エンジニアがコミュニケーション能力を向上させる方法を解説!コミュニケーションはなぜ必要?苦手克服方法や役立つ書籍も紹介
エンジニアにとってコミュニケーション能力は不可欠といわれています。
そこで今回は、コミュニケーション能力を向上させる方法をご紹介していきましょう。
エンジニアのコミュニケーション能力はなぜ必要?
エンジニアにコミュニケーション能力が必要といわれている理由にはクライアントと関わりがあることが挙げられます。
クライアントの要望を正しく受け取る必要や潜在的な要求を引き出すことで、仕事がスムーズに進行できるからです。
また、そもそもエンジニアは会議が多いため、コミュニケーション能力を高めることが必要といわれています。
コミュニケーション力が不要といわれる理由
コミュニケーション能力が不可欠であるといわれる一方で、エンジニアにコミュニケーション能力は不要という説もあります。
エンジニアにコミュニケーション能力が不要といわれる理由についてもご紹介します。
エンジニアの役割が変わったため
ちょっと前までのエンジニアというと完全に技術職でした。またエンジニアという職種の人が少なかったことも挙げられるでしょう。
その当時のエンジニアのイメージのままの方にとってはコミュニケーション能力は必要ないと考えている方も多いかもしれません。
しかし、今ではエンジニアの業務の幅が広がり人数も圧倒的に増えました。
そのため、今ではコミュニケーション能力は必要不可欠というわけです。
工程により役割が異なるため
エンジニアの仕事には工程ごとに求められるスキルも変わってきます。
上流工程を担当する人ほどコミュニケーション能力を求められる傾向にあります。
下請けの作業を行うエンジニアは上流工程が割り振った業務を行うことがメインの仕事になります。
そのため、それほどコミュニケーション能力を必要だと感じない傾向にあるようです。
コミュニケーション能力を履き違えているため
エンジニアにコミュニケーション能力は必要ないと言う人の多くはコミュニケーション能力を履き違えている人が多くみられます。
必要ないと言う人の多くは、コミュニケーション能力を社交性と勘違いしているかもしれません。
誰とでも楽しく会話できることをコミュニケーション能力と勘違いしている方にとっては、必要ないと感じるかもしれませんが、エンジニアとって必要なコミュニケーション能力は違います。
そもそもコミュニケーション能力とは
そもそもコミュニケーション能力とは、どのような能力のことを指すのでしょうか。
コミュニケーションの意味は意思の疎通です。
つまり、コミュニケーションとは相手を理解することと自分を理解してもらうことになります。
ビジネスシーンであれば、クライアントの要求とエンジニアの提案のお互いを理解し合えることになるでしょう。
お互いを理解し合うために求められるスキルをコミュニケーション能力といいます。
エンジニアに求められるコミュニケーション能力
それでは、エンジニアに求められるコミュニケーション能力とは具体的にどのようなものがあるのでしょうか。
エンジニアに求められるコミュニケーション能力をご紹介します。
信頼を築く
まずエンジニアのコミュニケーション能力に求められるのは信頼を築くことです。
これはビジネスシーンでの信頼関係であり、本当に親友になる必要はありません。
ビジネスシーンにおいての信頼とはお互いにお互いの意見を受け入れる準備をすることです。
ビジネス用語ではよくアイスブレイクなども利用されますが、これも信頼を築くために手法といえるでしょう。
ヒアリング
ビジネスシーンでは、自分の意見を話すことよりも相手の求めていることを理解することから始めます。
クライアントから意見や要望を聞くことをヒアリングといい、いかに相手の求めていることを引き出せるかが重要。
また、よく質問力という言葉も聞きますが、ヒアリングの段階では質問力が求められるといえるでしょう。
プレゼンテーション
しっかり相手のヒアリングを行ったら、次はこちら側からの提案や意見を伝えます。
ここで大切なのは、相手の意見を理解して受け取った上で提案することです。
よく準備した資料をそのまま伝えてしまうことがありますが、それが意見が衝突してしまう原因といえるでしょう。
