PHP技術者認定試験の難易度や勉強方法を徹底解説!独学での勉強時間の目安は?おすすめのテキストと合格するためのコツも紹介
PHPについてのスキルを測ることができる試験・PHP技術者認定試験。
今回はPHP技術者認定試験のことを、あらゆる角度から紹介します。
- PHP技術者認定試験の概要を知りたい
- PHP技術者認定試験は簡単な試験なのか?
- PHP技術者認定試験に受かるためにはどんな勉強をすれば良いのか?
- 独学の場合はどれくらいの時間を学習に割けば良いのか
- PHP技術者認定試験をパスするためのテキストとは?
上記のような、PHP技術者認定試験に強い興味を持っている人を想定したボリュームのある内容となっています。
PHP技術者認定試験を受験しようと思っているなら、ぜひご覧頂けますと幸いです。
PHP技術者認定試験について
まずは、PHP技術者認定試験の概要を解説します。
基本情報
PHP技術者認定試験はPHPに関する専門スキルレベルを認定する民間資格です。
主催
一般社団法人PHP技術者認定機構が主催している資格です。
カテゴリ
PHP技術者認定試験は「初級」「上級・準上級」「ウィザード」の3つのカテゴリに分かれています。
3カテゴリの詳しい内容については「PHP技術者認定試験のカテゴリ」の項目にて紹介します。
費用
初級は12,000円(税抜)(学校法人の生徒・教師は6000円(税抜))。
上級試験・準上級試験は15,000円(税抜)(学校法人の生徒・教師は7500円(税抜))。
ウィザードは無料となっています。
※学校法人の生徒・教師は「初級」「上級試験・準上級」試験において受験料が50%オフです。事前申請しなくても割引適用されます。
受験資格
「初級」「上級試験・準上級」は特に制限はありません。
「ウィザード」については下記の受験資格が必要とされます。
- 2015年2月1日以降、上級・準上級試験に合格していること
- 期日までに4,000文字以上の所定の論文を提出すること
※コードを提出する際は文字数に含まれます(コードに対する説明の添付必須)。
なお、論文は各カテゴリで1本のみ提出可能です(複数カテゴリに応募は可能です)。
試験日程
「ウィザード」以外は随時受け付けています。
「ウィザード」は公式サイトで試験の申し込みをして、論文提出(2月上旬から3月末頃)します。
試験を受けられる場所
全国にあるオデッセイコミュニケーションズ試験会場で受験可能です。
合否について
「ウィザード」以外は、試験が終わったあとすぐに結果がわかります。
「ウィザード」については5月下旬頃に合否の確認が可能です。
PHP技術者認定試験のカテゴリ
PHP技術者認定試験には3つのカテゴリが存在します。
各カテゴリの詳しい内容について順に見ていきましょう。
初級
「PHP5」と「PHP7」の2種類があります。
PHPプログラミングにおける基礎的な知識を求められる試験です。全40問で制限時間は60分。
テスト方式は、複数もしくは単一の選択式です。
上級・準上級
PHPの仕様や実践的なプログラミングスキルなどの知識が求められる試験です。全60問で制限時間は120分。
テスト方式は、初級と同じく選択式です。
正答率が7割以上の場合は上級試験に合格。5割以上7割未満の場合は準上級試験に合格、という判定になります。
ウィザード
先に述べた「受験資格」を満たす人だけが受験できるカテゴリです。
対象カテゴリは4つあります。
- セキュリティ
- パフォーマンス
- フレームワーク
- インターナル
PHPの発展に貢献できる知識・発想力を持っていることが認定の条件です。
「論文」や「コード」を名前を明かさず(匿名)公開し、それをPHP技術者認定機構関係者・合格者が目を通して投票します。
その投票結果を踏まえ、基準を満たしている人が合格するという流れです。
PHP技術者認定試験の難易度
PHP技術者認定試験の難易度はカテゴリによって違ってきます。
初級
PHPの基本的な知識を有していれば合格できる試験のため、やや易しいレベルの難易度設定です。
上級・準上級
PHPの知識の他に、実践で活かせるプログラミング技術が必要になる試験です。難関レベルに分類される資格といって間違いないでしょう。
