Angularとは?入門者向けに基礎を解説!Reactとの比較もチェック!
Angularについて、入門者向けに基礎を解説していきます。
これからWebアプリケーションの開発に取り組みたい人、名前は聞いたことがあるものの内容がわからない人は参考にしてみてください。
また、本記事はフレームワークの解説になるので、HTML・CSS・ JavaScriptの扱いに慣れている方が対象になります。
まずはHTML、CSS、JavaScriptを一通り学習してからAngularやフレームワークの学習に取り組むことをおすすめです。
Angularとは
Framework word cloud, business concept
「Angular」は「アンギュラー」と読みます。簡単に説明すると、JavaScriptフレームワークです。
Googleによって開発されており、言語はTypeScriptが使用されています。
もっともポピュラーなフレームワークの一つであり、Webアプリケーションの開発ではとてもよく使用されているものです。
フレームワークそのものについては、「フレームワークとは」で詳しく解説します。
Angularでできること
フルスタックフレームワークなので、Angularのみの使用でWebアプリケーション開発を行うことができます。
汎用性が非常に高く、Webアプリケーション開発においてできないことはないといっても良いでしょう。
また、サーバーと連携する機能もありますので、開発の可能性が広がります。
Angularの特徴
フルスタックなので、Angular一つで開発を進めることができます。
また他のフレームワークと比較して、バージョンリリースサイクルが速くなっていることも特徴です。
これはAngularのバージョンアップは半年に一度行われているため。
ちなみに、アプリケーションを開発する時の考え方にMVCというものがあります。
MVCとはModel、View、Controllerの頭文字を取ったものです。Modelはデータ、Viewは画面、Controllerはコントローラーを指します。
具体的にはModelはデータベースとやりとりする部分、Viewはブラウザに表示を行う部分、Controllerはリクエストの処理部分です。
Model、View、Controllerと各プログラムがそれぞれ分かれていることにより、スムーズにアプリケーションの設計を行うことができます。
Angularを使うメリットと注意点
Webアプリケーションを効率よく開発することができる
Webアプリケーションを一から開発するとなると、一つの挙動に対して10行も20行もコードを書かなければならないことがよくあります。
そこでAngularを使用することによって、同じ挙動でもコードを短縮して書くことが可能です。
これにより開発スピードを上げることができます。既に開発された技術を応用するので、開発を容易に進めることができるでしょう。
無料で利用できるため幅広く利用されている
Angular最大のメリットは、これだけの技術を無償で利用できることです。
また、ポピュラーなフレームワークですので利用者が多く、書籍や解説サイトも多くあります。
使い方に迷った時でも調べやすく、ビギナーからベテランまで幅広く利用されているのです。
動作端末の汎用性が高い
Webアプリケーション開発の際にはiOS用、Android用など動作端末を考慮する必要があります。
しかしAngularで開発する場合はWebやモバイルWeb、ネイティブモバイル、ネイティブデスクトップなど動作端末を深く考慮する必要がありません。
型にはまってしまう
もちろん、Angularを使う上で注意点もあります。
良くいえばフルスタックなのですが、その分余計な機能を排除することが難しくなってしまうのです。
一度AngularでWebアプリケーション開発を進めれば、他のフレームワークで代替することが困難になり、後戻りが難しくなります。
フレームワークとは
そもそも、フレームワークとは直訳すると枠組みされた働きと訳せる言葉です。
プログラムを一人で一から組み上げるとなると、膨大なコストと時間がかかります。
フレームワークは、そのような大多数のエンジニアに必要とされるコードや機能が詰まった道具箱のようなものです。
エンジニアとしてアプリケーション開発に関わっていると、過去と同じような作業を繰り返し行うことがよくあるのではないでしょうか。
エンジニアの世界ではそのような開発を「車輪の再発明」と呼びます。
