デバッカーの仕事内容や働き方・年収を徹底調査!デバッカーのニーズと将来性は?
こんにちは!
toiroフリーランス編集部です。
今回の記事では、デバッカーを目指している方に向けて、仕事内容や年収について解説していきます。
混同されがちなテスターとデバッガーの違いにも触れていますので、ぜひ参考にしてください。
デバッガーという仕事
デバッガーとは、世に出る前のゲームやアプリに不具合がないかをチェックする人のことです。
ユーザーが実施するであろう様々な操作を実際に試し、動作を確認することは製品化する上では欠かせない作業です。
デバッガーという言葉の意味
デバッガーとは「デバッグをする人」という意味ですが、英語表記ではdebugと書きます。
bugは「欠陥」という意味で、この欠陥を取り除く人をデバッガーと呼びます。
デバッガーとテスターの違い
求人を見ていると、同じような仕事内容でも「デバッガー」と「テスター」という二種類の表記を見かけます。
厳密な違いとしてはこちらの2つ。
- 「デバッガー」はバグを見つけて修正する人
- 「テスター」はバグや不具合を見つける人
実際には、個人のスキルによって依頼される内容は異なるようです。
デバッガーの具体的な仕事内容
実際にデバッガーとして仕事をする人は、どのように業務を行っているのでしょうか。具体的な流れを見てみましょう。
デバッガーの仕事には手順書がある
基本的にデバッガーは、エンジニアやプログラマーが開発したものを仕様書に従い、正常に動作するか検証することがメインの作業です。
デバッカーが仕様書を作成したり、細かくしたりする場合もあります。
また、発見した不具合により、次回のデバッグ内容の修正を依頼される場合もあるようです。
ひたすらバグや不具合をチェックしていく
仕様書を元に根気よくバグのチェックをしていきます。
1本のゲームで何千何万ものデバッグ項目をこなしていかなければなりません。
中には同じ操作を何度も繰り返すという検証も含まれるため強い精神力が必要です。
検証結果を報告する
検証をしていく中でバグを発見した場合、修正しなくてはなりません。
開発担当のエンジニアやプログラマーに報告をし、開発スケジュールから遅れないよう対応してもらいます。
スキルや経験により修正作業を行う場合もあります。
修正後の確認をする
修正が終わった後、同じ事象や他の不具合がでないか再度チェックすることも必要です。
1箇所に手を加えることで別の部分に影響がある可能性もあるため、担当エンジニアと連携を取りながら作業を進めていきます。
事象が再現しなければ、ようやくその項目について完了です。
デバッガーの働き方とは
昨今の働き方改革の影響もあり、求人を見てもデバッガーの勤務スタイルには多様性が出てきているようです。
デバッカーとして仕事をする際に、選択肢として考えられる勤務形態を調べました。
自社システムのデバッグ作業をする
システムやゲームの開発を手掛けている会社(ベンダー)に、正社員またはアルバイトとして雇用されデバッグ作業をしていきます。
新機能が追加されるタイミングでもデバッグが必要となるため、常駐しての仕事となり安定して働くことができるでしょう。
派遣会社から出向する
エンジニアやデバッガーなどを専門とする派遣会社に登録し、案件発生毎にベンダーへ出向して作業をします。
複数名で派遣されるケースもあるようです。
ベンダーも必要に応じてデバッグ作業をお願いできることから、優秀な人材をスムーズに確保できる派遣制度を活用することが増えています。
フリーランスのデバッガーになる
派遣会社を通さずに、フリーランスとして複数社の案件を担当するという働き方もあります。
デバッガーとしてスキルアップしながら、自分のスケジュールで案件を請け負うことが可能です。
発生ベースでの受注にはなりますが、独自の価格を設定したり興味のある分野で経験を積んでいくことができたりするのが魅力です。
デバッカーのニーズと今後の需要について
一生の生業としてのデバッカーの将来性が気になるところです。今後のニーズについて調べました。
AIの導入には限界がある
デバッガーは膨大な量のテスト項目を検証していかなくてはなりません。
長時間の作業になるため、AIによるデバッグの試みも進んでいます。
しかし全てをAIに頼るには至っておらず、細かな部分は人の手による作業は必須です。
むしろAIを利用して工数の簡素化を図りつつ、複雑なテストをデバッガーが担当するという方向性が現実的。
そのため、今後のデバッガーの活躍の場は多いと予想できます。
eスポーツブームが後押しをしている
数々の国際大会が開かれ、オリンピック種目になるかもしれないと噂されるeスポーツ。
