データベースを初心者向けに説明!データベースエンジニアの仕事内容や持っておきたい資格を紹介
こんにちは!
toiroフリーランス編集部です。
今回の記事では、データベースエンジニアの仕事内容や役立つ資格についてご紹介します。
データベースエンジニアを目指す方の参考になりましたら幸いです。
データベースの意味
データベースとはそもそも情報の集合体を意味する言葉です。
IT業界ではある特定の条件で絞ったデータを集めて整理し、管理する場所をデータベースと呼びます。
また、単純に情報の集合体をデータベースと呼ぶこともあるようです。
目的
情報は活用してはじめて価値を持ちます。
また、情報を他人と共有するためにも情報を管理する場所が必要です。
データベースには蓄積したデータを利用しやすい形に整理し共有するという目的があります。
データベースの種類
データベースにはその検索ルートによって型が数種類あります。
階層型、ネットワーク型、リレーショナル型の3つが現在使われているデータベースの型です。
ここでは「○○会社の企画部と営業部を兼任している社員A」を例にとって解説していきます。
階層型
その名の通り階層ごとに情報が枝分かれしていくデータベースです。
親データという幹から枝分かれしていき、その枝の先に葉が付くように情報が広がっていきます。
このデータベースの特徴は検索ルートが常に一方通行というところ。
「○○会社」というスタート地点を一度設定すると、そこからスタートして子データに行き着くルートが固定されます。
単純に枝分かれしていくだけなので「○○会社」から「社員A」まで一直線に素早く行き着くことができるというのがメリットです。
では実際にルートを辿ってみます。
「○○会社」というスタート地点から先ず「企画部」の枝に分かれます。
そして「企画部の社員A」という情報にゴールするのですが、社員Aは同時に「営業部」に所属してるのです。
つまり社員Aという情報に行き着くには、二通りのルートを重複して辿る必要が出てきました。
これを「データの重複」といいます。
基本的に情報は一直線的に抽出できるので素早い検索が可能です。
しかし、言い換えれば一直線でしかデータを辿れないということ。
データ重複のせいでデータベースが不必要に増長します。
ネットワーク型
この型は階層型に比べてより柔軟なデータ検索を可能とします。
ネットワーク型では親データから子データへ網の目のように情報の枝が広がっていきます。
「○○会社」から「企画部」「営業部」に枝分かれしていくのは前述の階層型と同じです。
この型が画期的なのは「社員A」からも枝が伸びて「企画部」「営業部」に繋がっているところ。
つまり「○○会社」から網の目状に広がったデータから「社員A」に関する情報を一気に抽出できるのです。
また常に一方通行の階層型と違って、ネットワーク型は逆方向に進むこともできます。
「社員A」からスタートして「○○会社」という情報を探すことができるということです。
検索速度が速いままで、さらにデータの重複を避けることができます。
リレーショナル型
上記二つのように枝分かれしていくデータベースとは全く異なる型です。
「行」と「列」で構成されるエクセルで使う表のような形で情報を集約していきます。
列には項目名を設定し、そこに行としてデータを追加する方式です。
情報を紙媒体や画面に表した時に視認性が高く、情報の関係性を一目瞭然にします。
社員名・所属部署・兼任部署という項目で具体例を作っていきましょう。
- 社員名
- 所属部署
- 兼任部署
ここに名前などの各項目に当てはまるデータを追加します。
- 社員名 社員A
- 所属部署 企画部
- 兼任部署 営業部
このように集約されます。
- 社員名 社員A 社員B 社員C
- 所属部署 企画部 経理部 企画部
- 兼任部署 営業部 営業部 経理部
社員Bと社員Cの情報を追加しても視認性は高いままです。
このリレーショナル型は後から情報を追加し易く、視認性も高いというメリットがあります。
DBMS(データベース管理システム)
DBMSとは 「Deta Base Management System」の略です。
主にデータベースの操作・管理をする専用ソフトウェアを意味します。
情報の検索、情報の追加更新と消去が主な機能です。
また、データベースへの複数同時アクセスがあった場合には優先度を管理し、情報の混乱がおきないようにする機能もあります。
