されている小学生へのプログラミング教育は、ビジュアルプログラミング言語が主流です。

また、グローバルで子供へのプログラミング教育は、ビジュアルプログラミングがメインとなっています。

LabViewは、グラフィカルプログラミング言語による開発環境です。

グラフィカルプログラミング言語は、ビジュアルプログラミング言語と同じになります。

呼び名が異なっているだけです。LabViewは、Laboratory Virtual Instrumentation Engineering Workbenchの略になります。

名前の通り、エンジニア用のバーチャル環境を提供するシステムです。


LabViewの特徴

LabViewの特徴は、関数の代わりにVirtual Instruments、通称VIを使います。

VIのアイコンを使ってウィンドウ上に配置し、パズルのようにVI同士を組み立ててプログラミングを形成します。

LabViewは、オンライン上にあるため対応OSを選ばず、どのOSにも対応しているところがもう一つの特徴です。

ただし、LabVIEW​ベース​パッケージだけは、Windowsのみになリます。

LabViewは、専門家以外にも動作確認が可能です。

それは、テキストの代わりにビジュアルを採用しているため、理解しやすい構造になっています。


LabViewインストール方法

LabViewのインストール方法は、2つあります。一つは、ハードウェアの取り付ける方法です。

これは、LabView用のハードウェアを購入してLabViewをインストールしたいPCに取り付けるだけになります。

もう一つの方法は、ソフトウェアをダウンロードする方法です。

こちらは、プランに応じて料金が設定されているので使用目的などに応じてプランを選択します。

プランを選択後支払いをし、ダウンロードしてPC内に展開するだけです。

注意点としては、LabVIEW​ベース​パッケージは、対応OSがWindowsのみです。このプランだけは、MacやLinuxでは使用できません。


LabViewの使い方

LabViewの使い方は、操作をするためにパネルの見方や制御器パレットの使い方などを理解することがポイントです。

ここでは、フロントパネル、制御パレットやブロックダイアグラムなどベースとなるファンクションの紹介です。


フロントパネル

フロントパネルは、Virtual Instruments、略称VIのユーザーインターフェースになります。

新規VIの作成やVIを開くと最初に表示されるパネルです。


制御パレット

制御器パレットは、フロントパネルを作成するためのツールです。

制御器パレットには、制御器だけでなく、表示器も搭載されています。

フロントパネルの「表示」から制御器パレットを選択すると制御パレットへアクセス可能です。

制御パレットは、カスタマイズ可能ですが、デフォルトは、全て展開され、モダンというカテゴリがオープンになります。

制御器は、基本的な操作ボタンが表示されていて、表示器は、制御器で入力した結果を確認することが可能です。

制御器には、数値制御器、プール制御器や文字列制御器があります。それぞれの役割は、目的によって使い分けができます。

数値制御器は、数値データの管理、プール制御器は、スイッチや押しボタンなどのon/offなどを管理することが目的です。

文字列制御器は、文字列データの表示ができます。


ブロックダイアグラム

ブロックダイヤグラムは、オブジェクト間でデータを運ぶためのビジュアルを表示することが可能です。

グラフィカルコードで組まれたプログラミングをダイアグラムで表示することができます。

ブロックダイアグラムにはノードがあり、ノードとは、ブロックダイアグラム上のオブジェクトです。


LabViewのメリット

LabViewは、メリットが色々ある開発環境ソフトです。

ビジュアルプログラミング言語を採用しているため、理解しやすい構造になっています。

ハードウェアとの統合も可能です。プログラムの並列処理が容易なところもLabViewのメリットになります。


理解が簡単

LabViewは、ビジュアルプログラミング言語を使用しているため、エンジニアやプログラマーでなくても理解することが可能です。

ビジュアルプログラミング言語は、処理が予め定義されていて、ブロックで仕分けられています。

プログラミングをするためには、このブロックとブロックをパズルのように組み立てるだけです。


ハードウェアと統合できる

LabViewは、外部システムやハードウェアとの接続を得意としています。

通常、システムとハードウェアをリンクさせるためには、ハードウェアやシステムの仕様を把握するところがスタートです。

その後、ソフトなどが更新されたときにどうするかなど考える必要があります。

しかし、LabViewは、予め、問題を想定した上で提供されているため、今までの悩みは、クリアされていることがメリットです。

そのため、常に実装や更新が継続されています。


高度な解析プログラムの構築

LabViewは、ブロックをパズルのように組み立てるだけでプログラムを作成することができます。

今まで他のプログラミング言語では難易度が高い並行処理も簡単に行うことが可能です。

LabViewは、ダイアグラムが揃うと自動的に実装するため、条件を揃えることで並行処理をするのに特別なプロセスは不要です。


LabViewのデメリット

LabViewは、簡素化されたプログラミングと誰が見ても理解できるプログラミングが大きなメリットです。

