一般常識になりつつあるAIという単語

AI技術


AIという言葉はニュースやインターネットなどで頻繁に登場し、すっかり定着してきている単語です。

もはや一般常識といっても過言ではないレベルまで浸透しつつある「AI」ですが、具体的には知らない・理解していないという方も多いでしょう。

今回の記事では「AI」と「AIの開発者」に注目していきます。

一体AIがなぜ注目されているのか、どうやって作るのか?という疑問点に加えて、AIエンジニアに求められるスキルや仕事の内容まで解説していきます。

気になる年収もチェックしましょう。


そもそもAIって何?

若い女性はバーチャルグラスをかけてタッチする


まず抑えておきたいポイントは「そもそもAIってなんなの?」という部分です。

AIは「Artificial Intelligence」の略で、日本語に訳すと「人工的な知能」つまり「人工知能」ということになります。

人工知能というのは、SF映画などに登場してくる高性能なロボットなどをイメージされる方が多いかもしれません。

しかし、実はAIというのはもっと身近で生活に密着したものです。


AIは身近な存在



昨今では、IT機器やWebアプリケーションに当たり前のように実装されています。

通販サイトなどで「この商品を買った方におすすめ」、動画サイトで「あなたにはこちらの動画がおすすめ」といった「おすすめ」機能

これらもAIによって実現している機能です。

もちろん「なんでこんなのおすすめしてくるの?」と感じるケースもあるかもしれませんが、大抵は関連付いた適切なおすすめがされているのではないでしょうか。


AIは生活を豊かにしてくれている

サブスクリプション形式の音楽サービスなどでは、おすすめ機能によって新たなアーティストに出会うということも少なくないでしょう。

新たな出会いを提供・実現しているのは、他ならぬ「AI(人工知能)」のおかげです。

実はとても身近な存在で、役に立つ心強い存在だということが分かるでしょう。


AIの目的

デスクトップでコーディングする若い男性


では一体、AIがなぜこれほどまでに注目されているのでしょうか。

続いては、AIが重要視される理由や目的について解説します。


AIが重要視されるのは何故か

急速にAIが注目され、重要視されている理由は様々な社会背景が要因になっています。

例えばそう遠くない将来、少子高齢化によって労働力が減少していくことが予想されます。

AIが発展していけば「AIが労働力になる」のは想像に難くありません。

労働力が減少しても人々の便利な暮らしを崩さずに快適な生活を送るためにも、AIは非常に重要な分野といえます。

また、マーケティングの観点においてもAIは重要な役割を担っています。

記事の冒頭で触れた「おすすめ機能」などを上手く活用すれば、顧客の満足度も上がり、消費量も増えていくでしょう。

AIは明るい未来のためにも、そしてとても身近なところでも、様々なシーンで役割を与えられています。


AIの活用事例

ソフトウェア開発企業のオフィスで働くプログラマー


AIは、おすすめ機能以外でも身近なところで活用されています。

例えば、農業という分野においてAIを活用した例があります。

「AI農業」とも呼ばれており、可能な限り農業を「自動化する」という試みが行われています。

無人でトラクターを動かして農作業を行うなど、負担の大きかった作業もAIの力で解決できる可能性があるといえるでしょう。