相手の意見をしっかり受け取り、相手の意見と同じものや違うものの伝え方を工夫する必要があります。
また、プレゼンテーションではわかりやすく伝えることも必要です。
同じ業界であれば共通言語で通じることもありますが、業界が異なる場合はとくに言葉に注意しましょう。
相互理解
エンジニアのコミュニケーションは、最終的に相互理解を目指すことになります。
クライアントとエンジニアの両方納得できる着地点を模索することが大切です。
お互いを100%理解し合うことは難しいからこそお互い歩み寄る姿勢が必要になります。
これが成功するかしないかは、最初の信頼を築くが上手くいくかにもかかっているといえるでしょう。
コミュニケーション能力を向上させるメリット
うまく仕事を進めていくためにも、エンジニアにとって必要なコミュニケーション能力を理解できましたね。
ここからはコミュニケーション能力を向上させるメリットについてご紹介していきます。
信頼関係を築くことができる
ビジネスでは信頼関係こそが仕事に繋がります。
反対をいってしまえば、信頼関係がない場合には仕事を依頼されることはないでしょう。
多くの場合、会社の名前で信頼関係を結んでいることが多いのも事実です。
しかし、フリーランスなど個人で仕事を受注する場合にはそうはいきません。
コミュニケーション能力を向上させ信頼関係をしっかり築くことで安定した仕事の受注や新しい仕事にも繋がっていくでしょう。
影響力を与えることができる
コミュニケーション能力を向上させることは周囲に影響力を与えることができます。
しかし、よく勘違いされてしまうのは影響力を持つことは相手をコントロールすることではないということです。
影響力を与えることができるというのは、自分の意見が通りやすくなることといえます。
ですが、自分の意見と相手の意見を理解し合える提案を生み出せるからこそ、意見が通りやすくなります。
お互いを理解し合えるコミュニケーション能力を持つことで、格段に仕事もしやすくなるといえるでしょう。
可能性を広げることができる
可能性を広げることができるのも、コミュニケーション能力を向上させるメリットです。
可能性が広がるということは今までなかった選択肢を発見できるようになります。
つまり、自分と相手の意見を理解することで新しい選択肢が登場するといえるでしょう。
コミュニケーション能力を向上させれば、どちらかが折れるまで意見を戦わせることはもうなくなるはず。
お互いに理解し合うことで新しい道を見つけることがコミュニケーション能力を向上させる最大のメリットといえます。
エンジニアがコミュニケーション能力を向上させる方法
コミュニケーション能力を向上させるメリットがわかったところで具体的な行動を起こしていきましょう。
エンジニアがコミュニケーション能力を向上させる方法をご紹介します。
傾聴の姿勢を意識する
まずコミュニケーション能力を向上させるためには聞く姿勢がとても大切です。
傾聴の姿勢というのがコミュニケーション能力では重要視されています。
この傾聴の具体的な行動は、相手の話を最後まで聴くこと。途中で口を挟まずに最後まで聴ききることです。
相手の意見を否定しない。相手の考えを受け入れる。適度に相槌をすることです。
これらすべては、相手に関心を持っていることを伝える行動でもあります。
傾聴を意識すると意外と難しいことがわかってくるでしょう。
しかし、まず傾聴の姿勢を身に付けることで他のコミュニケーション能力も活きてきます。
ベースの傾聴の姿勢は特に大切にしましょう。
結論や目的から話す
コミュニケーション能力が低い人の特徴に、だらだら話すことが挙げられます。
人が集中して聞いていられるのは1分以下といわれています。だからこそ、まず最初に結論や目的を話すことが必要です。
また、最初に結論や目的を話すことで、それ以降の話も聞きやすくなるでしょう。
要点をまずは伝えることや具体性をもって話すこともコミュニケーション能力を高めるための方法といえます。
言葉に注意する
コミュニケーション能力の高い人ほど、子どもにでも理解できるように話ができることが特徴です。
反対にコミュニケーション能力が低い人ほど難しい言葉を使いたがります。
自分を賢くみせたい欲求があることや難しい言葉の詳しい意味を知らないため、そのまま使ってしまうことが考えられるでしょう。