一方で、使い慣れるとデメリットがいくつかあります。ここでは、LabViewのデメリットについての解説です。

LabViewのデメリットは、3つあります。

「データベース通信」「リモート操作が手間」と「スマホなどのモバイルデバイスへの不対応」です。


データベース通信

LabViewは、SQLアドのデータベース通信が可能です。しかし、LabViewのデータベースの中に予め設定されていることが条件になります。

データベースにない場合は、データを追加することになりますが、LabViewに使い慣れていないと困難です。


リモート操作が手間

LabViewは、離れた場所から実行することや結果を確認するためには、予めセットアップが必要になります。

時間がかかるプログラミング結果など、常に同じ場所でモニタリングを続けることが困難な場合は、容易に確認することが困難です。


スマホなどのモバイルデバイスへの不対応

LabViewは、スマホなどのモバイルデバイスから使うことができません。

現状ウェブベースのアプリとして稼働しています。APIをリンクさせるとPCでは便利使うことが可能です。

しかし、スマホ用のアプリは開発されていないため、スマホで使うことはできません。


LabViewの料金体系

LabViewは有料になります。ただし、使用目的や開発規模などに応じてサービスを選ぶことが可能です。

ここでは、LabViewのプランと料金について紹介します。LabViewの料金プランは基本3つ種類です。

「LabViewベースパッケージ」、「LabView開発システム」と「LabViewプロフェッショナル開発システム」になります。


LabViewベースパッケージ

最もベーシックなプランがLabViewベースパッケージです。年間コストは、67,600円になります。月額換算約5,630円です。

ベースパッケージの機能は、1年間の技術サポートやソフトウェアアップグレードがあります。

オンライントレーニングやサブスクリプションライセンスも付随していますが、対応OSはWindows限定です。

LabViewの基本的な機能だけ欲しい場合、最適なプランになります。


LabView開発システム

LabView開発システムは、スタンダードな開発には最適です。

LabViewベースパッケージに含まれるオプションをカバーしているだけでなく、対応OSも幅が広がります。

LabView開発システムは、MacやLinuxに対応可能です。

LabViewベースパッケージに含まれるサブスクリプションライセンスはありませんが、数学は種類が増えます。

LabViewベースパッケージには含まれない線形代数や微分方程式など使えるオプションが豊富です。

LabView開発システムは、年間コストが423,300円になります。月額換算約35,200円です。


LabViewプロフェッショナル開発システム

LabViewプロフェッショナル開発システムはLabViewベースパッケージとLabView開発システムを合わせたオプションの大半が利用可能です。

コード実装と配布についてはLabViewベースパッケージとLabView開発システムは、オプションとして追加コストが必要になります。

LabViewプロフェッショナル開発システムは、コード実装と配布のオプションは、追加なしで利用が可能です。

LabViewプロフェッショナル開発システムは、年間コストが705,600円になります。月額換算約58,800円です。


LabViewの学習方法

LabViewを学習する方法は、いくつかあります。ここでは、一般的な学習方法から2つピックアップしての紹介です。

LabViewを学習しようと考えた場合、資格試験やオンラインスクールが始めやすい学習方法になります。

それぞれの学習方法について解説です。


資格試験

LabViewには、エンジニアやLavViewスペシャリスト育成のための資格試験があります。それは、LabVIEW 準開発者認定試験です。

英語でCertified LabVIEW Associate Developerというので、略してCLADやCLAD試験といわれることがあります。

CLADは、LabViewが開発した National Instruments Corporation主催の資格試験です。

LabViewの知識を問う資格試験で、LabViewについて学習したい場合にはLabViewに対しての習熟度を知るために最適の試験になります。

資格試験対策としてNational InstrumentsのHP上に過去問が用意されていて無料でダウンロード可能です。

資格試験のレベルは、4つあります。

CLADはビギナー向けです。さらに上のレベルには、Certified LabView Developerなどがあります。


オンラインスクール

LabViewを学ぶためには、試験対策になりますが、オンラインスクールで講座が用意されています。有料版は、UdemyやLinkedinです。

どうしても無料でLabViewの使い方だけを知りたい場合は、YouTubeでも学習ができます。学習目的に合わせて選ぶことをおすすめします。


まとめ

LabViewについて色々と紹介しました。

LabViewは、今までのテキスト型のプログラミング言語とは違い、開発に際してグラフィカル言語を使います。

これは、最近のプログラミング教育現場でも同じくグラフィカル言語の普及が浸透していることと類似しますが理解しやすいためです。


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