農業も携わる人材が圧倒的に人手不足といわれて長いですが、こういったAIという技術によって改善されていく未来へ繋がっていくかもしれません。

また「おすすめ機能」と通ずる部分もありますが「ビッグデータの分析」においてもAIは重要です。

それ単体では深い意味のないSNSの投稿や様々なデータを集め分析し、データを利用してマーケティング等に活かしていくために分析がされています。

こちらもWebサービスなどに活用されており、豊かな生活を送ることに繋がっているといえるでしょう。

やはりAIは日本・世界の未来を担っている重要な存在だといえます。


AIの作り方



さて、そんな可能性に満ちている「AI」ですが、どのように作ることができるのでしょうか。

初歩的なAIを作るためにまず必要となってくるのが「機械学習(マシンラーニング)」です。


機械学習

様々な画像などのデータを読み込ませて解析させることで行われる「機械学習」は、AIと密接に関わっています。

機械学習を適切に行うことで、人間がデータや答えを与えなくてもAI自身で適切な判断や処理が行えるようになります。

この機械学習で必要なデータ量は多ければ多いほどいいといわれていますが、それはAIの目的によります。

例えば、写真から何か特定の対象(自分自身)をピックアップしたいだけであれば、それほど多くのデータ量は必要ないでしょう。

対して、写真に写っている対象を分析して人間レベルで分類するとなると、大量のデータを機械学習で与える必要があります。

そうしなければ、人と同じような処理を実行することはできません。


目的を定める

ソフトウェア開発企業のオフィスで働くプログラマー


そのため、AIを作るために最初にするべきことは「目的を定める」ということでしょう。

なんのためのAIなのかが定まれば、自ずと機械学習で必要なデータ量や内容を決定することができます。

あやふやな目的ではなく、ある程度しっかりとした具体的な目的を定めるといいかもしれません。


機械学習させ「学習済みモデル」を作る

データが用意できたら、実際に機械学習を行います。

機械学習をさせるためのツールやサービスは様々な企業・デベロッパが提供しているので、それらを用いるといいでしょう。

クラウド上で処理を行ってくれるサービス等もあるため、高スペックなPCを持っていなくても安心です。

機械学習をすることで「学習済みモデル」を作ることができます。


プログラミングで組み込む

学習済みモデルができたら、あとはプログラミングでシステム上に組み込むだけです。

画像を解析するAIを作ったのだとすれば「与えた画像をAIが解析できるデータに変換してAIに渡す」プログラム「AIから結果を受け取る」処理をプログラミングできるでしょう。

これでひとまずAIは完成です。

文章だけで見ると案外簡単そうですが、実際にはデータを用意したり、プログラミングを行ったりと大変な部分も多いです。

しかし、AIは「特別な環境を持っていなければ作れない」というわけではないということが分かります。


人工知能(AI)エンジニアに求められるスキル



では、実際にAIを開発する「人工知能(AI)エンジニア」はどんなスキルが求められるのでしょうか。

機械学習や深層学習といった部分から、プログラミングスキル、データ解析のスキルも必要となってきます。


深層学習(ディープラーニング)