データベースとそれを利用する人の橋渡し役となるがDBMSです。
DBMSの機能
DBMSには上記で紹介したような基本的機能の他にも様々な機能が追加されてきました。
例えば、データベース保護機能。
データベースは共有され、不特定多数のアクセスを受ける可能性があります。
上書きや消去を誰でも自由に行えるようにすると、データベースの安全性・完全性が損なわれるでしょう。
- 特定ユーザーのアクセス権を制限する。
- 不正アクセスを防止する。
- データが破損した時に備えたバックアップを取る。
このような機能を備え、データベースを保護しています。
主な機能
- データベース言語の提供
- トランザクション処理
- データ保護
- セキュリティ
データベースから情報を取り出す際にはデータベースに要求を出し、返答を待ちます。
この時に要求と返答のやり取りを行うのがデータベース言語です。
DBMSはデータベースを操作し制御するための言語を使ってユーザーとデータベースのやり取りを代行しています。
この機能のお陰で私達は簡単にデータの取得や書き換えを行えるのです。
また、複数ユーザーがデータベースにアクセルした時のトランザクション処理など、DBMSは様々な機能でデータベースを補助しています。
DBMSの種類
DBMSには各企業が開発した様々な製品があり、それらを使い分けることで最適な情報システムを構築できます。
Oracle Datebase
Oracle社製のマルチプラットフォーム対応DBMSです。世界シェアは第一位を誇っています。
他の製品が特定のOSでしか稼働しないのに対しOracleDatebaseは様々OS・ハードウェアに対応しているのが最大のメリットです。
また情報管理システムに定評があり、データ読み取りに高い信頼性があります。
導入費用、サポート費用が共に高額というデメリットがあり、他社製品に移行する企業も増えてきているようです。
Microsoft SQL Server
商用DBMSの中ではOracleDatabaseに次いで人気があります。
対応OSはWindowsとLinuxの2つのみ。
マルチプラットフォーム化されてから徐々にOracleDatabaseの人気に追いついてきました。
導入費用、サポート費用などを抑えたい企業に人気となりつつあります。
MySQL
MySQLはOracleに迫る人気のオープンソースDBMSです。
Oracleと同様に様々なOS・ハードウェアに対応しているというメリットがあります。
Googleなど多くのWEBサービスに採用されていますが、企業からの人気はイマイチのようです。
最新のデータベース
最近なにかと耳にするようになった最新DBMSのNoSQLについて紹介します。
NoSQL
NoSQLとは特定の製品名ではありません。
前述したリレーショナル型データベース以外のデータベース管理システムを指す分類後です。
データベースに特定の型は無く、様々な形で集約されたデータを使った柔軟なデータベースを構築します。
従来のデータベースは情報に規則性を持たせることで強固な関係性を持ったデータを集約していました。
しかしNoSQLは関係性を「縛り」と捉えて、情報抽出方法の多様性に焦点を当てて開発されています。
NoSQLの今後
今後NoSQLは従来のDBMSでは実現できなかった要件を満たすことが期待されています。
例えば、リレーショナル型データベースでは全く手に負えない膨大なデータを管理・操作すること。
DBMSにかかる導入費用とサポート費用を格段に下げる、などです。
リレーショナル型データベースでは実現できなかった性能や、複雑になり過ぎる構造を簡略化するなど多方面の革新が期待されています。
データベースエンジニア
データベースの機能やDBMSについて説明しました。
それらの情報システムを運営するために不可欠な職業はなんでしょうか。
ここからはデータベースの専門家「データベースエンジニア」について紹介していきます。
データベースエンジニアとは
データベースの開発と設計、その運用・管理を専門に行うエンジニアを指します。
情報システムをより良いものにするため、データベースの容量や最適なDBMSを決めるのが主な業務です。
企業や政府機関の情報システムを運用する重要な仕事ですが、データベースエンジニアは絶対数が少ないといわれています。