難しい言葉や専門用語をそのまま使わないこともコミュニケーション能力を高めるための方法です。
この方法を続けることで自然とボキャブラリーも増え、例えを引用したりと明らかにコミュニケーション能力の向上を実感できます。
視点を変えてみる
コミュニケーション能力を向上させるためには、いくつかの視点を持つことも大切です。
その視点は、自分・相手・第三者の3つ。
コミュニケーション能力がない人の特徴は、視点が自分しか持てていません。
そのため、自分の意見を通すことしか考えられず、相手や客観性を欠いたコミュニケーションになってしまいます。
しかし、自分・相手・第三者の3つの視点を持つことで、相手への理解や客観性を得られます。
冷静に話し合うことができる人は、この3つの視点を持っているからこそといえるでしょう。
苦手克服方法
コミュニケーション能力を向上させる方法をご紹介しましたが、苦手意識を持っている方も多いのではないでしょうか。
そこでここでは、コミュニケーションの苦手意識を克服する方法をご紹介します。
コミュニケーション能力は楽しく話すことではないと理解する
まず、コミュニケーション能力は相手と楽しく話をすることではないことを理解しましょう。
あなたがコミュニケーションに苦手意識を持ってしまうのは、楽しく話さなければという意識があるからではないでしょうか。
しかし、ビジネスにおいてのコミュニケーションは楽しく話すことでも仲良くなることでもありません。
相手とお互いを理解することがコミュニケーションです。
笑顔でなくてもいい、面白いことが言えなくてもいいと自分に寛容になってあげましょう。
日々少しづつ訓練をする
コミュニケーション能力は1日や2日で習得できるようなものではありません。
毎日少しづつ地道に挑戦していくしかないといえるでしょう。
だからこそ、急にコミュニケーション能力を高めようとするのではなく、まずは傾聴の姿勢から挑戦してみましょう。
1つのスキルを意識することで、しっかりと身につくようになります。
また、エンジニアの方はPCのチャットでの会話は得意でも実際に話すのが苦手な人も多いですよね。
仕事のことを他の業界の人にわかりやすく説明する練習など、伝える練習をするのもおすすめです。
同じように感じている人もいる
人とコミュニケーションをとることは緊張するから苦手という人も多いでしょう。
しかし、相手も同じように緊張していることを知っておくことも大切です。
むしろ自分から緊張していることを伝えることで、相手もホッとして話しやすくなることもあります。
自分を大きく見せることよりも、相手と同じ目線でコミュニケーションをとることが何よりも大切です。
コミュニケーションが苦手という方ほどコミュニケーション能力を持っている人が多いので自信を持ちましょう。
役立つ書籍
エンジニアがコミュニケーション能力を向上させるために役立つ書籍をご紹介します。
まずは仕事で必要な「本当のコミュニケーション能力」はどう身につければいいのか?です。
この書籍は仕事のコミュニケーション能力とは?からコミュニケーションについて理解することができます。
次に職場のストレスが消える コミュニケーションの教科書―上司のための「みる・きく・はなす」技術です。
こちらの書籍は経営者・管理職向けに執筆されたコミュニケーションスキルの本になります。
クライアントにも失礼のないコミュニケーション能力を身に付けて接することができるでしょう。
実践することが大切
ここまでエンジニアに必要なコミュニケーション能力についてご紹介してきました。
しかし、コミュニケーション能力は実践することが大切です。
知っているだけではなく、実際に自分は実践しているのかを常に問いかけることが必要になるでしょう。
実践を繰り返して、体に染みつくまで繰り返してみてください。
コミュニケーション能力を磨き続ける
コミュニケーション能力の向上には終わりはありません。
自分はコミュニケーション能力があると思っている人ほど、相手が気を使っていることが多いのが実情です。
コミュニケーション能力は謙虚な姿勢を持つことが大切になります。
コミュニケーション能力があると思っている人ほど、自分の行動を振り返って改善するように努めてみましょう。