LPIC(エルピック)の難易度や試験問題をレベル別に解説!勉強方法やおすすめの参考書は?
SE資格で注目されているLPIC(エルピック)の取得を考えている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、LPICの難易度や試験問題をレベル別に詳しい解説をしていきましょう。
また、勉強方法やおすすめの参考書を具体的にご紹介します。
LPICとは
IT業界の資格を調べるとたくさんの数があることに驚かされます。
その中でもLPIC(エルピック)は、IT技術スキルを証明するためなら必須といっていい資格です。
なぜならLPIC(エルピック)はLinuxのスキルレベルを証明する資格であり、IT業界スタンダードな資格となりつつあります。
プロのエンジニアやフリーランスを目指している方なら、LPIC(エルピック)を取得してみてはいかがでしょうか。
日本での需要
日本企業との相性抜群
現在、日本企業はインフラ整備に力を入れています。
それはIT業界やインフラ事業にも同じことが起こっているのです。
金融系ではインフラのIT化を進めているにも関わらず、Linuxを使いこなせる圧倒的な人材不足状態が続いています。
そのためLPIC(エルピック)資格を持っていることは、インフラのIT化を進めたい日本企業にとって重宝される人材なのです。
LPIC(エルピック)の資格を取得しているのであれば、フリーランスエンジニアとしては引く手あまたの状態になれます。
日系にも外資にも通用する
というのも、LPIC(エルピック)は世界基準の資格であるため、日本の企業はもちろん外資系企業にも通用する資格だからです。
フリーランスエンジニアであるならば、日本企業だけにこだわるのではなく外資系企業にも視野を広げておきましょう。
外資系企業にも通用する資格を取得することで、環境や報酬などに大きな変化を与えてくれるはずです。
また、外資も日系企業もエンジニア採用基準にLPIC(エルピック)を設けている条件を多く見かけるようになりました。
これからエンジニアにとって、LPIC(エルピック)は必須資格となっていくはずです。
LPIC取得のメリット
プロフェッショナルの証明
システムエンジニアにとって、IT系の資格を持っていることは技術の証明になります。
技術力は実際に働いてみないとわからない部分が多くありますが、資格を持っているということは技術力の保証になるのです。
とくにLPIC(エルピック)などの専門的な資格は、プロフェッショナルであることを証明することができます。
そのため、企業にとってもエンジニアにとってもIT技術や知識基準などのミスマッチを防ぐことにも繋がるのです。
雇用条件の優遇
フリーランスエンジニアの雇用条件には、資格を持っているかいないかで大きく収入に影響することがあります。
その資格の一つがLPIC(エルピック)です。
とくにインフラのIT化を進めたい企業にとっては、資格を持つエンジニアは喉から手が出るほど欲しい人材となっています。
LPIC(エルピック)資格を持っているとなれば、提示されている報酬よりも高い条件で契約合意することも可能になるのです。
フリーランスエンジニアにとって、LPIC(エルピック)資格を持っているのといないのとでは大きな違いが生まれることでしょう。
LPICの難易度&試験問題
レベル1(Level1、LPIC-1)
LPIC(エルピック)レベル1は、LPIC試験の中で最も難易度が低い試験です。
新卒や未経験者でも勉強すれば合格できる内容なので、しっかり勉強すれば合格は狙えるでしょう。
しかし、レベル2を受けるにはレベル1の合格が必須条件となるため、出題問題は必須の知識ということは間違いありません。
Linuxの基本操作とシステム管理が行えることなど、Linuxの基本的な試験問題となっています。
しかし、Linuxの実務経験があるからといって油断していると痛い目を見るので注意が必要です。
実務と違い試験には読解力や問題を解き慣れることも必要になるので、レベル1でも対策を行ってから試験に挑みましょう。
レベル2(Level2、LPIC-2)
LPIC(エルピック)レベル2は、Linuxのシステムデザインを始めトラブルシューティングなど、より実践的な試験問題です。
レベル1とは違い実務経験者向けの資格となっているため、受験するならしっかりと対策を組んだ試験勉強が必要となります。
実務経験がある方でも勉強することでより理解が深まり、Linuxの知識に自信が持てる資格となるはずです。
そのためLPIC(エルピック)レベル2に合格しているということは、Linuxの実務レベルの証明することができます。
レベル3(Level3、LPIC-3)
LPIC(エルピック)レベル3は、高い技術力が伴ったスペシャリストであることが認められる資格です。
つまり、Linuxにおいて高度なスキルを有しているという証明になります。
そのため、十分な知識の他に実務経験がないと取得が難しい資格です。
しかし、レベル1や2とは違い専門分野3つの試験の中で1つに合格すれば、その分野のスペシャリストであることを証明できます。
得意な分野や自分が仕事で関わった分野の試験から受けてみるのがおすすめの方法です。
レベル3は独学では習得が難しいと感じる方も多いので、試験対策の講習会などに参加することも検討してみるといいでしょう。
LPICには有効期限がある?