世界のeスポーツ競技人口は1億人以上ともいわれており、その市場規模は巨大です。
またeスポーツ以外でもアプリゲームやECサイト、デジタルマーケティングの市場拡大により、コンテンツは一層角田尾しています。
そんな背景もあり今や世界中で次々に新しいゲームが開発されて盛り上がりを見せています。
そうなるとやはりそこにはデバッガーの出番があるわけです。
付加価値を武器にしていく必要がある
デバッガーの必要性が高まることで、それを目指す人や求人も増加することが考えられます。
そんなときに、求められるデバッガーになるためには、経験を積みスキルアップをしていくことが重要です。
他のデバッガーと差をつけなければなりません。
デバッガー本来の定義である不具合を見つけ修正したり、テスト仕様書を作成しあらゆる可能性に備えテストケースの作成。
これらができれば、引く手数多の存在となることができるでしょう。
気になるデバッガーの年収は
前述の通り、デバッガーの収入は対応できる作業やスキルによっても変わってきます。
エンジニアとしてのスキルを身につけるためにデバッグ作業に参加するのか、デバッガーとして生きていきたいのか。
それによって、最終的に目指すべき目標収入も違うものです。
厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」によると、デバック作業に関わる職業の平均年収は500万を超えています。
デバッグ未経験の場合
デバッグ作業の経験がなく、一から学びたいという人の場合は、アルバイトで時給1,000円からがおよその相場のようです。
また、正社員や契約社員として雇用された場合には年収240万円からという求人が多数。
これは首都圏と地方でほとんど差は見られません。
デバッグ経験がある場合
ある程度のデバッグ経験があると、アルバイトでも時給1,200円以上、正社員や契約社員の場合で年収350万円以上を目指すことが可能です。
これは必要な技術用語を理解していたり、リーダーとして部門を牽引していけるなど将来性が必要となります。
その後の活躍が期待される人材であることが条件に加わってきます。
デバッガーとして収入を上げるには
デバッガーとしてより多くの収入を得るために何が必要でしょうか。
プログラミングのスキルを身につけるほか、コミュニケーション力や提案力などを磨くことも大切です。
デバッグという一見孤独な作業ですが、リリースに向けて突き進むチームの一員であることを忘れないようにしたいものです。
デバッガーになるには
特別な資格はいらない
デバッガーの求人では、特別な資格を求められないことのほうが多いでしょう。
基本的にはコードを書くという作業は発生せず、あくまでも書かれたコードによる不具合を見つける仕事だからです。
ただし、プログラミング言語などの知識は大変歓迎されます。
リモートワークが可能な場合も
デバッガーは製品化する前のゲームやアプリを扱うことが多いです。
そのため情報を絶対に外に漏らしてはいけない特性上、リモートワークでの仕事依頼が少ない傾向にあります。
地方に住んでいる場合、まずは住んでいる地域で仕事を探すことになります。
ただ、エンジニアの働き方も多様化する現在は、社内のメンバーが日本各地に点在して仕事をしているという企業も増えてきました。
そのようなケースではデバッガーも在宅で勤務することが容認されています。
リモートワークを希望する場合は、住んでいる場所に関わらず条件に合うデバッグ案件を根気よく探していきましょう。
デバッガーに必要なスキルとは
デバッガーとして活躍するためには、どのようなスキルが重宝されるのでしょうか。
これは収入面にも影響します。デバッガーとして仕事をしたいと思う場合は、ぜひ参考にしてください。
仕様書の読解スキル
デバッガーはテストケースが記載された仕様書を元に、デバッグ作業を遂行します。
そこにはその会社特有の共通用語や、IT用語が当たり前のように羅列されています。
もちろん分からない用語は推測などせず、自分で調べながらある程度の自己解決をすることは大変重要です。
仕様書には検証項目と望まれる結果が書かれていますが、その意図についての読解力は重宝されます。
コミュニケーションスキルは必須
黙々と作業するイメージが強いデバッガーの仕事ですが、そこには開発チームをはじめとする実に多くのメンバーが関わっています。
最近多いのが、チャットツールで社内のエンジニアや時には外部スタッフとの連携を取るという機会です。
チャットツールの使用方法を知らない場合は事前に把握しておきましょう。