ウィザード
PHP技術者認定試験の中でも最高の難易度を誇る試験です。年度によっては合格者が出ないこともあります。
ウィザードはPHPに関するスペシャリストでなければ、合格には辿り着けないとても難しい資格です。
PHP技術者認定試験の合格基準
PHP技術者認定試験にはカテゴリ別に明確な合格基準が設けられています。
初級
70%以上正解すること。
準上級
1,500点中750点~1,049点(正答率50%以上70%未満)を超えること。
- 上級
1,500点中1,050点~1,500点(正答率70%以上)を超えること。
ウィザード
論文・コードの得票数、そして試験に合格した時の点数の合計が100以上になること。
PHP技術者認定試験を受験するメリット
PHP技術者認定試験を受験して合格すると、どんなメリットがあるのでしょうか。
PHPの知識があることを証明できる
どんなにPHPに対する知識があったとしても、何も証明するものがなければ仕事に結びつかない可能性もあります。
PHP技術者認定試験を受験して資格に合格すれば、自分のPHPスキルを仕事相手によりわかりやすく伝えることができるでしょう。
PHPの知識を獲得できる
PHPについてまだ知識量が浅いという人も、PHP技術者認定試験の勉強をする中でPHPの知識量を増やすことができます。
PHP技術者認定試験の受験がおすすめな人
PHP技術者認定試験を受験することをおすすめしたい人は下記のような考えを持っている人です。
- Web系の資格を取りたいと考えている
- PHPの知識を増やしたい
- PHPスキルをクライアントなどに示したい
- 自分のPHP技術はどれくらいのものなのか知りたい
- プログラミングに興味がある
- Webシステム開発会社に就職したい
- エンジニアとして独立したい
PHP技術者認定試験の内容
PHP技術者認定試験・各カテゴリ別のテスト内容についてご確認ください。
初級
PHP7
「初めてのPHP」(PHP7対応版)をメインに、一般的な知識・PHPオンラインマニュアルの中から問題が出されます。
詳しくは公式サイトをチェックしてください。
上級・準上級
「プログラミングPHP 第3版」をメインに、Webの一般的な知識やPHPオンラインマニュアルから出題されます。
予告なく出題傾向が変わる可能性があるため、試験を受けることを決めたら公式サイトを必ず確認しましょう。
ウィザード
- セキュリティ
- パフォーマンス
- フレームワーク
- インターナル
各対象カテゴリに沿ったPHPについての実用的な論文を作成します。
PHP技術者認定試験の勉強方法
PHP技術者認定試験を突破するための勉強方法としては、下記の2パターンがあります。
認定スクールに通う
PHP技術者認定試験を主催する一般社団法人PHP技術者認定機構が認めたスクールに通ってレッスンを受ければ、試験対策は万全です。
認定スクールについてはこちらをご覧ください。
参考書や問題集などを使って独学で勉強する
基礎をじっくり学んで実践する――。
しっかりとした基盤を作らなければ、どんなことも成し遂げられません。
PHP技術者認定試験は選択式のテストです。正しい答えさえ頭に入っておけば、合格することができます。
参考書や問題集、過去問などを駆使して独学で試験に臨むのもありでしょう。
次項からは、独学でPHP技術者認定試験に挑む人向けの内容をご提供します。
PHP技術者認定試験に独学で合格する①勉強時間の目安
PHP技術者認定試験を自力で突破するためには、どのくらいの勉強時間が必要なのか……。
現時点でPHPに関する知識がどの程度あるかによっても違ってくるので一概には言えません。
プログラマーとして2年ほどの実務経験がある人が「初級」を受けるなら、大体10時間程度。
実務経験が5年程度の人が「上級・準上級」を受けるなら50時間程度が勉強時間の目安です。
PHP技術者認定試験に独学で合格する②おすすめテキスト
PHP技術者認定試験に最適な参考書や問題集、過去問をご紹介します。
ここでご紹介する書籍は全て一般社団法人PHP技術者認定機構が認定した教材です。
初級(PHP7)の参考書:初めてのPHP(PHP7対応版)