どこかの誰かが既に発明したものと同じものを時間とコストをかけて発明することから、皮肉的な意味として用いられる言葉です。
エンジニアの世界は日々技術が進歩しています。
車輪の再発明を行ってしまうということは、つまり既存の技術を知らないということでもあるのです。
したがってアプリケーション開発において効率化を図るためには、まずは既存の技術を応用できないかどうか検討することが近道となります。
また、フレームワークを使用することで余計な思考を削ることも可能です。思考は消耗品といえます。
フレームワークを使用することで思考を温存しておくことができ、開発のみに思考を注ぐことができるようになるのです。
フレームワークを使うメリット
開発効率の向上
上述のようにプログラムのひな形が用意されています。
したがって既に開発された技術を簡単に応用できるので、開発を効率的に進めることができます。
フレームワークは先人エンジニアたちが試行錯誤しながら作られた仕組みです。そのためメンテナンスもしやすくなっています。
言語の進化や時代の流れに合わせて、定期的に新バージョンがリリースされています。
新バージョンでは今までの問題点が改善されていることが多く、更に開発効率を上げることが可能です。
コードの統一
フレームワークは規則に沿ってコードを書くため、必然的にコードが統一されます。
どの言語にも当てはまりますが、一つの動きや表示に対して何通りもコードの書き方があります。
特にチーム開発の際にそれぞれが自分のやり方でコードを書いてしまうと統一性がなくなってしまい、コードの解読に無駄な時間が割かれます。
しかしフレームワークを使用すると規則に沿ってコードが書かれるので、誰が見てもすぐにコードを解読することができるのです。
したがって後から修正が発生しても迅速に対応することができます。
フレームワークの注意点
規則に従う必要がある
使うフレームワークごとに定められた決まりに従う必要があります。したがってフレームワークの数だけ規則を覚えなければなりません。
ですが決まりさえ守れば開発効率をぐんと上げることができるので、むしろ得られる恩恵の方が大きいかもしれません。
個別対応が利きにくい
ほとんどのフレームワークは大衆的に作られているので、独創的なアイディアに対して個別対応が利きにくくなります。
同時にフレームワークの範囲でしか思考できないため、フレームワークに頼りすぎると思考力が浅くなりがちです。
Angular使用手順
Angularやフレームワークの概要を一通り学習したところで、実際に開発環境を構築していきましょう。
導入にあたってはこちらのサイトが便利です。
Qiita Angular導入:https://qiita.com/str416yb/items/f2ef4d7a4a7c7bab3e0b
Angular導入について簡潔に説明すると、環境構築するためにはまずNode.jsをインストールします。
Node.jsについては「Node.jsとは」を参照して下さい。
Node.jsインストール後、以下のAngular公式サイトにアクセスします。日本語で書かれているので安心です。
Angular公式サイト:https://angular.jp/
ソースコードエディターは無料で使用できる上に、機能性の高いVisual Studio Codeがおすすめ。
AngularとReactとの比
AngularとReactは、フレームワークの選択においてよく比較対象に挙がります。
AngularとReactのどちらを使用して開発するかは、エンジニアの悩みどころです。
どちらも一長一短があるので、プロジェクト内容や社内環境によって選択することも目安の一つになります。
まずはAngularとReactそれぞれの特徴を理解することから始めましょう。
AngularがReactと決定的に違う部分は、フルスタックであることです。
したがってAngularのみでWebアプリケーションの開発ができます。
ReactはMVCの場合になるとViewにあたるため、Reactのみでの開発は難しいでしょう。
Reactとは
「React」は「リアクト」と読みます。こちらもフレームワークの一つです。
アメリカのFacebook社によって開発されている、View関連に特化したライブラリになります。
つまりMVCではViewにあたるもので、厳密にはViewのコンポーネントです。
コンポーネントについては「コンポーネントとは」を参照して下さい。
したがってAngularとも併用できます。
有名なWebアプリケーションでは、開発元のFacebookやInstagramで導入されているようです。