機械学習は先ほど触れましたが、深層学習、いわゆる「ディープラーニング」の知識を持っておく必要があります。

ディープラーニングはニューラルネットワークを用いた学習方法です。

超大量のデータを与え、コンピュータ自身でデータを理解するという一歩先の学習方法ともいえるでしょう。

この「ディープラーニング」は自動運転技術やスマートスピーカーの音声認識機能などに活用されおり、今後のAIエンジニアにとって必須となってくる要素です。

AIエンジニアを志している方は、ディープラーニングについて深い知識や理解を得られるよう、人間自身も勉強する必要があります。


プログラミングスキル

IT業界といえばプログラミングのイメージが強いですが、AIエンジニアにもプログラミングスキルは必要です。

特にPythonR言語はAI関連のライブラリなどが活発に用意されており、人工知能開発において有用なプログラム言語だといえます。

先ほどAIの作り方を簡単に解説した際にも「プログラミングでシステムに組み込む」工程が出てきました。

そういった面においてもプログラミングスキルというのは必要不可欠になってきます。


人工知能エンジニアの仕事内容

IT企業 会社 


そんな人工知能を開発する人工知能(AI)エンジニアとは一体どのような仕事なのでしょうか。

人工知能エンジニアの仕事は「AI」開発を進めることになります。


上流工程を担当する

何かビジネスを進める上の「課題」をAIでどう「解決」するかを分析・計画するという仕事になります。

そうしたAIの開発プロジェクトを引っ張っていき、企画や設計を行ういわば「上流工程」に携わるのがAIエンジニアです。

そして、先ほど紹介したような「機械学習」や「ディープラーニング」で学習させたりといった業務をこなしていくことになります。


常に自分の情報もアップデートしなければならない

AIに関する情報や技術は日々アップデートされています。

最新技術、ソフト、ライブラリなどが突然リリースされることも頻繁にあるため、常にそういった方面へアンテナを張っておくことも大切です。

そういった最新技術のカンファレンスやイベント、セミナーに出席することも必要になってきます。

AIに関する探究心や向上心を持って日々生活を送ることができるでしょう。


人工知能エンジニアの年収

ガッツポーズするエンジニア


今の時代を担っているともいえる人工知能エンジニアですが、気になるのはやはり「年収」というポイントでしょう。

一般的なAIエンジニアとフリーランスそれぞれをチェックしていきます。


AIエンジニアの平均年収

日本国内における平均年収は、約650万円とされています。

IT業界のエンジニア全体の平均年収は約460万円だといわれています。

他のITエンジニアと比較してみるとかなり高額な年収を得ていることが分かりますね。

やはり最先端技術を扱い、需要も急激に高まっている業種だからこその高さともいえるかもしれません。


フリーランスのAIエンジニア

また、フリーランスにおいては平均年収ははっきりとは分かりません。

しかし「報酬の単価」という観点から見てみると、高額なものでは単価で100万円を超える案件も募集されています。

一般的なAIエンジニア同様、もしくはそれ以上に高額な報酬を得ることが可能です。

もちろん高額案件を獲得するためには高い技術力や知識が必要となってくるので、誰でも簡単に稼げるというわけではありません。


AI・人工知能の需要は?

白いヘッドフォンとプログラムコードで動作する眼鏡を備えたソフトウェア開発者フリーランサー:C ++、Java


さて、AI・人工知能が活発に開発されていますが、本当に需要があるのかどうか疑問に思われている方もいるかもしれません。

しかし、AIは今後さらに拡大していくのはまず間違いありません。

IT業界以外でもAIに興味・関心を抱いて活用しようとする動きが加速しており、AIエンジニアが圧倒的に不足しているといわれています。

ただでさえエンジニアが人手不足といわれている中でAIエンジニアは本当に貴重な存在です。

こういった現状からAIエンジニアについて考えてみると、需要がないわけがないということに気付くでしょう。

AIエンジニアが重宝され高待遇で迎えられていることは、先ほどの年収などのデータを見ても分かります。

今後AIは更に進歩・発展していくことが予想される中で、AIエンジニアは必要不可欠な存在だといえるでしょう。


AIの将来性



AIは今後、今以上に「当たり前」で身近な存在になっていくことが予想されます。

現在でも一般的なWebサイト・Webアプリケーションで活用されていますが、今後は実店舗の会計システムなどに続々と実装されるかもしれません。

自動運転技術も日夜研究が進んでおり、本当に「無人運転」が当たり前の世界にシフトしていくかもしれません。

既に駐車場で「自動で駐車する」ような自動運転技術を実現し、それを搭載した車が製造されています。

「自動運転なんて有り得ない世界だ」と断言できない段階まで進んできました。

AIはこれからの人間の生活を間違いなく豊かに、便利にしてくれる存在だといえるでしょう。

将来性に満ちた分野です。


未来を握るAI開発者

Webサイトデザイン・開発


今回は「AI」や「AIエンジニア」について注目してきました。

AIは研究が進んで着々と開発や進化が進んでいるものの、まだまだ可能性が秘められている技術分野だといえます。

そんなAIを開発するエンジニアは、まさに「未来を握っている」開発者です。

未来の生活がどのように変化するのかを担っている存在であり、やり甲斐が満ちています。

自分の手で未来を作ることができる業種だと表現できるかもしれません。

未来に繋がるAIエンジニアは、これから益々活躍の場が広がっていくことが予想されます。

興味のある方はぜひAIについて機械学習やディープラーニング等を学習し、足を踏み入れてみてはいかがでしょうか。