そのため、バックエンドエンジニアやインフラエンジニアが兼任して担当することも多いようです。
主な仕事内容
データベースエンジニアの主な業務は三つです。
- 開発・設計
- 管理
- 運用
Oracle社などが出しているデータベース製品を使って、クライアントの要望を満たす最適なデータベースを設計・開発します。
開発したデータベースが的確に運用できるようにサーバーやハードウェアの管理するのも仕事です。
最後に、アクセス権やデータのバックアップなど稼働し始めたデータベースを運用します。
データベースエンジニアの必須スキル・資格
データベースエンジニアとして働くために必要な資格はあるのでしょうか。スキルと合わせて紹介していきます。
データベースエンジニアの資格
データベースエンジニアとして特別必要な資格はありません。
資格は自分のスキルや知識を証明できるもの。実力をアピールするために取っておくのも一つの手です。
- データベーススペシャリスト試験
- 基本情報技術者試験
- ORACLE MASTER
- マイクロソフト認定資格プログラム
- OSS-DB
上記の様なデータベース関連資格があります。
資格取得を昇格・昇給条件に指定している企業や団体も多いので、資格は持っているに越したことはないでしょう。
基本情報技術者試験
こちらはIPAが実施する資格試験で、データベースの設計から運用まで一通りのスキルを認定するものです。
情報システムを活用した戦略立案に関する知識と技能。また、設計・開発に関わる知識を求められる試験です。
基本情報技術者試験は情報システムに深い知識を持っている証明になるので、IT業界では広く通用するでしょう。
ORACLE MASTER
世界トップシェアを持つ Oracle社の製品を扱う技術資格です。
Oracle社のデータベース製品を導入している企業はかなり多く、企業が期待する資格といえます。
データベース管理・運用の技術試験の他、SQLの実技試験がテストの内容です。
「Bronze」「Silver」「Gold」「Platinum」の四段階で難易度が設定されています。
マイクロソフト認定資格プログラム
MCPと略されマイクロソフト社製品の知識と技術の習熟度を認定する資格プログラムです。
これは認定プログラムであって資格ではありません。
複数ある科目から必要数の科目を修得することで合格認定をもらうというプログラムになっています。
データベース関連の科目をいくつか修得すると、データベース技術者として認定がもらえる仕組みです。
簡単な順に、「Fudamental認定資格」「Associate認定資格」「Expert認定資格」の三段階それぞれに科目があります。
OSS-DB
オープンソースデータベース技術者試験の名称です。
データベースの設計・開発から運用まで一連の技術を問われる資格となります。
PostgreSQLを題材とした試験なので、SQLの基本的な運用ができることを証明したい時に有効でしょう。
データベースエンジニアの必須スキル
データベースエンジニアに求められるスキルは以下のものです。
- データベース製品の知識
- 情報システムに関する知識・スキル
- プログラミング能力
- コミュニケーション能力
数多あるデータベースシステムに精通している必要があります。
「Oracle」「DB2」「SQLite」など企業によって使用しているデータベース製品は様々です。
これから新しいデータベース製品が発表されることもあるでしょう。
それらの製品を適切に扱うことができなければなりません。
データベースは情報システムの一部です。
サーバーやネットワークと連携させるために、データベース以外のインフラに関わる知識を持っていなくてはなりません。
データベース自体をシステムに最適化するためのSQLなどデータベース言語を使う必要もあるでしょう。
また他の開発スタッフと連携してシステムを構築していくので、スキルと知識以外のコミュニケーション能力は必須といえます。
まとめ
データベースは私達の社会に必要不可欠なシステムとなっています。
データベースエンジニアは高度な専門知識が要求される職種ですが、データベースを扱う高度な技術は企業に必要不可欠で、近年需要が高まっています。
この機会にデータベースのスキルを磨いてみるのはいかがでしょうか。
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