ベンダー資格の中には有効期限を設けている資格もありますが、LPIC(エルピック)には有効期限はありません。
しかし、LPIC(エルピック)には5年間の「有意性の期限」が存在します。
つまり、現役度を証明するためには5年以内に再認定が必要ということになります。
IT技術の進歩は目まぐるしく進化していくので、5年ごとに再認定があることも企業側から信頼されている理由です。
常日頃から最新の情報や技術を取り入れることで、再認定があっても難なく合格できるのではないでしょうか。
LPIC受験の心得
勉強時間の目安
LPIC(エルピック)取得に要する勉強時間は、レベル1なら経験者1ヶ月・未経験者でも3ヶ月が目安です。
レベル2では3ヶ月から半年。レベル3なら半年から1年程度といわれています。
レベル3になるとレベル1・2よりも大幅に難易度が高くなるため、しっかりと勉強時間を確保して臨むのがおすすめです。
受験料も高い資格なので、実務経験があるからといって油断せずに万全に対策や勉強を行ってから受験しましょう。
合格基準に達するには
試験の合格基準は、毎回試験によって変動します。
65%~75%程度の正解率で合格することが多いので、問題数約60問のうち約42問前後正解することが必要です。
問題の2割は難易度が高く設定されているので、正解率70%を目指して確実に解ける問題から取り組みましょう。
時間配分を上手に使うことも、合格するために大切なことです。
難しい問題につまずいてしまったときは、後回しにして解ける問題から解いていくことを大切にしましょう。
合格率は公表されていませんが、レベル1は50%以上の合格率といわれています。
そのため、LPIC(エルピック)のレベル1の受験を躊躇しているなら早い段階で挑戦してみましょう。
いつまでも先延ばしにしているのはもったいないことです。
期限を決めて、結果を埋めるようにLPIC(エルピック)試験勉強のスケジュールを立てましょう。
LPICの勉強方法
勉強方法のポイント
LPIC(エルピック)試験の勉強をするなら、参考書を読むことも大切ですが環境を整えることが大切です。
まずは自宅のPCにLinux環境を整えましょう。
参考書を読むだけよりも、実際に手を動かしながら進めることでより理解が深まるはずです。
会社で実務経験を積んでいるから必要ないと考えている方も、正しく理解するためには必要なことになります。
また、LPIC(エルピック)試験のレベル1・レベル2は試験が2つに分かれているのが特徴です。
同時に受験する必要がなく、1つ目の試験から5年間の猶予があるので試験範囲ごとに勉強するのもいいでしょう。
Linux初心者編
Linux初心者の方はLPIC(エルピック)の試験に合格できるのは不安な方も多いでしょう。
しかし、レベル1からしっかりと勉強を積み重ねていけば実務経験がなくても十分に合格可能です。
LPIC(エルピック)試験のレベル1の範囲をしっかりと勉強し合格することで自信にも繋がります。
新しいことを1から学んでいくことはとても大変ですが、少し理解できるようになれば楽しくなるはずです。
まずは少しでも理解できたという体験を目指すということを目標にしましょう。
次の章で具体的におすすめの参考書や参考書の選び方もご紹介します。
Linux実務経験者編
LPIC(エルピック)試験では、Linux実務経験があることは大きな強みになります。
働きながら試験勉強となると勉強時間の確保が最大の試練になります。
通勤電車の時間やお昼休み、休日など、しっかりと勉強するための時間を確保することを意識しましょう。
時間が少しでもあれば問題が解けるように、スマートフォンを使ってサイトの問題を解のもおすすめです。
隙間時間があれば1問でも問題を解くことを意識して勉強していきましょう。
Linux実務経験者の方は、レベル2やレベル3を目指している方が大多数のはずです。
難易度も高くなっていくので、1日に少しずつを積み重ねて知識を増やしていきましょう。
LPICおすすめの参考書
Linux初心者編
Linux初心者の方がLPIC(エルピック)の試験を受けるなら、「1週間でLPICの基礎が学べる本」がおすすめです。
仮想環境を構築する手順を実践を交えて学べるので、まったくの初心者でもわかりやすい参考書となっています。
紹介した参考書の他にも、基本情報+実践がある参考書を選ぶことで理解を深めることができます。
初心者となると参考書を読むことから始めてしまいがちです。
しかし、LPIC(エルピック)の試験は実践が大事な試験ということをお忘れなく。
Linux実務経験者編
Linux実務経験者の方がLPIC(エルピック)の試験を受けるなら、「Linux教科書」をおすすめします。
レベル1からレベル3まであり、通称あずき本と呼ばれている参考書です。
LPIC(エルピック)の参考書では最も売れているスタンダードな参考書といえるでしょう。
問題も付いているので、参考書で理解するというよりも問題を解きながら理解を深めることができます。
参考書を読むのが苦手という方も、実践で学ぶことができるおすすめの参考書です。
LPICのおすすめ問題集
LPIC(エルピック)の勉強には「Linux教科書 スピードスター問題集」をおすすめします。
こちらの問題集はレベル1からレベル3までそれぞれ発売されているので、範囲を分けた勉強にも最適です。
問題の回答には詳しい解説が付いているので、独学で勉強する方にとっては嬉しい1冊となっています。
基本の問題から徐々に難しい問題へと移っていくので、理解度に合わせた勉強が可能です。
1冊しっかり勉強すれば合格できる内容になっているので、ひたすら問題を解いて試験に臨みましょう。
LPIC取得おすすめのレベル
LPIC(エルピック)インフラ技術のスキルを証明するための試験ですが、どのレベルまで取得すればいいのか?
実践に問題がないということを証明するなら、レベル2までは必須となります。
レベル1では知識がある程度を思われてしまうので、実務をアピールするならレベル2は取得しておきたいですね。
レベル3となるとプロフェッショナルが証明されるので、得意分野1つでもいいので取得しておきましょう。
むやみやたらと資格を取るよりも、自分の仕事の方向性に合わせた資格を見極めることも必要です。
しっかりと統一性のある専門資格を取得することで説得力にも繋がります。
インフラ技術はスキルレベルの証明が難しいからこそ、しっかりと資格でアピールしたいところ。
LPIC(エルピック)は実践力を証明できる数少ない資格なのです。
フリーランスエンジニアだからこそ、アピールできる資格の取得を大切にしていきましょう。