また、Reactで得た知識はWebアプリケーション開発以外でも使えます。様々な技術と組み合わせて使うことも可能です。
たとえばNode.jsを使ったサーバー上でもReactの知識を活用することができます。
またReactNativeを使ったiPhoneやAndroidアプリ開発でも、Reactで得た知識を応用として使えるのです。
Reactでできること
ReactはAngularと同じく、Webアプリケーションやモバイルアプリケーション開発を効率的に行えるものです。
React はViewに特化していることから、大きな規模のWebアプリケーションでも管理がしやすくなります。
JavaScript内にJSXというHTMLとほぼ同じ言語を直接書き込むことができるので、開発の幅も広がるでしょう。
JSXとHTMLには若干の違いがあるものの、HTMLの基礎を知っていれば十分に使用することができます。
Reactの特徴
ReactはJavaScriptを基礎に作られています。
要するにJavaScriptの知識があれば、Reactは比較的容易に使うことができます。
Reactのメリットと注意点
汎用性が高い
上述しましたが、メリットとしてReactは構成が部品単位なので汎用性が高いです。
特にReactNativeを使用したiPhoneやAndroid向けのスマホアプリ開発でも、Reactで習得した知識を活用することができます。
開発環境構築が煩わしい
注意点としては、環境構築の敷居が高いという点です。
環境構築にあたり、事前にNodeをインストールする必要があります。
さらにReactは公式サイトが英語しかないなど、導入にあたって障壁が多いです。
NodeについてはAngular導入時にインストールしていることがほとんどでしょう。
導入障壁が高いので初学者にはなかなか難しい部分もありますが、一度開発環境を構築してしまえば以後は快適に使用することができます。
Node.jsとは
Node.jsとは、バックエンドで動くJavaScriptです。
バックエンドで動くプログラミング言語は、他にRuby on RailsやPHPなどが挙げられます。
フロントエンドとバックエンドの違いから、同じJavaScriptでも一部互換性がない機能もあるので注意しましょう。
TypeScriptとは
TypeScriptとはプログラミング言語の一つです。Microsoftが開発しておりJavaScriptをベースに拡張した言語になっています。
JavaScriptと互換性もあり、TypeScriptをコンパイルするとJavaScriptに変換されるため、コードを書き直す手間を省くことが可能です。
したがって、TypeScript=JavaScriptと表現できます。
ライブラリとは
ライブラリとは、各プログラムの便利な部分を集めてひとまとめにしたものです。
実行ファイルではないため、単体では動作することができません。
「ライブラリ」はその名の通り、様々なプログラムの部品が集まった図書館を意味します。
コンポーネントとは
コンポーネントとは、一言で表せば部品のことです。具体的にはアイコンやボタンなどが挙げられます。
コンポーネントを複数組み合わせてWebページが表示されるのです。
まとめ
Angularの入門編を解説しました。出てくる単語が多く、その大半が初めて聞いたものばかりだったという人もいるのではないでしょうか。
始めは「なんとなく理解できた」というレベルで問題ありません。実際に触れてみて、徐々に知識を深めていきましょう。
基礎をしっかりと固めてWebアプリケーション開発へと取り組んでいけば、本番でスムーズに開発できる筈です。
近年はエンジニア不足のため、RubyやJavaScriptを使いこなすことができれば転職の難易度も下がります。
さらにクラウドソーシングにおいても、高単価な案件を獲得することができます。
また、HTMLやCSSといったマークアップ言語による基礎知識でも、副業としては十分な収入を得ることができます。
したがってAngularやReactを使いこなすことができれば、更に高単価な案件を獲得することが可能でしょう。
Angularを学習するにあたって、入門者は出てくる単語の意味さえ理解することが難しいかもしれません。
しかしながらスキルは一朝一夕で身につくものではないので、まずは学習を続けるところから始めることが重要です。
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