テキストと対面の両方でスムーズなコミュニケーションが取れると業務が円滑に進むでしょう。
特にテキストでは自分の意見や状況を伝えるのが難しく感じられる場合があるので、チャットでのコミュニケーションに慣れておくと安心です。
粘り強さと精神力
テスト項目は何千、時には何万という数になることがあります。
仕様書を見ると、ゲームやシステムが世に出るまでにこんなにも多くのテストが行われているということに驚くかもしれません。
開発チームと連携を取りながら、ときには発見されたバグについて報告と検証を何度も重ねながら、時間をかけて行う作業です。
粘り強さはデバッガーの武器といえます。
気付く力と集中力
元々間違い探しが得意だったり、ちょっとした変化に気づけるという人はデバッガーに向いています。
細かな違いに気付ける観察力は、バグ発見に繋がるスキルです。
ぜひデバッグ作業に活かしてください。
デバッガーに向いている人の特性とは
仕事はその人の特性を活かせるものでなければ苦痛になってしまいます。
ゲームで遊びながら仕事ができると、軽い気持ちで志すのは危険です。
今後身につけるスキル面以外で、デバッガーに向いている素質にはどんなものがあるのでしょうか。
淡々とした作業が好き
テストケースが延々と記された仕様書と対峙し、コツコツと検証をこなしていきます。
単純作業ではないケースも多く、ユーザーの立場に立ったデバッグ作業を行います。
自分のモチベーションは自ら保たなければなりません。
製品のリリースに向けて最後まで検証をやり遂げることに前向きである人に適正があるということです。
ゲームやアプリケーションの操作が好き
デバッガーを目指す人の中には、ゲームをプレイすることが好きという入り口から入る人も多いことでしょう。
当然のことながら、いつもゲームやネットサーフィンをしているという場合は「もっとこうしたらいいのに」という改善案も思いつきやすいです。
このような人は、開発側が気づけない部分に着目できる可能性を秘めています。
普段からゲームが好きで、やり込んでしまうという人はぜひ挑戦してみてください。
チームワークでの作業が得意な人
デバッグ作業で不具合を見つけた場合、それを報告する必要があります。
このときその事象が起こった状況や、繰り返し再現されるかなど、修正するために必要な情報を的確に伝えることもデバッガーの役目です。
ただ、テストケースがNGになったという結果だけでなく、詳細を伝えることでその後の流れが大きく変わります。
開発からデバッグまで一人で完結できるという場合以外は、チームプレイであることを常に念頭に置いて作業しなければなりません。
デバッグの仕事の見つけ方
エンジニア専門の求人サイトで見つける
最近はエンジニア不足で人員の確保が困難になっている状況なので、エンジニア専用の求人サイトというものが多く見られるようになりました。
デバッガーの仕事はエンジニアの求人サイトでよく掲載されています。
まずはここをチェックしてみるといいでしょう。
派遣会社に登録する
エンジニアやプログラマーの派遣を専門とする派遣会社があります。
そのような派遣会社の場合、提携ベンダーと複数契約をしているので、希望に合う条件で仕事ができる可能性も高くなります。
一つの案件が終了となっても、次の案件を紹介してもらいやすいです。
ベンダーとの間に立って手続きなどを代行してくれるというメリットがあり、派遣会社から出向という形で勤務するデバッガーも大勢います。
効率のいい働き方です。
クラウドサービスに登録する
フリーランスとしてクラウドサービスに登録し、案件毎に個人で受注するという方法もあります。
メリットとしては自分のスケジュールで請け負うことができ、興味のある分野で常にチャレンジングな環境に身を置くことができます。
注意点としては案件の確保や契約などを全て自分で行う必要があり、場合によっては希望より低単価で仕事をすることもあります。
ただし、丁寧な仕事を心がけることでリピート発注に繋がることも期待できるでしょう。
クラウドサービス以外では、自分のHPを用意して実績などを公開しながら受注していくという方法もあます。
経験を積んでプロのデバッガーになる
デバッガーの仕事は、やろうと思えばどこまでも追求していける仕事です。
ゲームが好きだからデバッグをやってみたいというレベルから、仕様書の作成やバグの修正作業もやっていきたいというレベルまで。
希望により様々な働き方ができます。
自分の目標に合わせて勤務環境を選ぶことができる、将来性のある仕事です。
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