PHP7に対応したPHPの入門書。
基礎知識から解説しているので、PHPの知識がない人・知識があやふやで不安がある人に最適です。
サンプルプログラムを試すことができるため、知識だけでなく手を動かしてPHPについて学ぶことができます。
PHPとWebブラウザ・サーバーなどがどう繋がっているのかといった仕組み部分、データベースとの連携、フレームワーク、デバッグなど様々な情報を得られます。
初級(PHP7)の問題集:徹底攻略PHP7技術者認定[初級]試験問題集
173問におよぶ問題を収録している問題集です。
PHP7の技術を学ぶための書籍としても高い完成度を誇ります。
模擬試験が1回分入っているのも嬉しいところ。
上級・準上級の参考書:プログラミングPHP 第3版
PHP言語の知識・スキルを丁寧に解説している参考書です。
文字列・配列処理、拡張モジュールと組み合わせてデータベースを使用する方法やグラフ描画など、PHP言語の使い方を身につけることができます。
上級・準上級の問題集:徹底攻略 PHP5 技術者認定[上級] 試験問題集
PHPのプロが書き下ろした問題に触れられる問題集です。問題数は驚きの348問。
試験に出る範囲を網羅しているのはもちろん、細やかに分析した出題傾向を元に問題を作っています。
サンプルコードも記載されており、サンプルコードを元に開発してみると頭に知識が入りやすいかもしれません。
認定参考書・問題集を押さえておけば合格できる
PHP技術者認定試験に合格したいなら、上記で紹介した認定参考書と問題集をひたすら読み込んで解いて、実際に手を動かしてみてください。
PHP技術者認定試験の出題範囲は認定参考書がメインです。
ですから、きちんと計画を立てて参考書の内容をくまなく学習しさえすればPHP技術者認定試験を独学で突破するのも夢ではありません。
PHP技術者認定試験に独学で合格する③合格するためのコツ
PHP技術者認定試験に自分の力だけで合格したいなら、それなりの努力とスキルが必要となります。
この項目では、合格に向けて知っておきたい「コツ」をご紹介します。
丁寧に理解できるまで勉強する
参考書をザッと読み飛ばして実践に……という勇み足の人もいるかもしれません。
ですが、参考書を読み飛ばして良いのは「確実にPHPの知識が頭に入っている人」だけです。
PHP技術者認定試験内容は認定テキストから多く出題されるので、きちんと認定テキストを読み込んでおけば合格する可能性はぐっと上がるでしょう。
動画で学んでみる
基礎知識は認定テキスト、実践は問題集のみで対応したいのはやまやまですが、どうしても文字だと情報が頭に入ってこないこともあるはず。
そんな時には動画でPHPについての知識を得るのも良いでしょう。
「Progate・PHP入門」「ドットインストール・PHP入門」などの動画は「初級」受験を考えている人にぴったりです。
本番のつもりで問題集を解く
先に紹介した問題集は、実際の試験で出題される問題とほぼ同じレベルです。
「試験時と同じ条件で問題を解いてみる」ことを続けていると、実際の試験の時も緊張せず臨めるはず。
出題される問題の傾向も考えながら、時間配分などに気を配って問題集を解いてみてください。
わからなかった問題・間違った問題は、「知識」として蓄えられるまで向き合いましょう。
わからないまま放置しておくのは危険です。解説を読んだり、ネットで検索してみたりすることをおすすめします。
まとめ
PHP技術者認定試験のことについてご紹介しましたが、いかがだったでしょうか。
- PHP技術者認定試験を受けてみたくなった。
- PHPの基礎知識を学べるなら、スキルを獲得するためにも勉強してみよう。
- 仕事にプラスの効果があるならエキスパート資格に挑戦してみたい。
この記事を読み終えて上記の気持ちを抱いた方は、PHP技術者認定試験をぜひ受験してみましょう。
PHP初心者なら「初級」を、ある程度の実力がある人は「上級・準上級」を目指して勉強してみてください。
フリーランスエンジニアを希望している人にとっては特に取得しておいてほしい資格です。
PHP技術者認定試験の勉強をすることで、資格を得ること以上に大切なもの――「PHPの知識・スキル」を習得することができます。